「黄色」の健康保険証が届きました。水色との違いは何ですか?何か注意すべきことは?
結論からお伝えすると、これは一般的に “健康保険証ではなく、健康保険資格確認書” のことを指します。特に2024年以降、マイナ保険証への移行期に入り、従来のカード型保険証の代わりとして発行されるケースが増えました。
本記事では、この“黄色の資格確認書”とは何なのか、水色の保険証とは何が違うのか、注意すべき点を詳しく解説します。
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目次
黄色の保険証=「健康保険資格確認書」
いわゆる「黄色の保険証」とは、多くの場合「健康保険被保険者資格確認書」(以下「資格確認書」)を指します。
まず押さえておきたいのは、黄色い用紙やカードで届くものは、従来の健康保険証そのものではないという点です。資格確認書は、加入している健康保険の被保険者であることを証明する書類であり、医療機関などの窓口で提示することで、従来の健康保険証と同様に健康保険による診療を受けられます。
資格確認書が発行される背景には、現行の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」への移行があります。従来の水色の健康保険証は、2024~2025年にかけて段階的に廃止が進められており、今後はマイナンバーカードを健康保険証として利用する運用へ移行します。
この移行期間において、マイナ保険証を持たない人や、マイナンバーカードを健康保険証としての利用登録をしていない人など、医療機関でオンライン資格確認ができない人に対して、代替手段として資格確認書が交付されるのです。
水色の健康保険証との違いは?
水色の保険証は、協会けんぽなど多くの保険者で使われてきたカード型の正式な健康保険証です。保険者によっては黄色やピンクなどデザインが異なる場合もあります。
一方、黄色の資格確認書は、主に紙製で、保険資格情報のみが記載されています。では具体的に何が違うのでしょうか。
1.役割の違い
水色の健康保険証:正式な身分証明書兼、保険利用証。
黄色の資格確認書:保険加入を証明する臨時・代替書類。
機能面ではどちらも受診時に保険を利用できますが、資格確認書は「仮の証明書」であるという性質があります。
2.有効期限
有効期限は、5年以内で保険者が設定することになっています。
3.紙の色・形式
黄色い紙またはカードで発行されることが多く、医療機関側が「これは資格確認書だ」と一目で分かるようになっています。
なぜ黄色の資格確認書が届くのか?
届いた理由としては、以下のケースが考えられます。
1.手続き後、正式な保険証の発行が間に合わない
転職・扶養の変更・退職後の国保加入など、加入手続き直後にマイナ保険証の発行が間に合わない場合に発行されます。
2.マイナ保険証移行期の過渡措置
国の制度変更により、従来のカード型健康保険証が廃止され、マイナ保険証への移行が進む過渡期において、移行期間中の「つなぎ」として発行されます。
3.マイナ保険証を使用しない人向け
マイナ保険証(マイナンバーカードの保険証利用登録)をしていない人や、利用登録を解除した人、または受診に困難がある人(高齢者・障がい者など)にも資格確認書が発行されます。
医療機関での使い方と注意点
1.受診前に「資格確認書です」とひと言添える
窓口で「資格確認書です」と伝えることで、スムーズな受付ができます。
2.有効期限に注意
有効期限に注意してください。期限切れでは保険診療が受けられません。更新が必要な場合は、自治体や保険者から案内が届きます。
3.保険料や保険者の変更とは無関係
黄色の資格確認書だからといって、国民健康保険に変わった、扶養から外れた、などの意味はありません。あくまで資格を証明する書類です。
4.今後も運用が変わる可能性がある
制度が過渡期のため、資格確認書の形式・運用方法は今後も変更される可能性があります。定期的に案内を確認しましょう。
黄色=資格確認書。水色とは役割が違うが、医療機関では保険証として使える
黄色の紙が届いたことで「保険が変わったの? 」と不安になる人は多いですが、実際は “あなたが健康保険に加入していることを証明するための書類” であり、受診時の取り扱いはほぼ同じです。
ただし、期限管理や取り扱い方に違いがあるため、そこだけ注意しておくと安心です。
出典
全国健康保険協会 マイナ保険証をお持ちでない方へ資格確認書を送付します(従前の健康保険証をお持ちの方)
厚生労働省 資格確認書について(マイナ保険証を使わない場合の受診方法)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー