年収500万円なら、失業手当もかなりもらえると思っていました。友人に“給料の全額が出るわけじゃないよ”と言われて焦っています…… 実際はいくら受け取れますか?

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年収500万円なら、失業手当もかなりもらえると思っていました。友人に“給料の全額が出るわけじゃないよ”と言われて焦っています…… 実際はいくら受け取れますか?
会社員が失業すると、雇用保険から基本手当(いわゆる「失業手当」)が支給されます。しかし、失業手当は、賃金日額の50~80%に限られ、支給日数も雇用保険の被保険者期間や離職理由により90日から360日に制限されています。
 
今回は、失業手当の支給要件、支給額、支給日数について詳しく解説します。
辻章嗣

ウィングFP相談室 代表
CFP(R)認定者、社会保険労務士

元航空自衛隊の戦闘機パイロット。在職中にCFP(R)、社会保険労務士の資格を取得。退官後は、保険会社で防衛省向けライフプラン・セミナー、社会保険労務士法人で介護離職防止セミナー等の講師を担当。現在は、独立系FP事務所「ウィングFP相談室」を開業し、「あなたの夢を実現し不安を軽減するための資金計画や家計の見直しをお手伝いする家計のホームドクター(R)」をモットーに個別相談やセミナー講師を務めている。
https://www.wing-fp.com/

失業手当の支給要件

会社員など雇用保険の被保険者であった方が、定年や契約満了などにより離職した際、失業中の生活に困ることなく新しい仕事を探し、一日も早く再就職することができるように基本手当(いわゆる「失業手当」)が支給されます(※)。
 
失業手当を受給するためには、以下の要件を満たす必要があります。
 

1. ハローワークにおいて求職の申し込みを行い、就業する意思があり、いつでも就職することができる能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない「失業の状態」にあること
 
2 .離職の日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間(注1)が通算して12ヶ月以上あること(ただし、倒産や解雇により離職した方や特定の理由により離職した方は、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6ヶ月以上)

 
注1:被保険者期間とは、雇用保険の被保険者であった期間のうち、離職日から1ヶ月ごとに区切った期間に、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上、または賃金の支払いの基礎となった時間数が80時間以上ある月を1ヶ月と計算します。
 

失業手当の支給額

失業手当の支給額は、原則として離職した日の直近6ヶ月に毎月決まって支払われた賃金(賞与などを除く)の合計額を180で割って算出した金額のおおよそ50~80%(60歳から64歳については45~80%)となっています(※)。
 
例えば、賞与を除く賃金が年収500万円相当で毎月一定の場合、賃金日額は約1万3889円です。離職時の年齢が30歳以上60歳未満であれば、基本手当日額はおおむね約6944円となり、所定給付日数が90日の場合は総額で約62万5000円となります。
 
また、失業手当には、年齢に応じて図表1のとおり上限額も設定されています。
 
図表1

年齢 上限額
(2025年8月1日現在)
30歳未満 7255円
30歳以上45歳未満 8055円
45歳以上60歳未満 8870円
60歳以上65歳未満 7623円

(※を基に筆者作成)
 

失業手当の支給日数

自己都合退職など、特定受給資格者・一部の特定理由離職者および就職困難者に該当しない場合、失業手当の支給日数は、年齢にかかわらず雇用保険の被保険者期間に基づき図表2のとおり決まっています(※)。
 
図表2

年齢区分 被保険者期間
1年未満 1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
全年齢 90日
(注2)
90日 120日 150日

(※に基づき筆者作成)
注2:特定の理由による離職に限ります。
 
離職の理由が倒産や解雇などによる特定受給資格者、または一部の特定理由離職者に該当する場合は、年齢と被保険者期間に応じて図表3のとおりの日数が支給対象となります。
 
図表3

年齢区分 被保険者期間
1年未満 1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日
30歳以上35歳未満 120日 180日 210日 240日
35歳以上45歳未満 150日 240日 270日
45歳以上60歳未満 180日 240日 270日 330日
60歳以上65歳未満 150日 180日 210日 240日

(※を基に筆者作成)
 
心身に障害のある就職困難者の場合は、年齢と被保険者期間に応じて図表4の日数が支給対象となります。
 
図表4

年齢区分 被保険者期間
1年未満 1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
45歳未満 150日 300日
45歳以上65歳未満 360日

(※を基に筆者作成)
 

まとめ

会社員など雇用保険の被保険者が離職した際に支給される、いわゆる失業手当の額は、離職前6ヶ月に支給された賞与などを除く賃金日額のおおよそ50~80%(60歳から64歳については45~80%)になります。また、失業手当には、年齢に応じて上限額も設定されています。
 

出典

(※)厚生労働省 ハローワークインターネットサービス 基本手当について
 
執筆者 : 辻章嗣
ウィングFP相談室 代表
CFP(R)認定者、社会保険労務士

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