蒸し暑く“網戸のまま就寝”したら、空き巣に「タンス預金30万円」を盗まれた! しかも「戸締まりを怠った=重過失」として“火災保険”の補償が下りない!?「最悪の二重苦」を回避するポイントとは
「保険に入っているから大丈夫」と思っていても、状況によっては補償が受けられない場合があります。本記事では、無施錠による盗難被害と火災保険の関係、そして防犯対策についてFPが解説します。
2級ファイナンシャルプランナー技能士
現金も対象? 火災保険の「盗難補償」の仕組み
空き巣による被害は、火災保険の「盗難補償」をつけていればカバーされるのが一般的です。窓ガラスを割られた際の修理費用や、盗まれた家電・貴金属はもちろん、自宅に置いていた現金(タンス預金)であっても、多くの保険会社で「20万~30万円」を上限として補償の対象に含まれています。
冒頭のケースでも、本来であれば盗まれた30万円の現金はこの補償枠でカバーされる可能性がありました。しかし、今回の明暗を分けた原因は「網戸のまま(無施錠で)寝ていた」という点にあります。
「無施錠」は重過失になる可能性がある! 保険金が下りないケースとは
火災保険をはじめとする損害保険には、「契約者側の重大な過失(重過失)によって生じた損害に対しては、保険金を支払わない(または大幅に減額する)」という免責事項が約款に定められています。
重大な過失とは、「少し注意すれば防げたはずなのに、著しく注意を怠った状態」を指します。「長期間にわたって玄関の鍵を開けっぱなしにしていた」「夜間に1階の窓を網戸にしたまま就寝した」といったケースは、防犯上の管理責任を著しく怠ったものとして「重過失」と見なされる可能性があります。
冒頭のケースでも、「鍵をかけずに寝たのは契約者の落ち度である」と判断され、保険金が支払われなかったと考えられます。
夏場に増える「忍び込み」。財産だけでなく安全も守るために
警察庁のデータによると、家人が寝静まった夜間に侵入して金品を盗む「忍び込み」という手口において、侵入経路の多くは窓やドアの「無締り(無施錠)」となっています。
初夏から夏にかけては、網戸にしたまま就寝する家が増えるため、侵入犯罪のリスクが高まる時期でもあります。万一侵入者と鉢合わせてしまった場合、被害が財産にとどまらない事態になる可能性もあります。
まとめ
火災保険の盗難補償は、万一の被害をカバーしてくれる制度ですが、窓を開けたまま寝るなどの「重過失」があると、保険金が支払われない可能性があります。
就寝時や外出時は、たとえ短時間であってもすべての窓やドアを施錠する習慣をつけることが、財産と安全を守ることにつながるでしょう。エアコンを適切に活用しながら、防犯対策を日頃から意識しておくことをおすすめします。
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士
