子どもが体育の授業で友達の前歯を折ってしまい、相手の親から「治療費+慰謝料で50万円」を請求…学校内の事故なのに、親の責任になるんですか? 保険は使えますか?

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子どもが体育の授業で友達の前歯を折ってしまい、相手の親から「治療費+慰謝料で50万円」を請求…学校内の事故なのに、親の責任になるんですか? 保険は使えますか?
子ども同士のけがは、学校生活のなかで突然起こることがあります。
 
特に体育の授業や休み時間のように体を動かす場面では、本人に悪気がなくても、相手に大きなけがをさせてしまうケースもあります。そのようなとき、保護者は相手への対応や費用の負担について悩みやすいものです。
 
そこで本記事では、学校内で子ども同士の事故が起きた場合に親が負う責任や、確認しておきたい保険について解説します。
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学校内の事故でも親が責任を問われることはある

学校で起きた事故だからといって、必ず学校だけが責任を負うわけではありません。体育の授業中の接触やボールが当たった事故でも、子どもの行動に故意や過失があった場合は、加害側の家庭に損害賠償を求められることがあります。
 
民法709条では、故意または過失によって他人に損害を与えた場合、その損害を賠償する責任を負うと定められています。
 
ただし、子どもが幼く、自分の行動の結果を十分に理解できない場合は、親などの監督義務者に責任が及ぶこともあります。民法714条でも、責任能力のない人が第三者に損害を与えた場合、監督義務者が賠償責任を負う可能性があるとされています。
 
一方で、体育の授業中に通常起こり得る接触で、子どもに危険な行動がなかったのであれば、親が必ず全額を払うとはかぎりません。
 
事故の原因によっては、学校側の指導や安全管理が十分だったかどうかも確認する必要があります。そのため、学校に当時の状況を聞き、どのような経緯で事故が起きたのかを整理することが大切です。
 

「治療費+慰謝料50万円」はそのまま払う前に内訳を確認する

前歯を折るけがでは、応急処置だけで終わらず、仮歯や差し歯、将来の再治療が必要になる場合があるため、治療費が高額になるケースも考えられます。ただし、相手から50万円を請求されたとしても、すぐに支払う必要はありません。
 
まず確認したいのは、請求の内訳です。治療費、通院交通費、慰謝料、将来の治療費などが、それぞれいくらで計算されているかを確認しましょう。
 
あわせて、領収書や診断書、歯科医の治療計画が分かる資料も見せてもらうことが大切です。こうした資料がないまま大きな金額を払うと、追加請求が出たときに話がこじれるおそれがあります。
 
慰謝料は、けがによって受けた精神的苦痛を補うためのものです。ただし、請求できる金額は一律ではなく、けがの程度や通院期間、後遺症の有無などによって変わります。
 
そのため、「前歯が折れたから必ず50万円」と決まっているわけではありません。相手の気持ちに配慮することは大切ですが、金額の根拠が分からないまま示談書にサインするのは避けましょう。
 

学校の制度や家庭の保険で補償できる場合がある

学校内で起きたけがの場合、最初に確認したいのが学校を通じた補償制度です。代表的なものに、日本スポーツ振興センターの災害共済給付があります。これは、学校の管理下で起きたけがについて、医療費などが給付される制度です。
 
ただし、被害を受けた子どもの治療費を支える制度であり、加害側の親が支払う慰謝料や賠償金をすべて肩代わりするものではありません。
 
一方、加害側の家庭が賠償を求められたときに確認したいのが、個人賠償責任保険です。この保険は、家族が日常生活で他人にけがをさせ、法律上の損害賠償責任を負った場合に使えることがあります。
 
単独で加入していなくても、自動車保険や火災保険、傷害保険、クレジットカードなどに特約として付いている場合があるため、保険証券や契約内容を確認してみましょう。
 
個人賠償責任保険を使う可能性がある場合は、相手との支払いの約束をする前に、保険会社へ連絡することも大切です。保険会社の確認を受けないまま示談を進めると、請求内容が補償の対象になるか判断できず、保険金が支払われない場合があります。
 
また、個人賠償責任保険とは別に、学校やPTAが独自に保険に加入しているケースもあります。使える制度を見落とさないためにも、家庭の保険だけで判断せず、担任や学校の担当者に確認しておくとよいでしょう。
 

学校と保険会社に相談し、示談は落ち着いて進めよう

子どもが体育の授業で友だちの前歯を折ってしまった場合、学校内の事故であっても、親が責任を問われる可能性はあります。ただし、事故の状況や子どもの年齢、学校の管理体制、相手の治療内容によって、親が負担すべき範囲や金額は変わります。
 
50万円を請求されたら、まず謝罪の気持ちは伝えつつ、すぐに支払いを約束しないことが大切です。診断書や治療費の内訳を確認し、学校や保険会社に相談しましょう。
 
個人賠償責任保険が使えれば、家計への負担を減らせる可能性があります。相手への誠意を忘れず、事実と補償の仕組みを整理しながら落ち着いて対応しましょう。
 

出典

デジタル庁 e-Gov 法令検索 民法
独立行政法人日本スポーツ振興センター 災害共済給付Web
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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