子どもが自転車で他人の車にぶつかりサイドミラーを壊してしまいました。修理代「30万円」と言われましたが、自転車保険に入っていないので全額自腹で払うしかないですか?
本記事では、自転車が自動車と接触事故を起こしてしまった際の対処法や自転車保険以外に利用できる損害保険について解説していきます。
FPオフィス Conserve&Investment代表
2級ファイナンシャルプランニング技能士、管理業務主任者、第一種証券外務員、ビジネス法務リーダー、ビジネス会計検定2級
製造業の品質・コスト・納期管理業務を経験し、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)のPDCAサイクルを重視したコンサルタント業務を行っています。
特に人生で最も高額な買い物である不動産と各種保険は人生の資金計画に大きな影響を与えます。
資金計画やリスク管理の乱れは最終的に老後貧困・老後破たんとして表れます。
独立系ファイナンシャルプランナーとして顧客利益を最優先し、資金計画改善のお手伝いをしていきます。
自転車事故を起こした場合に最初にすべき事と注意点とは?
自転車による接触事故を起こしてしまった場合、けが人が出ていない状況であっても必ず警察に通報するようにしましょう。というのも、保険金請求時に、自動車安全運転センターが発行する「交通事故証明書」の提出を求められることがあり、警察への届け出がないと同証明書が発行されないためです。
もし、事故の相手方がなんらかの理由から、連絡先の交換のみで通報せずに立ち去ってしまったという場合でも、管轄の警察署にその旨を伝えて対応をお願いしましょう。
この際、注意したいのが、「示談金額についてその場で合意してしまう」ことです。損害保険の保険金は、示談金額と必ずしも同額にならないためです。
例えば、修理費が30万円かかるといわれたとしても、実際の相場はもっと少額であったり、相手方にも過失があったりした場合の自転車側の負担はもっと小さくて済むこともあるため、全額自腹を避けることは可能です。
仮に事故当時に相手の言い値で合意してしまった場合でも、未成年が単独で行った合意であれば「取り消し」が認められる場合があります。
保護者が口頭であっても合意した場合は、示談が成立し、取り消しや修正が難しくなるケースも考えられます。合意する前に、「保険会社に確認してから正式に返事します」と一度保留にするのが現実的です。
相手の言い値を必ずしも支払う必要はありませんが、必要な手続き・交渉を行わずに示談金額に合意し、支払ってしまうと懸念の通り全額自腹となったり、保険が適用された場合でも差額分の持ち出しが発生したりする恐れがあります。相手方のペースで事故対応を進めてしまわないよう、注意しましょう。
自転車事故に使える損害保険とは?
自転車保険未加入でも、自転車事故に適用できる他の損害保険があります。代表的なものは、「個人賠償責任保険または特約」です。
これは、日常生活で他人に誤ってけがを負わせてしまったり、他人の財産を破損してしまい損害賠償責任を負ったりした場合にその補償を行う保険になります。
個人賠償責任保険(特約)は保険料が安く、家族全員がカバーされることが多い保険です。自動車保険や火災保険にも付帯されている事が多いため、まず個人賠償責任保険(特約)の加入状況をチェックしましょう。
またこの際、示談交渉サービスの有無がポイントとなってきます。示談交渉サービスは保険会社が窓口となって自動車側との交渉を代行してくれるので、事故対応への関与を最小限にすることができます。
もし示談交渉サービスが付帯していない場合、示談交渉は契約者自身で行う必要があります。
修理金額の妥当性や過失割合については、保険会社に確認しながら事故当事者間で話し合うことになりますが、交渉がまとまらなかった場合は、事案に応じて「そんぽADRセンター」や「交通事故紛争処理センター」といった裁判外紛争解決手続(ADR)を利用して解決を図ります。
それでもまとまらない場合は、最終手段として調停・裁判となります。示談交渉サービスの有無によって事故後の対応に大きな違いが生じますので、付帯させておくことをお勧めします。
執筆者 : 菊原浩司
FPオフィス Conserve&Investment代表
