「SNSで退職給付金の申請サポートを頼んだら手数料で半分取られた」と笑う友人。事業者に言われるまま申請すると“不正受給”扱いで「全額返還」どころか詐欺罪に問われる可能性があるって本当!?

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「SNSで退職給付金の申請サポートを頼んだら手数料で半分取られた」と笑う友人。事業者に言われるまま申請すると“不正受給”扱いで「全額返還」どころか詐欺罪に問われる可能性があるって本当!?
「失業保険の受給額や受給期間が増やせる」とうたう申請サポートについて、全国の消費生活センターなどにトラブルの相談が寄せられています。本記事では、申請サポートとはどういうものなのか、どんなトラブルが起こっているのかなどについて解説します。
下中英恵

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。

富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”

本来の失業保険の役割

最近急増している、失業保険に関わるトラブルについてご存じでしょうか。トラブルの内容や、巻き込まれないためのポイントをチェックする前に、そもそも、失業保険とは何かを確認しておきましょう。
 
失業保険は、離職した人の生活を支えながら、再就職に向けた活動を後押しするための制度です。一定の要件を満たす人は、ハローワーク(公共職業安定所)で手続きを行うことで給付を受けられます。受給できる金額や期間は一律ではなく、離職した理由や雇用保険の加入期間などによって異なります。
 
虚偽の申告によって給付金を不正受給した場合は、受給額の全額返還を命じられます。悪質な場合は、不正受給額の最大2倍に相当する金額の納付も命じられ、返還額と合わせて最大3倍に相当する金額を納めることになります。さらに、詐欺罪などに問われる可能性もあります。
 

過剰広告と給付金トラブル

最近、SNSなどで、「失業保険の給付額を増やせる申請サポート」などの広告が流れてくることがあります。これは、失業保険の受給を手助けするサービスを売りにしている事業者のように見えますが、近年、こうしたサービスを提供する事業者に関わるトラブルが発生しています。
 
国民生活センターによると、相談件数は、2021年度が42件、2022年度が54件、2023年度が113件、2024年度が217件、2025年度(10月31日まで)が216件となっています。年々、相談件数が増加しているようです。
 
さらに、国民生活センターのホームページには、以下のような相談事例が掲載されています。

「失業保険の申請サポート契約をしたが、事業者が言っていたような給付金がもらえなかったので、サポート費用を支払いたくない。」
「失業保険の申請支援をうたう事業者と契約した後、解約を申し出たら高額な違約金を請求された。」
「失業保険のサポートをうたう事業者と契約したが、うつ病と診断されるためのマニュアルが送られてきた。詐欺にならないか不安。」

(独立行政法人国民生活センター「失業保険の給付額等を増やすことができるとうたう申請サポートに注意-不正受給を促すかのようなケースも!-」から抜粋)

失業保険の申請サポートと言いながら、高額なサービス料を請求してきたり、虚偽の申請をするように促してきたりと、トラブルが起きていることが分かります。
 

迷った時には相談を

失業保険は、公的な国の制度です。何か迷うことがあれば、民間の事業者に相談するのではなく、ハローワークに相談するのが安心です。
 
そして、失業保険は、制度としてきちんと整備されているので、給付金を多くもらう裏技や、抜け道は存在しません。ハローワークで、申請者本人が、正規の方法で申請を行いましょう。
 
さらに、失業保険の給付金トラブルに巻き込まれないために、以下のようなポイントに気を付けるようにしましょう。

・SNSなどの過剰広告にだまされない。
 
・虚偽の申告(例:病気ではないにもかかわらず、病気であると偽って申請する)は、申請者自身の罪に問われることがあるので、行ってはいけない。詐欺罪などの罪に問われる可能性もある。
 
・公的な制度のため、まずはハローワークに相談する。民間事業者の申請のサポート契約(契約金を支払う)を検討する際には、事業者の資格やサービス内容、料金、解約条件を確認する。

 
失業保険について知識がないと、SNSなどの過剰広告にだまされてしまう危険性があります。このようなトラブルが起きていることや、失業保険とは何かという基礎知識を頭に入れておけば、トラブルを防ぐことができるでしょう。
 
今回ご紹介した内容を参考にしながら、失業保険について正しく理解し、ハローワークを通じて、正規のルートで制度を活用するようにしましょう。
 

出典

独立行政法人国民生活センター 失業保険の給付額等を増やすことができるとうたう申請サポートに注意 -不正受給を促すかのようなケースも! -
 
執筆者 : 下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

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