新型コロナウイルス感染症、もし感染してしまったら加入している保険は役に立つ?

配信日: 2020.03.14

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新型コロナウイルス感染症、もし感染してしまったら加入している保険は役に立つ?
新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。自分が感染してしまった時はどうすれば良いのか、不安な人も多いのではないでしょうか。早期に発見し早期に対処できれば良いですが、突然の治療費も心配になるところです。
 
そこで、加入している生命保険が役に立つのかどうか、保障対象になりそうな保険があるのか、確認してみました。
松浦建二

執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

医療保険や医療保障特約は保障の対象になっている

病気やケガで入院や手術をした時に頼りになる医療保険は、給付の対象となる範囲が広く、新型コロナウイルスが原因で入院や手術をした場合でも、加入している医療保険の入院給付金保障や手術給付金保障から給付金を受け取ることができます。
 
医療保険の約款には、下記のような入院給付金や手術給付金の支払事由の記載があります。
 


 
入院する医療機関は、医療法に定める日本国内にある病院や患者を収容できる施設のある診療所で、日本国外であっても保険会社が認めれば問題はありません。
 
疾病全般を保障対象とした医療保険の入院給付金保障や手術給付金保障は、新型コロナウイルスが原因でも問題ありませんが、保障対象が「がん」や「三大疾病」等のように一部の傷病に限定されている場合は保障されません。

災害死亡保障は新型コロナウイルスを含まず

終身保険や定期保険等で、被保険者が死亡してしまった時や高度障害状態になってしまった時に受け取れる死亡保険金・高度障害保険金の保障は、死亡等の原因が新型コロナウイルスであっても保険金を受け取れます。受け取れないのは被保険者の加入から3年以内の自殺や、故意等に限ります。
 
終身保険や定期保険等に特約で付ける「災害死亡保険金」「災害高度障害保険金」の保障は、責任開始期以後に生じた不慮の事故により、事故発生日から180日以内に死亡した場合や高度障害状態に該当した場合に、受取人が保険金を受け取れますが、もう1つ、責任開始期以後に発症した感染症でも保険金を受け取ることができます。
 
しかし、すべての感染症が保障の対象になっているわけではなく、一般的に下記の感染症の場合に限定されています。
 


 
今回の新型コロナウイルス(COVID-19)は含まれていません。

生命保険会社は電話相談や手続きの簡素化等の対応を開始している

生命保険会社のすべての保険商品が、新型コロナウイルスに対応できるわけではありませんが、保険加入者向け付帯サービスの電話による健康相談では、新型コロナウイルスに関する相談でも、24時間いつでも看護師等が対応しているところもあります。
 
不安に感じていることはささいなことでも遠慮なく相談してみると良いでしょう。
また、新型コロナウイルスを原因とする入院給付金の請求手続きで、本来なら必要な医師の診断書を不要にして、簡易的な請求手続きでも取り扱うようにしている保険会社もあります。
 
新型コロナウイルスは過去の経験値がないだけに、多くの人が不安に感じています。経済的な面や精神的な面で、加入している保険が役立つことを願っております。
 
※保障対象の確認や請求手続き等の詳細については、加入している生命保険会社へ直接確認してください。
 
執筆者:松浦建二
CFP(R)認定者

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