日々の暮らしに潜むリスク。リスクカバーは「個人賠償責任保険」

配信日: 2017.11.30 更新日: 2019.01.10

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日々の暮らしに潜むリスク。リスクカバーは「個人賠償責任保険」
自動車保険の継続手続き。毎年「去年と同じでいいよ」と安易に手続きをしていませんか?自動車保険に付けておくと、単独で入るより割安に補償が受けられる特約がいろいろあります。そこで今回は補償範囲が幅広い個人賠償責任保険をご案内します。
寺田紀代子

Text:寺田紀代子(てらだ きよこ)

ファイナンシャル・プランナー

確定拠出年金相談ねっと認定FP、公的保険アドバイザー
株式会社 TSねっとワーク 取締役
3人の子育てをしながら、専業主婦・パート主婦を経て夫の保険代理店の手伝いへ。仕事を続ける中で、保険だけでは人生のリスクをまかないきれないことを痛感し、確定拠出年金や公的保険の勉強を始め、セミナー・個別相談などでお金にまつわる情報をお伝えしています。保険業務を中心におき、地域の皆様のお役立ちの為、ライフプランのご相談をお受けしています。ねんきん定期便を使い、公的保障をわかりやすく説明。個々のライフステージに沿ったアドバイスをし、夢ある老後を迎えるための目標設定をお手伝いします。
≫≫ http://www.tsnet-ins.co.jp

賠償責任保険って?

 
「賠償責任保険」などというと、日常には縁遠い感じを受けますが、多くの方が加入されている自動車保険は、車の事故に限定した「賠償責任保険」です。簡単に言うと、他人にご迷惑をかけてしまった場合の弁償です。

車で他人の車を壊してしまった。ケガをさせてしまった。こんな時、相手の車の修理費、相手のケガの治療費、会社を休ませてしまった休業損害、痛み代といわれる慰謝料などです。車の事故で他人にご迷惑をかけてしまった場合、起こってしまったことは元に戻せません。
 
ですが、せめて、金銭的に償える部分は十分に用意しておきたい、という想いから相手への補償は無制限補償を選ばれている方がほとんどではないでしょうか?
 

個人賠償責任保険はどんな保険?

 
賠償責任保険には「ゴルフ保険」「スキー保険」「自転車保険」など、各場面にのみ適用される賠償責任保険があります。

それに対して、個人賠償責任保険は「日常生活全般における自動車事故以外の賠償事故を補償」する、自動車保険や火災保険に付帯する特約です。
保険会社ごとに補償の範囲や保険料は若干違いますが
 
■保険料 ・・・・・年間約1500円程度
■保険金額 ・・・・5千万、1億円など選択する場合もあるが、一律無制限補償もある
■補償対象者 ・・・車の保険の記名被保険者(主にお車を運転される方)。その配偶者、同居の親族、別居の未婚のお子様まで対象
■補償内容 ・・・・日本国内外において補償の対象となる方が日常生活における偶然の事故で他人にけがをさせたり、他人の物を壊して損害賠償を負担した場合保険金をお支払いする

概ねこのような内容です。
 

日々の暮らしには様々なリスクがひそんでいます!

 
賠償事故なんてめったに起こらないんじゃないか?とお考えの方のために、代表的な事例をいくつか挙げてみましょう。
 
■自転車に乗っていて、歩行者にぶつかりケガをさせてしまった
自転車の事故では、高額賠償判決が新聞をにぎわせています。小学生が自転車走行中、歩行者にぶつかり頭蓋骨骨折、意識が戻らないといった事例では9500万円賠償の判決が出ています。1億円の支払いなんて考えも及びませんよね。備えるには無制限補償が必要です。
 
■飼い犬が宅配業者の配達員にかみついてしまった
人懐こいわんちゃんでも、暗闇から見知らぬ配達員があらわれると、つい吠えてしまったり、場合によっては噛みついてしまうこともあります。ケガはもちろん、洋服の弁償も賠償の対象になります。
 
■軒先のつららが落ち、隣家の窓ガラスを壊してしまった
雪国にはよく起こる事故です。屋根に積もった雪やつららが、急にあたたかくなって落ちた時、飛び散った塊がお隣の窓ガラスを壊してしまうことがあります。屋根に積もった雪やつららは、早めに安全におろすことが必要ですが、思わぬ大雪や、突然の気温の変化などでには対応しきれないことも。一度屋根に積もった雪はそのお宅の所有物となり、賠償責任の対象になります。
 
その他、スーパーで商品を誤って落とし壊してしまった、アパートでトイレを詰まらせ水濡れを起こし、階下のお宅の家具を汚してしまったなど、「個人賠償責任保険」は日常にひそむリスクをカバーしてくれます。
 

一家にひとつ個人賠償責任保険

 
加入についてひとつ注意点があります。この保険特約は、1つの保険にのみセットしていれば同居のご家族、別居されている未婚のお子様まで補償します。

ご夫婦で、2世代・3世代同居のご家族で、それぞれ違う代理店に保険をつけていると、重複してしまう場合があるので注意しましょう。面倒かもしれませんが、ご家族の保険を一度集結し、重複がないか確認してみることが大事です。謝罪だけでは解決できません!
 
思いがけない事故を起こしてしまった時、心からの謝罪はもちろん必要です。ですが、賠償に関しては、お金が解決してくれることが大きいはず。蓄えだけでは賠償しきれない事故も多々あります。日常的な賠償をかなり幅広く補償してくれる「個人賠償責任保険」。
 
保険会社によっては、示談交渉を保険会社が代行してくれるところもあります。まだ付帯していないという方は、加入中の自動車保険の代理店担当者に相談して検討してみましょう。保険期間の途中からでもセット可能です。
 
Text:寺田紀代子(てらだ・きよこ)
ファイナンシャル・プランナー、確定拠出年金相談ねっと認定FP、公的保険アドバイザー
株式会社 TSねっとワーク 取締役
http://www.tsnet-ins.co.jp
 

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