リタイアした親の保険料が月額3万円以上にビックリ。見直すべきは保険ではなく内容が最優先

配信日: 2017.12.22 更新日: 2019.01.10

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リタイアした親の保険料が月額3万円以上にビックリ。見直すべきは保険ではなく内容が最優先
本格的な年金生活が始まった両親の生命保険の支払いをたまたま見たらなんと二人で一生涯3万円以上支払っていくような内容にびっくりした娘さん。本格的なサードライフが始まる前に一度内容の確認と見直ししておくことをおすすめしました。
伊藤由美子

Text:伊藤由美子(いとう ゆみこ)

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

住宅ローンアドバイザー、確定拠出年金相談ねっと認定アドバイザー FP伊藤由美子株式会社代表。
大学卒業後、出版社へ入社、父の経営する保険代理店へ入社。保険代理店の経営もあわせ現在は住宅・相続・資産運用を中心とした独立系FPとしてコラムの執筆(月刊ママゴン、住宅専門雑誌スマイルコラム記事監修、東愛知新聞相続Q&A、FM豊橋ラジオパーソナリティーとして幅広くFP情報の発信中。社会保障を早く広く広めるをモットーにラジオ仕込の軽妙なトークで年間約80本のセミナーをこなす。

あせって解約する前にしっかりと中身をチェック

河邊さん(仮名)は39歳の会社員。結婚を考えてはいるがなかなかタイミングがあわず、現在も働きながら60代後半の父、母と同居中。姉はすでに嫁いでおり、年に2回ほどしか実家には帰ってこないため、実質はなにかと父母のことを面倒見る中で、最近きになり父と母の生命保険をみたところ二人で3万円以上の生命保険料を負担していたことがわかり、本格的な年金生活がスタートしたのに内容もわからないまま保険をつづけてよいのか迷っています。
 
本格的なサードライフが始まる前に一度見直しておくことをおすすめしました。
 
ご両親ともお付き合いで加入している保険のため、内容は把握して把握していませんでした。この場合、内容をしっかりと把握していくことが第一ステップとなります。今では考えられないほど運用利率のよい年金や終身保険に加入しているケースやすでに持病などを持っている場合はあせって今の医療保険を解約して、あらたに入る際現在の体調や持病では告知書にて申告した際に加入できなくなるケースもありますのでご注意ください。
 

意外と同じような保険にダブって加入していることも

河邊さんのご両親の保険は父親には大きな死亡保障がそのままついていました。
 
すでに独立した娘さん二人ですので大きな死亡保障は必要ありません。すでにしっかりと貯蓄があれば保険で死亡保障をまかなわなくても。こどもが小学生など小さい場合は公的な遺族年金も踏まえて必要な保障を民間の保険でまかなう必要がありますが、こどもが独立した場合は大きな保障は減額することをおすすめします。
 
また母親は医療保険に2本加入していました。1つは医療保険だけも単品の保険に。もう1つは10年間で更新をしていく死亡保障に特約としてついている医療保険でした。
 

老後の更新タイプは極力さけましょう

母親の死亡保障保険が更新タイプと知った河邊さん。来年の11月に更新をし、同じ内容のままだと1.5倍は保険料が上がることを知り、驚きを隠せないようでした。保険には更新タイプと保険料が一生あがらない終身タイプがあります。どちらが正解とは言えませんが、老後の年金は途中でもらえる金額が上がることはありませんので、その中で保険料が10年後とに上がっていくのは非常に負担を感じていくと思われます。
 
70歳を迎えるにあたり、70歳以上の方の医療費の上限額は年収156万~約370万円の場合ひと月の上限が(世帯ごと)5万7600円ですので、この高額療養費制度を考慮しながら見直しすることが大切です。
最低限の医療保険に加入していれば十分かもしれません。
 

親の生命保険、新たに加入する前に今の公的保障を視野に

生命保険文化センターの調査で2015年に調べたデータによると生命保険加入世帯は89.2%でした。日本人の生命保険好きが数字に表れています。なんとなくおつきあいで加入している場合も多いので、まずは親の保険内容を見るタイミングがあれば、
加入の動機を聞いてみることをおすすめします。意外となんとなく・・・が多いはず。
 
生命保険は結婚、出産、住宅購入、退職、年金生活など節目で見直しすることが大切でです。年齢や子どもの有無で国からの保障も変化します。
 
特に医療保険は高額療養費を考慮しながら加入することが大切です。死亡保障は今の保険をやめたら戻るお金(解約返戻金)を確認し、1996年以降の終身保険や養老保険など貯蓄性のある保険は運用率がよいので、掛け捨ての定期保険だけをはずし、活かすことをおすすめします。
 
今から死亡保障に新たに加入を検討しているのであれば本当に必要か、検討し、貯蓄で十分まかなえるケースは無理に加入しなくてもいいかもしれません。
 
Text/伊藤由美子(いとう・ゆみこ)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、住宅ローンアドバイザー、確定拠出年金相談ねっと認定アドバイザー FP伊藤由美子株式会社代表

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