更新日: 2021.02.12 その他保険
40代になったら「ガン保険」は必要?
40代になって身内やまわりの同世代の人がガンに罹患したり、有名人がガンの治療をしたなどのニュースが流れれば、ガンへの不安が強くなります。
ガン保険に加入していない人は、やはり「ガン保険は必要かな?」と悩んだりしますし、ガン保険に加入している人は今の保険で大丈夫? と思ったりする人もいるかと思います。
そのような方に対して、今の保険のチェックポイントやガン保険の必要性、見直しの考え方などご紹介したいと思います。
執筆者:末次祐治(すえつぐ ゆうじ)
FP事務所 くるみ企画 代表
確定拠出年金相談ねっと認定FP、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP(日本FP協会)、企業年金管理士(確定拠出年金)。
大学卒業後、旅行会社、外資系生命保険会社勤務を経て、ファイナンシャル・プランナー(FP)として独立。
「老後資金の不安をゼロにする」特に中小零細企業の退職金を大企業、公務員並みの2000万円以上にするというミッションのもと、マネーセミナーや個別相談、中小企業に確定拠出年金の導入支援を行っている。金融商品は出口が大事。「一生のお付き合い」がモットー。
FP事務所 くるみ企画
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今一度、家族が加入している保険の中身を確認すること
ガン保険とは、ガン診断やガンでの入院、手術、通院などに絞って保障される保険で、約6割の人がガン保険(ガン特約を含む)に加入しています。
また、ガン、急性心筋梗塞、脳卒中の3大疾病により所定の状態になったときに死亡保険金と同額が保障される特定疾病保障保険(特約含む)は、約4割の人が加入しています。
(出典:生命保険文化センター「平成30年生命保険に関する全国実態調査」)
統計上で見れば、ガンの保障はほとんどの人をカバーできていると思われますが、実際には、特に40代になってガン保険に加入していない人も多く、ガン保険の必要性が高い印象を受けます。
加入して10年以上経過している場合など、保障内容を忘れている場合もあるかもしれませんが、今一度中身の確認をしたほうが余計な不安はなくなるかと思います。
ご主人のガン保険に家族型で加入していたとか、複数加入していて保険期間が違っていたなど、契約当初のことは忘れている場合が多いですから現在の契約の中身を確認してみましょう。
また、家族型で契約している方は、契約者がガンになったとき、死亡したときに家族である方(配偶者)の契約はどうなるか? 今のまま継続できるか? 契約自体が消滅するか? なども重要な確認事項になります。
今の契約中の保険の中身を確認しよう!
ガン保険のチェックポイントは?
生命保険会社が商品化しているガン保険はたくさんありますが、大きく分けて主契約がガン診断やまたは放射線治療や抗がん剤・ホルモン剤治療の際の一時金が保障されるタイプや、ガン入院日額タイプ、ガン以外の急性心筋梗塞、脳卒中など生活習慣病まで範囲を広げて保障するタイプにわかれます。
ガンの進行具合や体のどこにガンが見つかるかによっても、治療方針や入院期間は変わると思いますが、やはり余裕をもって治療に専念できるよう診断給付金による一時金は必須でしょうし、金額も100万円以上の高い金額の保障が安心でしょう。
ガン診断の場合は、請求の条件をクリアしていれば退院しなくてもすぐに給付金請求が可能です。また、給付金は治療以外にも生活費や子どもの教育費に充当しても問題ありません。
ガン保険が必要か? で迷っている方は、仮にご家族がガン診断を受けた場合でも今の生活に経済的な支障が少ない場合や、今現在の預貯金等で治療費や雑費を賄える収支状態ならば、保険で備えるよりも別な手段で備えるというような発想の転換をすることで、不安が軽減されるかもしれません。
必要なのはガン保険ではなく「備えであるお金の準備」ということになります。
ガン保険が必要なのか? それともガンに備えるお金が必要なのか?
ガン保険の効果的な見直し方
すでにガン保険に加入している人は、今の保険を継続していかれてもいいでしょう。同時に考えていただきたいことは、今あるいろいろなガン保険の商品中身と比較して、ご自身の必要性が高ければ、必要な部分のみを契約できるかどうかも含めて検討してみることです。
40代、50代でガン保険を見直す場合、ガン診断給付金やガン診断後の保険料払い込み免除などの機能があったほうが安心かと思いますが、保険料が以前のガン保険と比較して高くなる傾向になりますので、他の保障や生命保険も併せて総合的な見直しを検討してみてください。
また、ガン保険という名前に固執しすぎないように、医療保険での特約、特定疾病保障保険や特約(3大疾病保障保険や特約)など、ガンと診断されたときに保障してくれる保険で備えることができれば、40代以降で見直す人は高い保険料という意識も少しはなくなるかもしれません。
ガン保険だけにこだわらず、ガン診断で給付される保険で見直しを検討してみる!
執筆者:末次祐治
FP事務所 くるみ企画 代表