最終更新日: 2019.01.11 公開日: 2018.04.17
暮らし

お米選びは品種だけでなく精白度合いでも! 白米から玄米まで、ごはんの栄養価も味も違う

執筆者 : 毛利菁子

お米を品種で選ぶ人が多いと思いますが、精白度合い(米のつき方)でお米を選ぶ方法もあります。
 
同じ品種のお米でも、精白度合いによって見た目も、栄養価も、味もずいぶん違います。もちろん、炊飯の手間だって変わってきます。
 
ごはんは白くなくては、という思い込みを捨てて、毎日のお米を別の視点から選んでみませんか。
 
 
毛利菁子

Text:

Text:毛利菁子(もうり せいこ)

農業・食育ライター

宮城県の穀倉地帯で生まれ育った。
北海道から九州までの米作・畑作・野菜・果樹農家を訪問して、営農情報誌などに多数執筆。市場や小売り、研究の現場にも足を運び、農業の今を取材。主婦として生協に関わり、生協ごとの農産物の基準や産地にも詳しい。大人の食育、大学生の食育に関する執筆も多数。

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毛利菁子

執筆者:

Text:毛利菁子(もうり せいこ)

農業・食育ライター

宮城県の穀倉地帯で生まれ育った。
北海道から九州までの米作・畑作・野菜・果樹農家を訪問して、営農情報誌などに多数執筆。市場や小売り、研究の現場にも足を運び、農業の今を取材。主婦として生協に関わり、生協ごとの農産物の基準や産地にも詳しい。大人の食育、大学生の食育に関する執筆も多数。

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ツヤツヤの白いごはん好きの人にも、お米の選択肢はある

多くの人が好きで、最もよく売れているのは精白米です。お茶碗のなかで、白くつやつや光っていると食欲がそそられますね。炊きたての香りもいいものです。
 
精白米には、研ぎが必要な「普通の白米」と、研ぎの必要がない「無洗米」があります。
 
●普通の精白米(最もなじみのあるおいしいお米)
つやつや、ぴかぴかの銀シャリ。ふっくらと柔らかく、文句なくおいしいですね。よりおいしく食べるためには、お米研ぎがカギです。
 
最初の水はたっぷりと一気に入れて、肌ヌカ(米の表面に付いたヌカ)をざっと取って、手早く捨てます。ここで時間を掛けてしまうと、ヌカ臭い水を吸ってしまってごはんの味が落ちてしまいます。
 
あとは、手早く2回ほどさっと洗います。洗米時にお米を割ってしまうと、デンプンが流れ出て炊き上がりがボソボソになります。優しく洗いましょう。お米の表面にあるうまみ層は、洗米時に損なわれやすいのが欠点です。
 
●無洗米(うまみ層は残り、水も節約。災害時に強い)
肌ヌカ分が取られている無洗米は、その字のごとく「洗わずに水加減だけして炊けるお米」です。洗わないので、お米の表面のうまみ層は残ります。店頭価格は、同じ品種の普通の精白米より若干高めになります。
 
ただし、5kgの普通精白米のうち、150g程度(米1合の重さと同程度)は肌ヌカです。肌ヌカの取られた無洗米なら5kgすべて食べられます。
 
全国無洗米協会によると、3合の米を洗うたびに約4.5リットルの水を使うそうですから、無洗米なら水道代の節約にもなります。東日本大震災時、宮城県に住む母は2週間以上、給水車の水だけで暮らしましたが「無洗米だったので、少しの水でごはんが炊けた」と言っています。災害時に強いのは無洗米です。
 

玄米はとにかく栄養豊富。白米感覚で炊ける新品種が登場!

●普通の玄米(長時間の浸水で軟らかく炊ける)
籾殻を取っただけの玄米の特長は、栄養が豊富なことです。ヌカが残っているだけあって、白米よりもビタミンB群やビタミンE、ミネラル(カルシウムやリン、鉄など)、食物繊維が多く含まれています。
 
白米とは違う風味や食感が楽しめることもあり、健康志向の人に人気があります。
 
その一方で、玄米は「圧力鍋や玄米モードのある炊飯器でないと炊けない」と誤解されて、「面倒な米」だと敬遠されがちです。でも、浸水時間を長くすれば普通の炊飯器でも軟らかめに炊けます。
 
洗米後ひたひたの水で24〜36時間ほど冷蔵庫内で浸水させます。
 
炊くときには、浸けていた水を捨ててざっと洗い、新しい水を炊飯器の目盛りより多めに入れるのがコツです。私はこの方法で、20年以上前に買った炊飯器で炊いています。
 
●新品種の玄米(白米と同じ浸水時間でOK!)
玄米食を始めたいけれども、長時間の浸水は面倒だという人には朗報です。白米とほぼ同じ浸水時間(夏は30分以上、冬は1時間以上)と水加減で、白米モードで炊ける新品種が出回り始めました。
 
「金のいぶき」という、胚芽が普通の玄米の約3倍もある米です。
 
胚芽には、アミノ酸の一種であるGABA(ギャバ)が含まれます。これは血圧の安定に効果があるとされており、健康に寄与する米としても注目を浴びています。
 
米の段階でも胚芽の大きさに驚かされますが、炊き上がると胚芽がいっそう目立ちます。胚芽のプチプチした食感と、従来の玄米では感じられないもっちり感が楽しめます。手軽に、白米と混ぜて炊けるのも魅力です。
 

分づき米や胚芽米なら食べやすく、栄養も豊富

●分づき米(白米の良さと玄米の良さを残した米)
白米と玄米の中間の精白度合い(ヌカの残し方の度合い)が分づき米で、7分づき、5分づき、3分づきなどがあります。白米の食べやすさを残しつつ、ヌカに含まれる栄養も摂取できる「いいとこ取り」のお米といえます。
 
7分づきは「白米よりも気持ち茶色みがかっているかな」、3分づきになると「結構茶色いね」という感じでしょうか。もちろん、炊飯器で炊けます。お米屋さんに行けば希望の分づきで精米してくれます。
 
7分づきならスーパーやデパート、生協などでも売っています。
 
●胚芽米(胚芽が残り、白米より栄養豊富)
胚芽を残して精米したものが胚芽米です。胚芽は取れやすいので、軽くかき混ぜるように洗米することが肝心です。ところが、これがなかなかに難しいのです。
 
自然食品の店や生協などで扱っている「無洗米の胚芽米」を買えば、胚芽の栄養を無駄なく摂取できます。炊飯器で、水加減を少し多くして炊きます。炊き上がりは、白米と比較するとやや暗い色合いになりますが、風味があっておいしいものです。
 
いま、炊飯の手間を敬遠する消費者が増えているそうです。米の消費も、外食や中食にシフトする傾向が続いています。それでも、トータルでの米の消費は減り続けています。
 
白米だけでなく、精白度合いで風味や栄養価を変えて、家庭での炊飯の回数を増やしていただければと思います。
 
Text:毛利 菁子(もうり せいこ)
宮城県の穀倉地帯で生まれ育った農業・食育ライター。



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