最終更新日:2019.01.11 公開日:2018.07.22
暮らし

【調査】駅の乗降人員から紐解く今は人気ないけどこれから伸びる穴場な街とはどこ

住む場所を選ぶなら、利便性が良く人気もある街を選びたいものです。しかし、そのような街にある不動産は資産価値が高く、購入するにしても借りるにしても高すぎて手が届かない可能性もあります。
 
であれば発想を変えて、今は人気がないけれど将来に期待できそうな街を選んでみてはどうかと考え、街の顔ともいえる駅の乗降人員(乗車人員)から、適していそうな街を探してみました。
 

人気のない山手線の駅で狙い目は目白駅

山手線には現在29の駅があり、乗車人員が最も多い新宿駅は1日平均77万人も利用しています。2番目に多い池袋駅や3番目に多い東京駅も山手線が通っています。
 
乗車人員が非常に多い山手線の各駅ですが、29駅もあれば人気のない穴場の駅も中にはあります。山手線の駅の中で乗車人員の少ない駅を表にしてみました。
 
JR東日本の駅別乗車人員(山手線で乗車人員の少ない駅) 単位:人


資料:JR東日本「各駅の乗車人員」2016年度と2000年度
※対2000年比は筆者が計算
 
山手線の駅で最も乗車人員が少ない駅は鶯谷駅(2万4611人)で、新宿駅の31分の1しかなく、16年前と比べて増加もほとんどしていません。2番目に少ないのは目白駅(3万7939人)で、16年前より減っています。新しくできた副都心線の影響を受けているのでしょう。
 
3番目に少ない新大久保駅と4番目に少ない田端駅は増加率が比較的高いので、鶯谷駅と目白駅が取り残されているような状況になってきています。
 
山手線で乗車人員が少ない駅の多くは山手線の北半分に位置しており、豊島区内の駅が4駅も入っています。山手線の駅はどこも利便性がとても良いので、大崎駅のように将来劇的に変化するかもしれません。特に鶯谷駅と目白駅は要注目です。
 

取手駅は利用者が半分近くまで減少している

今は人気がないけれど将来に期待できそうな街の選び方として、次に乗車人員の減少率に着目してみました。下記の表はJR東日本の駅から16年間の減少率の高い駅をピックアップしたものです。
 
JR東日本の駅別乗車人員(減少率の高い駅) 単位:人


資料:JR東日本「各駅の乗車人員」2016年度と2000年度
※対2000年比は筆者が計算
※乗車人員が2016年度に2万人以上の駅のみ対象
 
16年間で乗車人員の減少率が最も高い駅は、常磐線にある取手駅です。16年間で40%以上も減っています。
 
常磐線に並行してつくばエクスプレスができたことで、関東鉄道からの乗り換え客が大きく減ったのではないかと考えられますが、人口減少時代に入っており、今後ほかの駅で同じような状況になっても何ら不思議ではありません。
 
2番目の石川町も並行しているみなとみらい線の影響が、3番目の柏駅も並行しているつくばエクスプレスの影響がありそうです。京浜東北線で隣同士の港南台と洋光台や四街道、高尾等、郊外の駅で減っている駅が増えてきています。
 

東京メトロの駅では乗降人員はまだ減っていない

JR東日本と同様に、乗降人員の減少率の高い駅を確認してみました。東京メトロは2017年度の乗降人員を4年前と比べています。
 
東京メトロの駅別乗降人員(減少率の高い駅)単位:人


資料:東京メトロ「各駅の乗降人員ランキング」(2017年度・2013年度)
※対2013年度比は筆者が計算
 
4年前との比較では、全130駅のうち3駅を除いて乗降人員は増えているので、減少率が高いというより増加率が低いといったほうが適しています。
 
減少した3駅は千代田区にある竹橋駅と桜田門駅、江東区にある南砂駅です。千代田区の2駅が減っている理由はわかりませんが、居住者はほとんどいない地域なので、通勤・通学者が減る何かが起きたのでしょう。
 
JR東日本の減少率の高い駅で人口減少が要因と考えられる駅は、将来の発展を期待することは難しいです。その代わり不動産価格はかなり下落しているはずです。都心へ通える立地で予算を抑えて住宅を確保したい場合は、表に載っている駅をあたってみると良いかも知れません。
 
ほかの新設路線の影響で一時的に減少しているような駅は、まだ発展の余地があります。不動産価格が下落しているなら、今が決断の時かもしれません。
 
駅の乗降人員の推移を確認するだけでも、各駅の状況がよくわかります。駅がわかれば街もわかります。不動産の選び方は株の選び方に似ているところも多く、選ぶ視点やタイミング等は人によって異なります。
 
街の再開発予定や新規路線の予定等をチェックしつつ、自分の考え方を確立していければ、自ずと良い結果になっていくでしょう。
 
Text:松浦 建二(まつうら けんじ)
CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士

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松浦建二

執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/



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