最終更新日:2019.01.10 公開日:2018.11.28
暮らし

え?郵便貯金が出せなくなる?これって本当?うそ?

ある朝、新聞を開いたE子さん(60代・主婦)は、郵貯の新聞広告に目が止まりました。
 
『これらの郵便貯金をお持ちではありませんか?』
 
さらにその下に目をやると・・『払い戻しが受けられなくなります』と書いてあるではありませんか!
 
「そう言えば、確か郵便局から何か来ていたっけ・・」と、焦りながら郵便物をごそごそと調べ始めました。
 

権利消滅の御案内

郵政民営化に伴い、定期制の郵便貯金は独立行政法人 郵便貯金、簡易生命保険管理機構に引き継がれました。
 
郵政民営化前の定期制の郵便貯金については、旧郵便貯金法29条の規定が適用されます。
 
よって、郵政民営化前(平成19年9月30日以前)の定期制の預金、例えば定額郵便貯金、定期郵便貯金、積立郵便貯金、住宅積立郵便貯金、教育積立郵便貯金等)は、預入期間が満期の次の日から20年払い戻しが無い場合に、郵便貯金の「権利消滅のご案内(催告書)」が送られてきます。
 
そして、催告書がおくられた日から2ヶ月経過しても払い戻しされないときは、この郵便貯金の権利は消滅します。
 
何を満期とするかですが、
・積立郵便貯金は、据置期間(積立期間)が経過したとき
・定額郵便貯金は、預け入れから10年が経過したとき
・定期郵便貯金は、預入期間経過したとき(自動継続のものは、民営化後来る継続日)
・住宅積立郵便貯金は、据置期間(預入期間)の経過後2年が経過したとき
・教育積立郵便貯金は、据置期間(預入期間)の経過後4年が経過したとき
となっています。
 
満期になれば、満期のお知らせがあります。
 
そのまま10年間何もなければ、満期後10年経過のお知らせがあります。
 
そして、さらに10年経過後に、満期後20年の「権利消滅の御案内(催告書)」が来ます。
 
そして、このお知らせがあってから2ヶ月過ぎても払い戻しが無い場合、払い戻す権利がなくなります。
 

通帳や証書が見当たらない場合は?

E子さんは必死に探しましたが、お知らせを捨ててしまったかもしれません。証書で作った記憶があるのですが、証書が見つかりません。
 
「どうしよう・・」
 
でも、お知らせが来ていた記憶がありますし、定額郵便貯金を預けてあるのは確かです。
 
そんな場合は、郵便局の貯金窓口やゆうちょ銀行に相談しましょう。
 
通帳や証書が無くても、本人の確認が取れれば解約手続きができます。
 
住所・名前・生年月日の入った証明書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど)と印鑑を持参することで、窓口で手続きができます。
 
また、郵便貯金の有無の確認もできます。
 
そして、引っ越しをしたり名前が変わったりした場合などは、なるべく早めに郵便局やゆうちょ銀行の窓口に届けましょう。
 
住所や名前が変わっていると、権利消消滅の御案内が届かないことがあります。
 

通常郵便貯金や通常貯蓄貯金は?

通常郵便貯金や通常貯蓄貯金は、郵政民営化の際、ゆうちょ銀行に引き継がれています。
 
ですから、旧郵便貯金法の適用はありません。
 
また、郵政民営化後の定期制の貯金も、旧法の適用はありません。
 
どちらの場合も今回の問題は関係ありません。
 
ただし、自動継続の定期郵便貯金を郵政民営化の前に預けている場合は、郵政民営化後(平成19年10月1日以降)に最初に来る満期で終了し、自動継続はされません。
 
郵政民営化直前に継続になった定期郵便貯金も、継続日が過ぎています。
 
継続日から10年後に「権利消滅のご案内」が来ます。
 
自動継続なので、民営化になっても引き継がれるとお思いかもしれませんが、引き継がれていませんのでご注意ください。
 
そして、また、定額郵便貯金を20年そのままにしておくと、預け入れたときの金利のままでずっと行くかというと、そうではありません。
 
定額貯金は10年満期で、預け入れ当初の金利は終了しています。
 
その後は3月31日で区切り、普通預金の利息になります。
 
ところで、郵政民営化前に預け入れしていた郵便貯金は、満期から20年2ヶ月経つと必ず権利がなくなってしまうのでしょうか?
 
何も請求しなければ払い戻せなくなります。
 
しかし、満期後に、郵便貯金通帳や貯金証書の再交付の請求、印鑑の変更、氏名の変更や住所の移転届けをして、その事実が確認されれば、20年2ヶ月過ぎても払い出されることもあります。
 
しかし、期限内に手続きするのが安心です。
 
E子さんは、コールセンターに問い合わせることにしました。
 
詳しくは、ゆうちょ銀行、郵便局の窓口、ゆうちょコールセンター 0120-108420へ!
 
Text:林 智慮(はやし ちりよ)
CFP(R)認定者
 

林智慮

執筆者:林智慮(はやし ちりよ)

CFP(R)認定者

相続診断士 
終活カウンセラー 
確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

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