申請方法は2種類! 「特別定額給付金」申請に関する注意点
配信日: 2020.05.22
申し込みは郵送による申請とマイナンバーカードを利用するオンライン申請がありますが、慌ててマイナンバーを取得しようとする方も多いようです。そこで今回は、特別定額給付金申請に関しての注意点についてお伝えします。
執筆者:福島佳奈美(ふくしま かなみ)
【保有資格】CFP(R)・1級ファイナンシャルプランニング技能士・DC(確定拠出年金)アドバイザー
大学卒業後、情報システム会社で金融系SE(システムエンジニア)として勤務。子育て中の2006年にCFP資格を取得、FPとして独立。「ライフプランニング」をツールに教育費や保険、住宅ローンなど家計に関する悩みを解決することが得意です。
郵送による申し込みは自治体間での開始時期の違いが大きい
10万円がもらえる「特別定額給付金」の申請方法は、郵送とオンライン申請の2通りあります。申請は、住んでいる市区町村を通じて行うことになっています。
郵送による申請は、自治体から郵便で届く申請書に必要事項を記入した上で、給付金を振り込む口座情報や本人確認の写しを同封して返送して行います。
給付の対象となるのは、4月27日時点で住民基本台帳に記載されたすべての国民ですので、4月27日に必要な書類を送付し、5月上旬から受け取りが始まっている自治体もあるようです。
ただし人口が多い自治体では、郵送する書類を印刷するだけでもある程度の期間が必要ですので、郵送による受付開始時期がかなりずれ込むところも出てきそうです。
自治体によっては期間限定でダウンロードによる申請方法も可能にしているところもありますので、居住している自治体の情報を確認しましょう。
早くもらえるのはオンライン申請?
オンライン申請は、政府が運営するウエブサイト「マイナポータル」を通じて行います。
こちらも開始時期が自治体により異なり、5月1日からオンライン申請が開始されている自治体は全国で679市区町村にとどまります。居住している市区町村のホームページで受付開始されているかどうか確認しましょう。
通常は、オンライン申請のほうが郵送より早く給付金の受け取りができるようです。親はマイナンバーカードを持っていても、子どもの分は使う機会がないので交付を受けていないという方も多いでしょう。
そのような場合はオンライン申請ができないのではないかと考えてしまうかもしれませんが、世帯主の方がマイナンバーカードを持っていれば、他の家族の分も含めて申請が可能です。
申請は、マイナンバーカードに対応したスマートフォンの他、ICカードリーダライターがあればパソコンからも可能です。総務省によると、令和2年3月1日現在のマイナンバーカードの普及率(人口に対する交付率)は全国平均で約15.5%にとどまります。
これを機会に、マイナンバーカードの申請をこれから行おうという人や、パスワードを忘れた人、パスワードを何回も間違えてロックがかかってしまった人などが市区町村の窓口に訪れ、混雑しているところもあるとのことです。
このような方はコロナウイルスの感染を避けるためにも、窓口に行くより郵送による申請を利用するようにしましょう。
マイナンバーカードは免許証のように本人確認の身分証明書として使えますし、役所に行かなくても住民票や印鑑証明書がコンビニで取得できるなど便利な一面もあります。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いてから申請すると良いでしょう。
申請期限を過ぎたら給付金はもらえないことに注意!
特別定額給付金の申請期限は、自分が居住している自治体の郵送申請方式の申請受付開始日から3ヶ月以内となっています。申請期限を過ぎると、もらえなくなってしまいますので、申請書が届いたら早めに手続きを進めましょう。
なお、10万円を受け取らないという選択もできます。郵送されてきた申請書にチェック欄があり、1名ごとに受け取りを選択できるようになっているとのことです。全員分ではなく一部を受け取るということもできそうです。
また、給付金は各自が指定した金融機関の口座に振り込まれますが、給付金に関連した詐欺にも注意が必要です。マイナンバーカードの情報漏洩を語ったりATMの操作を要求したりする電話やメールには十分注意しましょう。
執筆者:福島佳奈美
【保有資格】CFP(R)・1級ファイナンシャルプランニング技能士・DC(確定拠出年金)アドバイザー