子どもの習い事、みんなどれくらいお金を使っている?
配信日: 2021.05.26
執筆者:馬場愛梨(ばばえり)
ばばえりFP事務所 代表
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。
過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。
みんな習い事をしているの? 人気の習い事は?
2019年に株式会社バンダイが3歳から小学6年生までの子どもを持つ親を対象に行った調査によると、「習い事をしている」と答えたのは63.4%でした。そのうちの半数以上は2つ以上の習い事を掛け持ちしています。
年齢によってもバラつきがあり、3~6歳(未就学児)では45.7%と半数以下ですが、小学生になると習い事をしている子が増え、小学3・4年生では81.0%に達しています。
同調査では以下のような習い事が人気を集めていました。
1位:水泳
2位:学習塾
3位:ピアノ
4位:英会話
5位:習字
運動系、芸術系、学習系の習い事がまんべんなくランクインしています。水泳やピアノは昔から「定番」の習い事ですね。
習い事の費用はいくら?
習い事には、いくらくらいの費用がかかるのでしょうか。先述のバンダイの調査では、1ヶ月あたりの平均費用は以下のようになっています。
●水泳……約6500円
●学習塾……約1万5400円
●ピアノ……約7200円
●英会話……約8800円
●習字……約3500円
習い事の内容によって、かかる費用はかなり違います。月謝だけでなく、交通費や送迎費、衣装やユニホーム代、道具代、材料費、教材費など、追加でかかる費用についても確認しておきたいところです。
文部科学省の「子どもの学習費調査(※)」では、学校以外の教育費として1年間にかかった費用の平均を公開しています。
<公立学校>
(出典:文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」調査結果の概要)
<私立学校>
(出典:文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」調査結果の概要」)
グラフ中の「補助学習費」とは、家庭教師や学習塾、通信教育など学習系の習い事にかけた費用のことで、「その他の学校外活動費」はスポーツ、芸術、体験活動など学習系以外の習い事が含まれます。
子どもの学年や、通学している学校が公立か私立かによっても金額に影響があることがわかります。小学校高学年あたりから、学習系の習い事の費用がそれ以外の習い事の費用を上回り始めます。
まとめ:習い事を選ぶときは費用面も要チェック
習い事など子どもの教育にかかるお金は、「子どものため」という思いから、家計の中でも節約しにくいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。また、一度習い始めると、いくらコストがかさんで家計を圧迫していても、子どもが楽しそうにしていたらやめにくいものです。
習い事の費用は、その内容だけでなく通う教室によっても大きく異なることがあります。最初に選ぶときは、月謝以外の費用も考えてトータルでいくら程度必要になるか見通してから始めると安心です。
もし途中で厳しくなってしまったら、安く学べる公営のスクールやオンライン教室に変える、子どもと相談しながら複数の習い事を1つに絞ったり、通う頻度を下げたりするのも1つの方法です。
習い事には、脳や体の成長を促したり視野を広げたりさまざまな効果があります。親子ともに負担になりすぎないように気を付けつつ、子どもが全力で「好き」を追求できる環境を作ってあげたいですね。
(※)文部科学省「調査結果の概要」P12/24
(出典)
株式会社バンダイ「子どもの習い事に関する意識調査」結果 2019年6月26日
文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表