更新日: 2021.06.09 その他暮らし
離婚を考えたら始めたいお金の準備。どんな費用を準備するべき?
今回は、離婚を考えた際、金銭面でどのような準備が必要になるのか解説します。
執筆者:新井智美(あらい ともみ)
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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別居に伴う費用
離婚して別居をするための費用がまず必要になります。引っ越し費用、転居費用、敷金・礼金など、合計でどのくらいの費用になるのか計算しておきましょう。
当面の生活費
離婚で必要となるお金には、当面の生活費も含まれます。現在働いていて収入がある方であればそこまで問題はないかもしれませんが、専業主婦(夫)などで現在収入がない場合は、離婚後に自分が収入を得られるようになるまでの生活費が必要です。
離婚手続きに伴う費用
離婚の手続きに伴う費用も想定しておきましょう。離婚が話し合いでまとまらない場合には、離婚調停の費用や弁護士依頼費用などが必要となります。スムーズに離婚できるとは限りませんので、これらの費用も準備しておくとよいでしょう。
離婚する前に準備しておくこと
離婚をするとさまざまなお金が必要です。具体的には、何を準備しておくとよいのでしょうか?
■自分名義で貯金をする
離婚準備でお金を貯める際には、自分名義の口座を作り、そこにある程度のお金を入れておくようにしましょう。
■離婚後にもらえるお金を把握する
自分でお金を準備するだけではなく、離婚後、相手から受け取る金額やその内容についてきちんと確認しておきましょう。具体的には、婚姻費用、慰謝料、養育費、財産分与、年金分割などです。離婚後にもらえる額と離婚後に必要となる費用、併せて計算しておくとよいでしょう。
■仕事(収入)を確保する
自分の仕事を確保しておくことも大切です。離婚後の生活を安定させるためにも、自分で収入を得なくてはなりません。もし専業主婦(夫)が離婚準備をするのであれば、仕事探しは重要なことといえます。
■住む場所を確保する
離婚後に住む場所を決めておきましょう。早めに新住所が分かっていれば、離婚後の各種手続きもスムーズに行えるというメリットもあります。
■子どもの養育について考える
子どもがいる方で、離婚後に子どもの親権を得たいと思っているならば、子どもの養育場所や養育費など確保することが非常に大切です。専業主婦(夫)が離婚準備をする際には、お金のことだけでなく、子どものことについてもしっかり考えるようにしましょう。
離婚後のお金、不安なときは
準備の段階である程度のお金を用意していても、不安は残ります。離婚後のお金で不安なことがあるときには、どうすればよいのでしょうか?
■公的サポートを活用する
行政には、離婚後の生活をサポートしてくれる制度があります。必要に応じて、生活保護や児童手当など、さまざまな行政のサポートを利用することで、不安を解消することができるかもしれません。
■離婚に伴うお金について取り決めをする
離婚するときに一番重要なことは、婚姻費用や慰謝料など、相手に請求できるお金について詳細まで取り決めておくことです。離婚を考えている相手とはなかなか話しにくいということもあるかもしれませんが、この部分をないがしろにしてしまうと、後々後悔することになりかねません。
取り決めた内容については、必ず書面で残すようにしてください。できれば公正証書で残しておくと、法的な効力を持つという意味でも安心です。
まとめ
離婚に向けた準備を具体的に進める前に、離婚することで自分にどのようなメリットがあるのかについて、一度冷静になって考えることが大切です。離婚の理由はさまざまですが、離婚すると良くも悪くも今後の人生が変わるかもしれません。
離婚することによるデメリットよりもメリットのほうが大きいと判断し、その後の人生についてもある程度の方向性が見いだせるまでは、自分自身の気持ちと離婚後の生活についてもう少し考えを巡らせてみても良いかもしれません。
離婚したら、それまでは家族だった相手は“他人”となります。何かあったとしても頼ることはできませんので、経済的にも精神的にも自立することが必要となります。
離婚時には、それまでの生活状況や今後の生活状況しだいで、財産分与や養育費などを受け取ることができます。ただし、養育費の支払いは子どもが20歳になるまでとなっているなど、それらの収入がいつまでも続くわけではありません。財産分与の状況しだいでは、それを維持する費用も必要になるでしょう。
離婚を考えはじめたら、上記のようなお金に頼ることのないよう、自分で収入を得るための仕事を増やす(探す)、倹約するなどしてお金を貯めていくことを心がけましょう。
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員