更新日: 2021.06.23 暮らし

給付奨学金、どこに注意すべき?

執筆者 : 林智慮

給付奨学金、どこに注意すべき?
日本学生支援機構(JASSO)奨学金の申込時期です。
 
日本学生支援機構の奨学金の種類に、給付奨学金と貸与奨学金(第一種、第二種)、入学時特別増額貸与奨学金があります。給付型奨学金と授業料減免を両方受けられる高等教育の修学支援新制度を利用できるのは、住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯が、確認大学等(高等教育の修学支援新制度の対象機関)に進学する場合に限ります。
 
それだけでなく、給付型奨学金を利用する場合には、こんな点に注意が必要です。
 
林智慮

執筆者:

執筆者:林智慮(はやし ちりよ)

CFP(R)認定者

確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

林智慮

執筆者:

執筆者:林智慮(はやし ちりよ)

CFP(R)認定者

確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

予約採用・給付奨学は高校卒業後2年まで

奨学金には大学等に進学前に申し込む予約採用と、大学等に進学後に申し込む在学採用があります。
 
予約採用(給付・貸与共)に申し込むことができるのは、「今年卒業見込みの場合」と「高等学校(本科)を卒業後2年以内の人」です(高等学校卒業認定試験の合格者も対象となる場合があります)。進学後に申し込む在学採用の場合も、給付奨学金は大学等への入学時期等に関する要件「高校卒業後2年以内」等を満たしてないと、学力基準・家計基準に該当しても申し込むことができません。
 
また、生計維持者が病気や事故による死亡等で家計が急変した場合は、「家計急変」の事由に該当し、証明書の提出がある場合のみ、随時申し込むことができますが、この場合も「高校卒業後2年以内」等を満たす必要があります。
 
一方、貸与奨学金の在学採用には「高校卒業後2年以内」の要件はありません。よって、3年間の浪人生活を経て志望校に合格したような場合、進学後に在学採用を利用します。
 

給付型で採用! でも、提出物を忘れると停止に

予約採用の場合、進学後は「進学届」を出すところから始まります。予約採用候補者になっていても、「進学届」が出てないと給付奨学生とされません。そして、給付奨学生になったら、何もしなくても卒業まで支給がされるのではありません。
 
定期的な在籍報告、給付奨学金継続願の提出が、期限までにないと支給が止まります。また、給付奨学金は、前年度の住民税の情報(前々年度の収入状況)により決定されますので、毎年、見直されます。よって、支給額が変わることがあります。
 
また、学年末に各学校で学業生成等の判定が行われ、機構に報告されます。単位数が標準の6割以下、GPA(平均成績)が下位4分の1、出席率が8割で『警告』がされます。さらに規定の年数で卒業ができないことが確定した場合や、警告が続いている場合に『廃止』とされ、退学・停学(無期または3ヶ月以上)と同様、支給が止まります。
 
懲戒による退学処分などの場合は、奨学金を返還が必要となることがあります。ただし、災害・疾病などやむを得ない事情があるときは該当しないとされています。
 
入学後1年以上を経過した場合の給付奨学金案内(在学採用)の学業基準は、以下のどちらかに該当することとされています。
 

(1)GPAが学部の上位2分の1
(2)習得した単位数が標準以上あり、かつ、社会で自立し活躍する目標を持った意欲が学修計画書により確認できることと

 
勉学に励み、そのレベルを維持すれば、返還の必要もなくなりますね。
 

入学時特別増額貸与奨学金は単独で利用できない

進学後、入学時には入学金の他、前期授業料、入学式のスーツや指定のパソコンなど、新生活を始めるにあたり必要なものの購入で、一時的に大きなお金が掛かります。その出費に対応するために、入学時特別増額貸与奨学金があります。
 
ただし、入学時特別増額貸与奨学金は、第一種か第二種の貸与奨学金に増額するものです。単独では利用できません。
 
また、給付奨学金のみ利用する場合も、入学時特別増額貸与奨学金をセットにはできません。必ず、第一種か第二種の貸与奨学金とセットで申し込む必要があります。
 
入学時特別貸与奨学金利用する場合、採用候補者決定通知に「国のローンの申し込み不要」とされている場合は、入学時特別貸与奨学金の利用が可能です。「国の教育ローンの申し込みが必要」とされていた場合は、進学前に国の教育ローンの申し込みをしなければなりません。そして、『申し込みはしたが、利用できなかった』場合のみ、入学時特別貸与奨学金を利用することができます。
 
国の教育ローンを借りられる場合は、入学前に資金を準備することができますが、奨学金の振り込みは、入学時特別増額貸与奨学金であっても入学前に振り込まれません。その場合、労働金庫の「入学時必要資金融資」を申し込むことができます。入学時特別貸与奨学金で返済をするため、労働金庫に貸与奨学金の受取口座を解説する必要があります。
 
時間が掛かるものもあります。早めに手続きをしておきましょう。
 
(参考・引用)
日本学生支援機構「給付奨学金案内(予約採用)(2022年進学予定)」
日本学生支援機構「給付奨学金案内(在学採用)」
日本学生支援機構「給付奨学金案内(家計急変採用)」
日本学生支援機構「貸与奨学金案内(予約採用)」
日本学生支援機構「貸与奨学金案内(在学採用)」
日本学生支援機構
 
執筆者:林智慮
CFP(R)認定者

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