更新日: 2021.07.23 家具・片付け
片づけの美学101 失敗例:収納用品を先に買ったら、サイズが合わなくてムダに
どんなモノを入れるのか、大きさ・容量・デザインを考えずに、その場の直感で買ってしまうと、結局使えなかった・使いづらいという悲しい結果になることもあります。
では、どんな時に収納用品を購入すれば、失敗しないのでしょうか。新たに収納を買う時に気をつけたいポイントをご紹介します。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
だれにでも起こることだと知る:とりあえず買い
「収納グッズは必要な時以外、買わない」そう心得ている私でも、魅力的な便利アイテム・スッキリした収納を見つけると、「欲しい!」という気持ちになることがあります。
「いいな」と感じるモノを見つけると、人は欲しくなってしまうものなのでしょうね。ただ、買う前に、自己問答をする習慣が大切です。
「結局使えない可能性はない?」
「本当に必要?」
という問いかけを自分自身でするのです。「とりあえず買っておこう」というだれにでも起こる出来事を、減らしていく覚悟が片づいた家への近道です。
収納の“とりあえず買い”で困ること
とりあえず買いで困るのは、サイズが合わないことです。
・置く場所に入らない
・入れたいモノが入らない
という問題が起こります。
他にも、とりあえず買いで困るのが、サイズ違いの収納用品がバラバラと増えることです。
・重ねられない(フタの有無やデザインによる)
・収納用品自体が場所を取る
・見た目の統一感がない
という点が考えられます。
サイズが合わなければ、別の場所で使えばいいのですが、ぴったりの場所が見つかるとは限りません。片づけ作業のため客先に行くと、空の収納がたくさん積まれたご自宅は珍しくありません。
空の収納ほど場所を取る・空間をムダにするモノはありません。とりあえず買いは、極力やめましょう。お金もムダになってしまいます。
家の中で空いた収納を活用
収納が欲しい時に、収納グッズがないと「どこに入れたら良いの?」と困る場合もありますね。
そんな時は、余った収納でも、段ボール箱でも、紙袋でもビニール袋でも、なんでもOK。とりあえず、まとまりごとで入れておけば良いのです。
入れたいモノが決まり、量がおおよそ決まることが大事です。仮の収納に入れておいて、その後にぴったりの収納を用意すれば、ムダがありません。
測る:コツをおさえる
入れるモノの量が決まれば、大きさを測って、収納を用意しましょう。収納用品を入れたい場所の最大の幅・奥行き・高さを測ってから品物を選びましょう。
あわせて、せめてこれくらいは欲しいという最小の大きさも決めておくと失敗が減ります。
チェストなど大物の収納を買う場合は、設置場所の最大値を測り、コンセント位置や巾木のでっぱり具合もチェックしましょう。カゴ収納を買う場合は、最大値の測定と、使いやすい大きさも考えましょう。
取り出しやすいほうがよければ、両脇にすき間が2~3cmあると便利です。高い場所に置く場合は、取っ手がある収納用品が便利。取っ手の寸法も考慮しましょう。
ぴったり収納は気持ちが良い
置きたい場所にぴったりサイズで収納が並ぶと、とても気持ちが良いです。デザインが統一されていると、見た目もぐっとよくなり、オシャレ感も出ます。
収納用品のとりあえず買いをやめて、いったんその場にあるモノで間に合わせ、後ほどぴったりの収納を買う方法を試してみてください。
少し手間がかかりますが、完成した時の満足感を味わっていただきたいです。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表