バブル世代のお金や人生に関する実態とは?過去経験したバブル時代ならではのエピソードは?
配信日: 2021.08.07
今回は、ちょうどバブル世代といわれる1961年生まれの男女を対象にした調査(※)を紐解き、バブル時代のお金の使い方や現在の貯蓄状況などをチェックしてみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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バブル世代の貯金、100万円未満? 1億円以上? 明暗分かれる
PGF生命保険株式会社が発表した「2021年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」の結果を見ていきます。
この調査は、今年還暦を迎える1961年生まれの男女2000名を対象に行われたものです。
まずは、バブル世代の気になる現在の貯蓄額を見てみましょう。
1位:100万円未満 25%
2位:500~1000万円未満 12.2%
3位:100~300万円未満 10.7%
4位:1000~1500万円未満 10.6%
5位:1億円以上 9%
平均貯蓄額は3026万円でした。それにしても、4人に1人は100万円未満という事実も驚きです。バブルのときの感覚が抜けず、ついつい浪費してしまうという人も少なくないのかもしれません。
ちなみに、還暦人がこれからの人生で抱く不安は以下の結果に。
1位:収入の減少 53.2%
2位:身体能力の低下 50.5%
3位:年金制度の崩壊 46.1%
4位:判断能力の低下 43.3%
5位:自分の介護 37.1%
身体能力や判断能力の低下、自分の介護など、年齢を重ねた人ならではの心配事が複数ランクインするなか、1位は「収入の減少」でした。「年金制度の崩壊」を心配する人も半数近くいます。
やはり、お金がないといざというときに対処できないという不安が大きいのではないでしょうか。
1000万円のボーナス&新車を3年おきに購入! バブル真っ只中のマネー事情とは
先ほどの調査結果で、バブル世代の人たちも現在はお金の心配をしていることが分かりました。
しかし、バブル真っ只中では今とはまったく違うお金の使い方をしていたはずです。
そこで、バブル時代ならではのお金に関するエピソードを見てみましょう。
●銀行に預けておいて付いた利息だけで旅行資金を準備できた(女性)
●月給袋が立つほどの収入だった(女性)
●ボーナスで1000万円もらった(男性)
●結婚してすぐに買った2500万円のマンションの時価が数年後1億円に上がった(女性)
●株で3ヶ月の間に600万円の利益が出た(男性)
●新車を3年置きに購入していた(女性)
●2年間の海外出張の手当だけで2000万円以上もらった(男性)
●接待で5~6軒をはしごし、30万円ぐらいずつ使った(男性)
●仕事の帰りには毎日タクシーを使っていた(女性)
●記念日には高級ホテルでディナーが定番だった(女性)
●どこに行くにも女性がお金を出すことはなく、プレゼントはいつもブランドものだった(女性)
●金曜日の仕事終わりに成田へ行き、週末は旅行していた(女性)
●友達と夜ごはんを食べるためだけに香港に行っていた(女性)
●クルーザー遊びが流行っていた(男性)
「それ本当?」と思わずいってしまいそうなエピソードが止まりません。今では考えられないようなこともありますね。
若いときにこのような金銭感覚で過ごすのはうらやましくもある一方、バブルが弾けたあとの落差に苦しんだであろうことを想像すると「経験しなくてよかった」という思いも生まれるのではないでしょうか。
最後に、このようなバブルの時代を過ごした経験を経て、還暦人が今後の備えのために行っていることを見てみましょう。
1位:貯蓄・資産運用 35.7%
2位:体力づくり 27.5%
3位:健康診断の受診 25.1%
4位:家計の見直し 15.3%
5位:保険の加入・見直し 14%
やはり還暦ともなると、1に蓄え、2に健康といったところでしょうか。若いときに羽振りの良い時代を過ごしてきた人たちも、現在では貯蓄と健康管理に細心の注意を払っているということが分かります。
還暦後の人生を長く楽しむためには、お金と健康がなにより大切になるということが伝わってきますね。
今回の調査を見ると、バブルを経験していない世代の人は、バブル時代のように一度でいいからお金のことを気にせずパーっと遊んでみたいと思ったかもしれません。しかし、バブルのような好景気も良し悪しです。バブル以降に生まれた世代は、景気が悪いからこそお金について堅実な考えを持てているという面もあります。
これからのことを考えてコツコツ貯蓄に励むことは忘れてはならないという教訓のような調査結果でした。
[出典]
※PGF生命(プルデンシャルジブラルタファイナンシャル生命保険株式会社)「2021年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」(@Press ソーシャルワイヤー株式会社)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部