更新日: 2021.12.20 家具・片付け
片づけの美学111 サンタさんを片づけの口実に|子どもと効率よく片づける方法
定期的にモノの見直しをすることで、スペースをやりくりすることが大切ですが、そのタイミングの見計らいも難しい。今回は、もうすぐやってくるサンタさんを口実に、子どもと片づけをする方法をご紹介します。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
目次
「サンタさんのために片づけよう」:全体をキレイに
子どものモノで空間全体がごちゃごちゃしていると感じる場合は、「サンタさんのために片づけよう」という声掛けを試してみましょう。
「子どもが片づけない!」と悩んでいるご家庭の場合、子どもは片づけの「目的」を理解していないことがあります。
子どもにしてみれば、片づけは誰のためにすることか、何のためにすることなのか、よくわからないのでしょう。「サンタさんのため」という目的のためなら、前向きに動いてくれるかもしれません。子どもは、いつもと違うことや人のために、張り切って行動することがありませんか?
子どものモノが全体的に片づいていない場合、片づける場所が決まっていない場合があります。クリスマスまでに、持ち物のグループ分けをして、収納する場所を見直してみましょう。グループ分けは、よく使うおもちゃ・時々・あまり使わないおもちゃのような、頻度で分けたり、車・ままごと・お絵描きセットのような仲間分けでもOKです。
子どもの年齢が上がるほど、細かい分類ができます。2、3歳の子なら、おもちゃをざっくり4つ程度にグループ分けするだけで十分です。このくらいだと、日々の片づけも自分でできます。
「プレゼントを置く場所がないよ」:不用品処分
おもちゃが増えたなと感じる場合は、減らすための声掛けをしてみましょう。「サンタさんがくれるプレゼントを置くところがないよね」と言えば、不要なおもちゃを決められるかもしれません。
何かを手放さなければ、欲しいモノを手に入れることができないと理解して、自分の考えで不要なモノを決めることは、とても大切です。「自分で決める」という経験を通して、生活の環境を整えていく感覚を養ってほしいですね。
「サンタさんが来てくれないかもしれない」:やらない人を動かす
片づけをしない子どもを動かすために、「片づけしないとサンタさんが来てくれないかもしれない」という切り札もあります。あまり気持ちのよい使い方ではないかもしれませんが、片づけをしないことで、自分が損をする・困ることが理解することも大切だと思います。
大人だって、片づけをしないと気持ち悪い・イヤだという気持ちがあるから片づけをする場合があるかもしれません。子どもに対して、「イヤな気持ちになりたくなければ、片づけよう」と声をかけることが一概にダメなこととはいえないのではないでしょうか。
メリットがないと片づけないのは大人と同じ
今回は、片づけることで、サンタさんからプレゼントをもらえるという方法をご紹介しました。
片づけを日常的にできない子どもは、片づけることにメリットを感じていません。そもそも、「スッキリしていて気持ちがよい」という考えは子どもに難しいですよね。そのため、片づけは、うれしいことが起こる・メリットがあると教えてあげる必要があります。
子どもの気持ちをうまく動かして、無理やりや嫌々片づけさせるのではなく、楽しく前向きな気持ちで片づけができる雰囲気を作ってあげられるとよいですね。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表