更新日: 2021.12.30 子育て

経済的に困難な学生向けの緊急給付金が決定。申請期限は超短期?対象になる学生の要件は?

経済的に困難な学生向けの緊急給付金が決定。申請期限は超短期?対象になる学生の要件は?
昨年度に引き続き、『学生等の学びを継続するための緊急給付金』(2021年11月26日閣議決定)が、同年12月20日に成立した補正予算で実施が決定されました。
 
この給付金は、新型コロナウイルス感染症の影響でアルバイト収入等が大幅に減少し、大学等での修学の継続が困難になっている学生を支援することが主目的です。
 
これを受け、12月20日頃から各大学等のホームページで案内が掲載されましたが、申請の締め切りが2022年1月11日(学校により異なる)など、超短期ですので気を付けてください。
新美昌也

執筆者:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

支給額

前回は、住民税非課税世帯の学生は20万円、それ以外は10万円でした。今回は一律10万円(非課税)支給されます。
 

対象となる学校

国公私立の大学(大学院を含む)・短大・高専・専修学校専門課程、法務省告示に指定される日本語教育機関の学生が対象です。留学生も対象です。
 
支援対象者は、(1)「高等教育の修学支援新制度(給付型奨学金・授業料等減免)」の受給者と(2)その他、経済的に困難な学生等で一定の要件を満たした方です。
 

対象となる学生の要件(詳細)

上記(2)経済的に困難な学生等とは、以下の要件を満たす者をいいます。
 

1.原則として自宅外で生活している(自宅生についても、経済的に家庭から自立している学生は対象)

 

2.家庭から多額の仕送りを受けていない

 

3.家庭(両親のいずれか)の収入減少等により、家庭からの追加的支援が期待できない

 

4.新型コロナウイルス感染症により、アルバイト収入に影響を受けており、次の1)~3)のいずれかの状況になっている

1)新型コロナウイルス感染症の影響で想定していたアルバイト収入が得られない状況が継続している

2)コロナ禍以前と比較して、アルバイト収入が大きく減少(50%以上減少)し、その状況が本年度になっても改善していない

3)アルバイト収入が増加や一定水準に達していたとしても、家庭の経済状況が悪化した等の理由により、アルバイト収入を増やさざるを得ず、修学の継続が困難となっている

5.既存の制度について以下の条件のうちいずれかを満たす

1)高等教育の修学支援新制度に申し込みをしている者、または利用している者であって、第一種奨学金(無利子奨学金)の限度額まで利用している者

2)高等教育の修学支援新制度の対象外であって、第一種奨学金(無利子奨学金)の限度額まで利用している者

3)要件を満たさないため、高等教育の修学支援新制度または第一種奨学金(無利子奨学金)を利用できないが、大学等独自の奨学金や民間等を含め申請が可能な支援制度、外国人留学生学習奨励費等を利用している、または利用を予定している者

なお、これらの要件をもとに大学等が総合的に判断のうえ、推薦する者も対象となります。
 
(以上、出典:文部科学省「『学生等の学びを継続するための緊急給付金』申請の手引き(学生・生徒用)」(※))
 

申請方法

日本学生支援機構の給付奨学金に採用されていて、2021年12月10日の振込の対象となっている方は申請不要です。給付奨学金の振込口座に自動的に支給されます。
 
日本学生支援機構の給付奨学金の受給者以外で緊急給付金を希望する学生等は、「学生等の学びを継続するための緊急給付金申請書」に「誓約書」と「支給要件を満たすことを証明する書類」を添えて、大学等が定める期限までに在学校の担当窓口に提出する必要があります。
 
大学等が学生の自己申告状況等に基づき総合的に判断を行います。また、国より大学等に対し推薦枠の配分があります。配分された推薦枠数を超える申請があった場合には、より困っている学生が優先されますので、採用されない可能性があります。
 
必要な証拠書類の一部がそろわない場合でも自己申告で申請することは可能ですが、応募多数の場合は優先順位が下がることがあります。
 

まとめ

年末年始(例:12月25日~1月4日の期間、学生課は閉室)を挟みますので、実質的な申請期間はとても短いので、必要な方は不備のないように早めに申し込みましょう。なお、大学等の判断で本給付事業の募集をしないこともあります。大学等に確認しましょう。
 
(※)
文部科学省「『学生等の学びを継続するための緊急給付金』申請の手引き(学生・生徒用)」
(参考)
文部科学省「学生の皆様向けページ(学生等の学びを継続するための緊急給付金)」
 
執筆者:新美昌也
ファイナンシャル・プランナー。

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