更新日: 2022.01.11 子育て
小学校高学年の「英検」受験料を助成している自治体があるって本当?
小中学生の保護者の方は、お住まいのある市区町村の「英検」の検定料助成制度を調べてみましょう。
執筆者:新美昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。
ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/
英検とは
英検は、実用英語技能検定の略で、公益財団法人日本英語検定協会が主催する英語資格試験です。
1級(大学上級程度)、準1級(大学中級程度)、2級(高校卒業程度)、準2級(高校中級程度)、3級(中学卒業程度)、4級(中学中級程度)、5級(中学初級程度)の7つの級があります。5級と4級の試験は、「読む」「書く」「聞く」の3つの技能が問われる筆記試験のみですが、3級~1級では、それに加えて「話す」の面接が二次試験に加わります。
英検の試験方法
試験方法には、「英検(従来型)」「英検 S-CBT」「英検S-Interview」などがあります。
英検 S-CBTでは、英検(従来型)と同じ出題形式を取りつつ、スピーキングテストを吹き込み式として1日で4技能を測ることができます。ライティング試験は、紙の解答用紙に手書きで解答する方式とキーボードで解答をタイピングする方式のいずれかを申込時に選択できます。
英検は年3回の実施に対し、英検 S-CBTは原則、毎週実施、エリアによっては平日も実施していることもあります。
英検S-Interviewは、英検S-CBTでの受験が難しい方(合理的配慮が必要な障がい等のある方)に、リーディング、ライティング、リスニングをCBTで行い、スピーキングを対面式で行うものです。
英検(従来型)の実施会場は「本会場」と「準会場」があります。
本会場とは、全国47都道府県の約230都市、および海外4都市に協会が設置する公開会場です。準会場とは、協会が準会場として認めた団体(学校、塾、企業)が設置する試験会場です。一般申し込みの受験者も自宅周辺の準会場を準会場料金で受験できます。
自治体による助成
英語検定(公益財団法人日本英語検定協会が実施する実用英語技能検定)の検定料(受験料)の一部を補助している自治体の具体例をいくつか見てみましょう。
<熊本県菊池郡大津町>
小中学校に就学する児童生徒の保護者で、町内に住所を有する人が対象。対象試験は、「実用英語技能検定」「英検S-CBT」「英検S-Interview」。
補助回数は、児童生徒1人あたり1年度につき3回まで。大津町就学援助認定世帯については、保護者が負担した検定料の全額を補助。その他は一部補助。補助金交付申請書および補助金請求書に必要書類を添付して、学校または役場学校教育課に提出。
<栃木県さくら市>
小中学校に就学する児童生徒の保護者で、市内に住所を有する方が対象。対象試験は「英検」「英検S-CBT」「英検S-Interview」。小学生の英語検定5級から1級、中学生の英語検定4級から1級を助成。会計年度内1回、受験料の一部を助成。交付申請書兼請求書に、領収書および一次試験の結果の写しを添付して、各学校に提出。
<大阪府東大阪市>
本市市立小中学校在籍児童・生徒が対象。対象試験は、日本英語検定協会が実施する実用英語技能検定(IBAを除く)。検定料の半額を補助。補助を受けることができるのは、原則第2回検定(10月1日~11月23日 実施分)で、児童・生徒1人につき年間1回です。必要書類を児童・生徒が在籍している小中学校へ期日までにご提出。
<北海道天塩郡天塩町>
天塩町に在住し、町内公立学校に通学する児童・生徒が対象。対象試験は、公益財団法人日本英語検定協会「実用英語技能検定」および公益財団法人日本漢字能力検定協会「日本漢字能力検定」。英検・漢検それぞれの検定料の全額を助成(ただし、同一級については年度内1回を限度)。
民間の助成制度
英検の検定料を助成していない市区町村もあります。その場合、民間団体に助成制度がないか調べてみましょう。
例えば、認定NPO法人キッズドア基金では英検受験のための受験料を給付しています。中学1年生~高校3年生まで、英検4級~1級が対象です。給付額は、4 級:4900 円、3 級:7900 円、準 2 級:9200 円、2 級:9700 円、 準 1 級:1万700 円、1 級:1万2600 円となっています。
出典
公益財団法人日本英語検定協会 ホームページ
大津町 ホームページ
さくら市(栃木県) ホームページ
東大阪市 ホームページ
北海道天塩郡天塩町 ホームページ
認定NPO法人キッズドア基金 ホームページ
執筆者:新美昌也
ファイナンシャル・プランナー。