更新日: 2022.01.20 その他暮らし

冬のボーナスはどうだった? 増加の企業が2割? 冬季ボーナスの実態とは

冬のボーナスはどうだった? 増加の企業が2割? 冬季ボーナスの実態とは
昨年末の冬のボーナス。貯金に回した人もいれば、生活費の足しにした人や年末年始の遊びに使った人もいるでしょう。そもそも、ボーナスとは無縁……という人も。
 
さて、2021年の冬のボーナスの実態はどうだったのでしょうか。エン・ジャパン株式会社が発表した調査結果(※)をチェックしてみましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

およそ8割の中小企業が冬のボーナスを支給? 前年と比べて増額の企業も

この調査は、エン・ジャパン株式会社が運営する『人事のミカタ』を利用する従業員数299名以下の企業の人事担当者から話を聞き、479社を対象に行われたものです。(ボーナス支給前の2021年10月20日~11月23日に実施)
 
まずは、どれくらいの企業が冬のボーナスを支給(予定)したのかを見てみましょう。

【2021年、冬季賞与は支給予定ですか?(業種別):「支給予定」の回答割合】

1位:商社 90%
2位:メーカー 88%
3位:金融・コンサル関連 82%
4位:流通・小売関連 81%
5位:不動産・建設関連 80%
6位:サービス関連 71%
7位:IT・情報処理・インターネット関連 65%
8位:広告・出版・マスコミ関連 59%
→全体:79%

およそ8割の企業がボーナスを支給する予定と回答しています。内訳を見ると、商社やメーカーはおよそ9割と高い数値が出ました。
 
いっぽうでIT・情報処理・インターネット関連、広告・出版・マスコミ関連はおよそ6割とガクっと下がる印象。
 
次に、支給額は前年と比較し変動があるのか見ていきましょう。

【前年の冬季賞与支給額と比較して、当年の支給予定額に変動はありますか?】

●増額予定 21%
●賞与支給額は変わらない予定 56%
●賞与支給額は変わらないが、決算賞与を支給予定 3%
●減額予定 19%

ボーナスを支給する企業の中で、ボーナスの額が前年と変わらない企業がおよそ6割ともっとも多く、増額と減額がおよそ2割ずつと拮抗しました。それでも、増額する企業のほうが減額する企業よりわずかに多いようです。また、2020年の調査では、「増額予定」が17%、「減額予定」が41%でした。
 
増額に踏み切る理由は何なのでしょうか。

【「2020年と比べて増額予定」と回答した企業に伺います。その理由を教えてください。(複数回答)】

1位:業績が好調 54%
2位:社員の意欲向上 51%
3位:新型コロナウイルスの影響からの回復 23%
4位:離職・退職の予防 19%
5位:物価上昇への対応 6%
5位:景気との連動 6%

半数以上の企業が、「業績が好調だから」「社員の意欲向上のため」と回答しています。
 
また、離職・退職を予防するためにボーナスを支給する企業が2割弱。失業で悩む人もいるこのご時世ですが、いっぽうで今いる社員を絶対に逃したくないという企業も少なくないようです。
 

未来は明るい? 景気の回復を実感している企業も少なくない

最後に、中小企業が実感する現在の景気について見てみましょう。景気は上向きになってきているのでしょうか?

【2020年と比較し、景気の上昇や回復を実感できていますか?】

●非常に実感している 4%
●どちらかというと実感している 31%
●変化はない 26%
●どちらかというと実感していない 24%
●まったく実感していない 13%
●わからない 1%

実感している企業が35%、実感していない企業が37%という結果に。実感がない企業のほうがわずかに多いものの、ほぼ同じ割合になりました。
 
実感している人の具体的なコメントとして「昨年は延期されがちだったシステム更改やセキュリティに、予算を使える企業が増えてきていると感じる。(IT・情報処理・インターネット関連/100~299名)」というものも。
 
逆に実感していない人の具体的なコメントには「クライアントでも売上が大幅に回復している企業はあまりなく、業種によってはずっと下火のところもあるため、新型コロナウイルスの影響はまだ強いと感じる。(広告・出版・マスコミ関連/10~29名)」とありました。
 
最初に見たボーナス支給予定のランキングでもわかるとおり、ボーナスの有無や金額は業種によってかなり違いがありそうです。
 
しかし、前向きな流れを感じている企業が4割近くにのぼるという事実は、これからの未来の明るさを示唆しているともいえそうです。
 
次は今年の夏のボーナス。そのころには、日本の経済がどのように変わっているのか興味深いですね。
 
※エン・ジャパン株式会社 中小企業470社に聞いた「冬季賞与」実態調査2021 -人事向け情報サイト『人事のミカタ』アンケート-
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集