しかし、ダイキン工業株式会社の発表(※)によると、2016~2020年にかけて、毎年2~3月の電気代が1年の中で最も大きくなっているのだとか。
電気代は翌月払いが通常のため、気温が下がる1月と2月の電気使用量が増えているということになります。
電気代の実態と省エネ対策について、詳しくみていきましょう。
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家庭でもっとも使われている暖房器具は?
この調査は、全国の男女529名を対象に行われたもの。まずは、家庭で最も使われている暖房器具をチェックしてみます。
1位:エアコン 72.0%
2位:石油・ガスファンヒーター・ストーブ 35.5%
3位:電気ファンヒーター・ストーブ(遠赤外線ヒータ等含む) 25.5%
3位:ホットカーペット・電気毛布 25.5%
5位:こたつ 23.8%
TOP5はこのような結果に。ダントツでエアコン暖房を使用している家庭が多いことが分かります。
同調査によると、エアコンの消費電力は「屋外と室内の間で運搬する熱の量」によって決まるとのこと。平たくいうと、外気温と室内の設定温度の差が大きければ大きいほど、電気代が高くなるわけです。
例えば、夏場に外が35度で設定温度を27度にすると、その差は8度。しかし冬は外気温が0度以下になることがあるうえ、設定温度が20度……となると、夏と冬の差は歴然ですよね。
エアコンは冬場の方が電気代がかさむものの、7割以上の家庭で使われているという事実が分かりました。
値上げの続く電気料金、世間の省エネ意識は?
昨今、電気料金の値上げが続いています。家庭での省エネの意識はどうなっているのでしょうか。
1位:どちらかというと高まっている 48.6%
2位:高まっていない 22.9%
3位:高まっている 17.0%
4位:どちらかというと高まっていない 11.5%
ざっくりまとめると省エネ意識が高まっている人が65.6%、高まっていない人が34.4%という結果に。
家計のためにも省エネや節約をしなくてはとは思いつつも、日々の仕事や家事に追われてなかなか手を付けられないという方も多いのかもしれません。
近年は、家計のためだけではなく、地球環境に目を向けた省エネの動きも広がっています。では、省エネとともに地球環境への意識も高まっているのでしょうか。
1位:どちらかというと高まっている 44.1%
2位:高まっていない 26.1%
3位:どちらかというと高まっていない 19.1%
4位:高まっている 10.8%
普段から地球環境や省エネを意識している人は5割強、特に意識していない人が5割弱という結果に。
ごみの分別などは習慣としてできていても、もっと細かい部分については、相当意識していないと忘れてしまいがちなのかもしれません。
エアコン暖房に役立つ、省エネテクニック
最後に、ダイキン工業株式会社が紹介しているエアコン暖房の省エネについてみてみましょう。
1.エアコン暖房の設定温度を1℃下げる
暖房の設定温度を1℃下げると、約10%の節電になるのだとか。
健康的な暮らしをするうえでの最低限の温度は18度とのことで、エアコン暖房の設定温度はその付近を心がけると節約につながりそうです。
2.湿度を上げることで体感温度もアップ
ただでさえ乾燥する冬場ですが、暖房でさらに乾燥が加速することも。
湿度が40~60%になるように加湿することで、体感温度を上げることができるそうです。
3.室内の空気をかくはんして温度ムラを抑える
暖かい空気は上方にたまりがち。空気清浄機やサーキュレーター、扇風機などで室内の空気をかくはんし、天井と床の温度ムラをなくしましょう。
4.こまめなオンオフは逆効果
夏場にもいえることですが、エアコンをこまめに入り切りすることで、逆に電気代がかさんでしまうことも。短時間の外出であればつけっぱなしのほうがいいかもしれないですね。
5.定期的にフィルター掃除をする
こちらも季節問わず注意したいポイント。フィルターがホコリで詰まっていると、風の通りが悪くなり消費電力の増加につながるため、定期的に掃除をすることで省エネを目指せます。
少し意識を変えるだけで、日々の節約になりそうなテクニックばかり。できるところから始めて、便利なエアコンをスマートに活用していきたいですね。
出典
※ダイキン工業株式会社「毎年2月は政府の定める『省エネ月間』、エアコン暖房と省エネに関する意識調査を実施」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部