更新日: 2022.03.26 家具・片付け
片づけの美学118 使っていないオモチャ|また遊びたがるので捨てられない
ただ、『遊んでいない=卒業・もういらない』が常に正解ではないので、「片づかない」とお嘆きのパパ・ママは多いかもしれません。
遊んでいないからと押し入れなどに片づけたオモチャ。これらを見つけてきて遊びだすのは、子どもがよくすることですよね。オモチャの卒業時期に困っているときの対処法を考えてみましょう。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
子どもは目新しいモノが好き
子どもに新しいオモチャを渡すと、喜ぶことが多いでしょう。目新しいときは、たくさん遊んでくれます。
ただ、時間の経過とともに、あまり触らなくなり、ホコリをかぶるようになることもしばしば。しかし、使わなくなったオモチャでも、久しぶりに出してみると、また楽しく遊び始めることもよくあります。
「どうして?」「片づかない!」と不満に感じることもありますが、誰だって、新鮮な気持ちがあるとワクワクするものでしょう。子どもの移り気なところと、オモチャをうまく組み合わせて、遊ぶ段取りをしてあげるのも、大人のできる役目ではないかなと思います。
「子どもが楽しく遊べる環境を作れる」ということを目的にしたら、子どものオモチャの入れ替えも、ちょっとゲームみたいに楽しめるのではないでしょうか。
使っていないオモチャはサブの置き場所に
近ごろ使っていないなと感じるオモチャがあれば、大人の判断で、見えないところに移動してみるのもよいと思います。
できれば、いつも遊ぶメインの場所と、時々遊ぶサブの場所があると、オモチャの入れ替えがしやすいと思います。サブの場所を設置するスペースがなければ、押し入れのような見えない収納でもOKです。
メインに置いているオモチャの使っている頻度が落ちたら、サブに移動。逆に、ちょっと使ってほしいなと思うオモチャがあれば、メインに移動させたり、子どもの目線で見やすい場所に置いてみたりするのもよいですね。
遊びに使うオモチャを、使ってほしい時期に与えることができるのが、オモチャの入れ替えをする利点です。
例えば、パズルをしてほしいなと思う時期には、メインの場所に置いておく。「片づけを手伝う余裕がないから散らかってほしくない」という時は、パーツが少ないオモチャを置くなど調節ができます。
大人の忙しさ、子どもの成長、知育など、親の思いを反映できる場だと思うと、子どものオモチャ整理もちょっとやる気が出てきませんか?
オモチャは使ってなんぼ
買ったオモチャは、使われてこそ価値がありますよね。塗装がはげたり、部品が取れたり、痛々しい様子も、「使ったからこそ」の結果だったりもします。オモチャは、子どもの興味や知識、器用さを鍛える道具の1つだと思います。
自宅にあるオモチャを子どもの成長のためにどんどん使いこなしていけるように工夫してみましょう。そのためには、取り出しやすい収納・オモチャの入れ替えが欠かせません。
卒業を決めたら、もう見せない
オモチャの卒業を決めるのは、「子ども」であることが理想ですよね。ただ、年齢的に決められないこともあります。また、決められるのは、遊ばなくなってずいぶん時間がたってからということも。そんなときは、大人が卒業を決めてもよいと思います。
卒業を決めたら、絶対に見られない場所に移動しましょう。ただ、「あれどうした?」と聞かれることを想定して、すぐに処分はおすすめしません。処分する場合は、いったん1~2ヶ月は保管してからがよいでしょう。
入れ物は紙袋や段ボールでOKです。「〇月に処分」とメモをしておきましょう。下の子に使う場合は、衣類などとまとめて「1歳ごろ」など使える時期を書いて保管しておきましょう。使い忘れや適齢期を外したということを避けられます。
片づけると新鮮さが復活
片づけたオモチャを出されると、うんざりした気持ちになることは、とても理解できます。ただ、オモチャは遊ぶためにあることを思い出して、「使う=素晴らしい」と思えると気が楽になるかもしれません。
出し入れすることで、オモチャの新鮮さを復活させて、少なめのオモチャで子どもが満足してくれる環境が作れると、お部屋の散らかりが緩和されるかもしれませんよ。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表