更新日: 2022.05.25 子育て

子ども1人を育てるためには、毎月いくらの手取りが必要?

子ども1人を育てるためには、毎月いくらの手取りが必要?
2020年に生まれた子どもの数は85万人を下回り少子化が急速に進んでいます。政府は若い世代が子どもを育てやすいようさまざまな対策を講じていますが、子育てするにはどのくらいのお金が必要なのか、心配になる人もいるでしょう。
 
この項目では、子ども1人を育てるために、どのくらいの手取り月収が必要となるのか、解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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子育て家庭の年収中央値は672万円

厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査」によると、子どものいる世帯の平均世帯年収は745万9000円で、中央値は672万円でした。1世帯当たりの平均可処分所得は575万円で平均人数は3.94人、税金や社会保険料を除いた1ヶ月当たりの平均家計支出額は28万円です。
 
一方、母子世帯の平均世帯年収は306万円で平均可処分所得は241万5000円、平均家計支出額は19万5000円にとどまりました。また、子どものいる家庭の60.4%、母子家庭の86.7%が、生活が苦しいと感じていることも分かっています。
 
ちなみに17歳以下の子どもがいる家庭は全体の21.7%にあたり、子どもがいる家庭の、1世帯当たりの子どもの人数は1.68人です。子どもの数を具体的に見ていくと子どもが1人の家庭が46.8%、2人が40.3%、3人以上が12.9%でした。
 
また子どものいる世帯のうち、夫婦と子どもだけの世帯が76%、三世代世帯が13.3%、ひとり親世帯が6.5%になります。
 

子ども1人につき必要な手取り月収は28万円

小学館が子どものいる世帯を対象に行った調査によると、子ども1人を育てるのに必要な年収は、「400万円~499万円」と「500万円~599万円」と答えた人が最も多く、15.7%となりました。
 
一方、700万円以上必要だと考えている人も全体の半数近くにのぼり、「800万円~899万円」と答えた人は3番目に多い14.9%でした。年収500万円だと375万円~425万円がおおよその手取り収入となります。
 
仮に年間の手取り収入が400万円で、そのほかにボーナスを70万円もらった場合、1ヶ月当たりの手取り収入は27万5000円です。ここからも1ヶ月当たり28万円近くの手取り収入が必要だと分かります。
 
内閣府は0~3歳では50万円前後、4~6歳で65万円ほどのお金が1年間にかかると試算しています。児童手当や子ども医療費の助成など支援は拡充していますが、それでも子育てにお金は必要です。
 

児童手当や家族手当も活用できる

このように説明すると、若い世代の中には子どもを持つのが現実的ではないと考える人もいるかもしれません。ただ、子どもが生まれることでさまざまな助成を受けられます。
 
まず、子どもが中学校を卒業する3月までは児童手当(ひとり親世帯の場合は児童扶養手当)を受け取れます。自治体の中には、独自の助成制度を設けているところもあります。
 
また企業の中には、家族手当を出しているところも多いです。助成や手当を活用することで、手元で使えるお金を増やすことができるでしょう。
 

手当や助成を活用することで負担軽減につながる

子育てにはお金がかかります。しかし少子化を食い止めるために、子育て家庭の経済的な負担を減らす取り組みも拡充しています。
 
また国や自治体からの助成や企業からの手当を活用することで、使えるお金を増やすことができます。企業に勤めている場合は、子どもが生まれた後に利用できる手当があるかどうか、確認しておくとよいでしょう。
 

出典

厚生労働省 2019年国民生活基礎調査の概況
みずほ銀行 20代後半のボーナス平均支給額は年間約67万円!使い道や貯蓄の目安も解説
読売新聞オンライン 給付型奨学金、理工農学系や子供3人以上の世帯で拡充へ…年収上限600万円目安に
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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