更新日: 2022.06.02 その他暮らし

【期間限定・2023年3月31日まで】 求職者支援制度が使いやすく! スキルアップのチャンス!

【期間限定・2023年3月31日まで】 求職者支援制度が使いやすく! スキルアップのチャンス!
雇用保険制度は、失業給付といわれる基本手当だけでなく、再就職をしやすいように技能習得するための手当や、在職しながらキャリアアップを目指す支援もある制度です。
 
離職して、失業給付を受けながら、無料で職業訓練(公共職業訓練)を受けることができます。
 
では、自営業者が廃業した場合など、雇用保険に加入できない方が失業した場合は、どうすればよいのでしょうか。
 
(本稿は、令和4年6月時点の情報です)
林智慮

執筆者:林智慮(はやし ちりよ)

CFP(R)認定者

確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

求職者支援制度

雇用保険を受給できない方にも、無料で職業訓練が受けられる求職者支援制度があります。訓練中の生活を支える資金として、要件を満たせば月10万円の給付を受けることができます。
 
令和5年3月31日までの期間限定で、転職せずにスキルアップしたい場合も対象になるほか、給付支援を受けられる要件が緩和されて使いやすくなっています。
 
雇用保険に加入していなかった離職者や、フリーランスや自営業で廃業した方、雇用保険の受給が終了した方のほかに、一定以下のパート収入を得ながら正社員を目指す場合も制度の対象とされ、無料で職業訓練を受けることができます。
 
さらに、要件を満たすと職業訓練受講給付金を受けることができます。受給するには収入の要件があり、本人だけでなく同居家族の収入も要件を満たす必要があります。よって、本人の収入が要件を満たさない場合や、本人が収入要件を満たしても、親や配偶者に収入があり、世帯全体の収入の要件を満たさない場合、職業訓練受講給付金は受けられません。
 
もし、給付金の要件を満たしていなくても、職業訓練を受ける要件を満たしていれば、無料の職業訓練は受けることができます。両方の要件を満たさないと、求職者支援制度の支援が何も受けられないのではありません。
 

制度を利用するための要件とは

職業訓練受講給付金を受けられることと、無料で職業訓練を受けられることに、それぞれ要件があります。
 
無料で職業訓練を受講するには、雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者でない方が、労働の意思と能力があり、ハローワークに求職の申し込みをしており、訓練受講が必要とハローワークに認められることが必要です。
 
職業訓練受講給付金を受けるには、以下の要件を満たす必要があります。
 
収入の要件としては、本人収入が月8万円の固定給、シフト制で働く場合などは月12万円以下(※)であること、かつ、世帯収入が特例により月40万円以下(通常は25万円)(※)であることが必要です(収入の要件は、令和5年3月31日までに訓練を開始した訓練の終了日のある支給単位期間まで適用されます)。
 
収入のみならず資産にも要件があり、世帯全体の金融資産が300万円以下であること、そして現在住んでいるところ以外に、土地・建物を所有していないことも要件になっています。
 
ほかに出席の要件があり、職業訓練の8割以上(理由にかかわらず:※)に出席していること、やむを得ない欠席に仕事での欠席も含まれます(※)。在職者がスキルアップをすることも目的とされているからです。
 
また、世帯に同時に給付金を受給している者がいない、過去3年以内に偽りや不正で特定の給付金を受給していないという要件を満たすことが必要です。
 
(※)印は、令和5年(2023年)3月31日までの特例
 
(以上、厚生労働省 求職者支援制度について より引用)
 

求職者支援給付金を受給する場合の注意点

特例により、急な都合などでの欠席でも、訓練期間の2割までは給付金が支給されますが、やむを得ない理由以外での欠席の場合は、給付金が日割りで減額されます。
 
例えば、支給単位期間の日数30日、訓練実施日20日で、病欠や出勤のために欠席したのが3日ある場合、(20-3)÷20=85%≧80%により給付金が支給されます。欠席理由がやむを得ない理由のため、減額はなく10万円の支給額です。もし、やむを得ない以外の理由で3日休んだ場合は、3日分が減額され、10万円-10万円×3日÷30日=9万円の支給となります。
 
職業訓練給付金に含まれるものは、訓練受講手当のほかに、訓練所への通所手当や、遠方で通うのが困難な場合の寄宿手当があります。受給手続きは同時に行います。これらの手当を切り離して受給はできません。
 
また、特例により、シフト制の在職者を対象とする2週間のコースが設けられています。また、夜間や土日のコース、託児所付きのコースも設けられており、働きながらスキルアップを目指す方が使いやすくなっています。
 
令和5年3月31日までの特例措置を利用して、スキルアップを目指しましょう。詳細はハロートレーニング特設サイトを、利用をご希望の場合はハローワークに相談してください。
 

出典

厚生労働省 求職者支援制度について
厚生労働省 求職者支援制度のご案内
厚生労働省 あなたのしごと探しに、役立つスキルを。ハロートレーニング
 
執筆者:林智慮
CFP(R)認定者

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