どうしよう…子どもがスマホゲームで高額課金! 取り消しは可能なの?

配信日: 2022.06.22

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どうしよう…子どもがスマホゲームで高額課金! 取り消しは可能なの?
スマートフォンやタブレット端末のゲームなどに、子どもが高額な課金をしてしまったら、どうしたらよいのでしょうか?
 
ゲームを有利に進めるための課金。「親に知られたら怒られる」と、なるべく見つからないように考え、行動をする子どももいます。
 
子どもが親の許可なく、オンラインゲームに課金してしまったという相談件数は、2020年度は7149件。年々増加傾向にあります(出典:国民生活センター2022年2月8日更新記事)。
 
もしものときの対応と防止対策をご紹介します。
林智慮

執筆者:林智慮(はやし ちりよ)

CFP(R)認定者

確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

子どもがやったことでも、未成年者取消権が認められない?

未成年者が契約をするためには、法定代理人(多くの場合は親権者)の同意が必要です。法定代理人の同意を得ることなく結んだ契約は、取り消すことができます(未成年者取消権)。
 
未成年者が成人と比べて知識や経験が乏しく、間違って契約をしてしまい、被害を受けることがないように保護するためです。
 
それなら、子どもが勝手に行った課金は取り消しができるのではと思われるかもしれません。
 
しかし、保護者のアカウントでログインしたスマートフォンや、家庭用ゲーム機で子どもが課金した場合、また、年齢確認画面で子どもが成人だとうそをついて課金した場合は、子どもが課金したと証明することが難しく、取り消しができないことがあります。
 
子どもの課金に気がついたら、すぐに消費者ホットラインへ相談しましょう。
 

子どもが勝手に決済しないために……パスワードの管理

それでは、子どもが勝手に課金することを防ぐには、どのようなことに気をつけたらよいでしょうか?
 
トラブルの多くは、親や祖父母などのスマートフォンをそのまま子どもにわたして、子どもに使わせているケース(出典:国民生活センター 令和3年8月12日報道発表資料より)です。
 
まずは最低限、クレジットカード決済やキャリア決済でのパスワードを管理しましょう。そして、決済時にはメールが届くようにします。子どもが勝手に課金してもすぐに気づくことができて、高額課金を防ぐことができるかもしれません。
 
また、キャリア決済の上限を設定しておくことも1つの方法です。しかし、パスワードの管理をちゃんとしている、クレジットカードそのものを登録していない、キャリア決済そのものをできなくしている場合でも、子どもの課金を完全に防ぐことはできません。
 
一度パスワードを入力したら、その後一定時間、パスワードが入力不要になる場合があるからです。また、親のクレジットカードを勝手に持ち出して勝手に登録した事例、親のお金を勝手に持ち出してプリペイドカードを購入、課金した事例もあります。
 

家庭のルールとペアレンタルコントロール

子どもが自分の行動について考えるよう、オンラインゲームのルールについて親子で話し合いましょう。クレジットカード、キャリア決済、プリペイドカードで「お金を使っている」ということを、子どもに理解させましょう。
 
そして、親のアカウントで子どもに利用させないこと。プラットホームごとに備わっているペアレンタルコントロール機能を使えば、保護者のアカウントで子どものアカウントを管理し、子どもアカウントでの課金を制限できます。
 
今は使っていない(通信契約をしていない)スマートフォンを、子どもに勝手に使わせるのも危険です。Wi-Fiがつながればインターネットに接続できてしまいます。必ず、ペアレンタルコントロールの設定をしておきましょう。
 
オンラインゲームの心配は高額課金だけではありません。アカウントを乗っ取られたり、アイテムを奪われたりと、さまざまな被害に遭わないよう注意が必要です。
 
ID・パスワードを管理し、アカウントの乗っ取りに注意しましょう。他人のアカウント(ID・パスワード)の利用は、不正アクセス禁止法に違反します。
 
また、チャット機能などで、ゲームに関係のない情報は話さないことを約束させましょう。犯罪が潜んでいる可能性がありますので、決して個人的な話をしてはいないことを理解してもらうことが大切です。
 
繰り返しになりますが、必ず、親子でオンラインゲーム利用のルールを話し合いましょう。子どもが親に話せる、親が子どもの変化に気づける関係性があることが重要です。
 
※プラットホーム各社の、オンラインゲーム利用に関するトラブル防止の取り組みについては、運営事業者各社のサイトをご参考にしてください。国民生活センターのホームページの「令和3年8月12日報道発表資料」に、主な端末、キャリア、事業者団体ホームページのURLがあります。
 

出典

国民生活センター オンラインゲーム(2022年2月18日更新)

国民生活センター 令和3年8月12日報道発表資料 「スマホを渡しただけなのに…」「家庭用ゲーム機でいつの間に…」子どものオンラインゲーム課金のトラブルを防ぐには?

総務省 上手にネットと付き合おう! 安心・安全なインターネット利用ガイド
 
執筆者:林智慮
CFP(R)認定者

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