更新日: 2022.06.22 子育て

幼稚園に入園! 公立と私立では費用にどのくらい差がある?

執筆者 : 宮野真弓

幼稚園に入園! 公立と私立では費用にどのくらい差がある?
2019年10月から、幼児教育が無償化されました。しかし、幼児教育にかかるすべての費用が無償化されたわけではありません。
 
幼稚園への入園を希望する家庭にとっては、公立幼稚園と私立幼稚園でどのくらいの費用差があるのかが気になるところでしょう。目安を知って、幼稚園費用の準備に役立てませんか?
宮野真弓

執筆者:宮野真弓(みやのまゆみ)

FPオフィスみのりあ代表、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者

子育てファミリーや妊活カップルのライフプランニングを中心に活動しています。
結婚や妊活、出産、住宅購入など人生のターニングポイントにおけるお悩みに対して、お金の専門家としての知識だけでなく、不妊治療、育児、転職、起業など、自身のさまざまな経験を活かし、アドバイスさせていただきます。
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幼児教育無償化制度の内容を確認

幼児教育無償化制度の幼稚園についての内容を確認してみましょう。
 
3~5歳児クラスは、公立・私立を問わず、また親の所得に関わらず、無償化の対象です。
 
しかし、幼稚園に支払う費用のすべてが無料になるわけではありません。無償化の対象になるのは保育料(利用料)のみで、入園料、通園送迎費、食材料費、行事費、教材費などは保護者の負担です。
 
なお、子ども・子育て支援新制度の対象とならない幼稚園は、保育料の内月額2万5700円までが無料になります。
 
また、保育の必要性の認定を受けて預かり保育を利用する場合は、月額1万1300円を上限として、預かり保育の利用料が無料になります。
 

公立と私立の費用はどれくらい?

では、実際に公立・私立の幼稚園にかかる費用をみてみましょう。
 
文部科学省からは無償化後の統計がまだ発表されていないため、「平成30年度子供の学習費調査」をもとに無償化後の費用を試算してみます。
 
公立幼稚園の学校教育費(※1)の平均値は年間約12万円で、その内無償化の対象になるのは、約6.6万円です。
 
さらに学校給食費(※2)として年間約2万円かかっており、合計すると年間で約7.4万円かかる計算です。
 
一方、私立幼稚園の学校教育費の平均値は年間約33万円で、無償化の対象になるのは約21万円です。学校給食費は年間約3万円です。合計すると年間で15万円程度になり、公立幼稚園の2倍の費用がかかることが分かります。
 
公立・私立を問わず、預かり保育を利用する場合には、その費用も一部負担が必要になるケースがあります。
 
さらに私立の場合、園によっては通園送迎費や給食費が高い場合や、独自の教育方針などにより新制度に移行しておらず、無償化の上限金額の月額2万5700円を超える部分を負担しなければならない場合などもありますので、事前に確認しておきましょう。
 

幼稚園選びは情報収集がカギ

ここまで公立・私立の費用の違いをみてきましたが、ここでご紹介した金額は、あくまで統計上の平均値です。
 
私立幼稚園は、園ごとに費用の差が大きい傾向にあります。また、教育方針や園庭の広さ、給食の内容、PTA活動の内容や頻度など、費用面以外にも事前に調べておいた方がよいことはたくさんあります。
 
そして、もっとも大切なのは、お子さんが楽しく通えることです。ぜひ、園庭開放などにお子さんと一緒に参加して、しっかりと情報収集をした上で比較検討してください。
 
(※1)
「学校教育費」に含まれるものは次のとおり:授業料、修学旅行・遠足・見学費、学校納付金、図書・学用品・実習教材費等、教科外活動費、通学関係費
 
(※2)
年収360万円未満相当世帯の子どもたちとすべての世帯の第3子以降の子どもたちについては、副食(おかず・おやつ等)の費用が免除されます。
 

出典

文部科学省 平成30年度子供の学習費調査の結果について
 
執筆者:宮野真弓
FPオフィスみのりあ代表、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者

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