更新日: 2022.06.27 その他暮らし

「猫とキスは危険!?」何気ない触れ合いから「パスツレラ症」のリスクが! 症状や予防方法を解説

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

「猫とキスは危険!?」何気ない触れ合いから「パスツレラ症」のリスクが! 症状や予防方法を解説
犬や猫などペットを飼う家庭は増えていますが、ペットから感染する身近な感染症の一つに「パスツレラ症」というものがあります。「小さなひっかき傷だから」と甘く見て放置していると、重症化して死亡するケースもある恐ろしい感染症です。
 
そこで今回は、意外と知られていないパスツレラ症について症状や予防方法を解説します。
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パスツレラ症とは? 猫版の狂犬病?


パスツレラ症とは、パスツレラ菌を持っている動物に噛まれるなどして体内に菌が入ることで発症する感染症の一種です。数時間から数日以内に患部が腫れ、痛みや発熱を伴うのが特徴です。蜂窩織炎(ほうかしきえん)と呼ばれる炎症を起こし、ひどい場合には関節炎や骨髄炎に発展します。なお、パスツレラ菌を吸い込むと呼吸器系で感染し、肺炎や気管支炎になることもあります。
 
似た病気に、狂犬病があります。狂犬病に感染した動物に噛まれるなどして体内にウイルスが入り込むことで起こる病気で、ほぼ死に至るという恐ろしい病です。狂犬病は1957年を最後に日本では発症例がなく、日本への侵入を防ぐため厳しい規制がなされています。パスツレラ症も狂犬病と同じ動物から感染する病気ではありますが、狂犬病に比べるとあまり知られていない病気といえます。
 

パスツレラ症は特に猫に要注意!


パスツレラ菌は哺乳類の体内にたくさんあり、猫でほぼ100%、犬で約75%が持っているといわれています。犬や猫の口の中や爪にパスツレラ菌がいることも多く、噛まれたり引っかかれたりすることによってパスツレラ症が発症する危険があります。キスなどの濃厚な接触による感染はもちろん、飛沫(ひまつ)感染も認められています。
 
ペットを飼っている人にとっては身近な感染症ともいえますので、特に猫を飼っている人は注意が必要です。また、野生動物や鳥類もパスツレラ菌を持っていることがあります。ペットを飼っていなくても、野良猫などと接触した場合にはすぐに手を洗うようにし、噛まれたり引っかかれたりしないように注意しましょう。
 

不安なときは医療機関に相談しよう!

犬や猫に噛まれたり引っかかれたりして心配な場合には、すぐに医療機関に相談するようにしましょう。患部が炎症する程度であれば数日で完治しますが、免疫力が落ちている人の場合には、骨髄炎や敗血症など重大な病につながる恐れもあります。早期に消毒や抗生物質の投与をして適切な治療を受ける必要があります。
 
なお、大きな病気につながると場合によっては入院が必要となるケースもあります。手術など高額な医療費が発生する可能性もあるので、その場合には「高額療養費制度」を活用しましょう。高額療養費制度は、健康保険が適用された後の自己負担額が高額になった場合に一定額が払い戻される制度です。
 

ペットを「正しく」かわいがってパスツレラ症を予防しよう!

パスツレラ症は甘く見ていますと、大きな病気につながる危険性のある恐ろしい感染症でもあります。噛みつかれたり引っかかれたりしないように注意することは大切ですが、特にペットを飼っている人は、「キスをしない」、「一緒に寝ない」など一層の注意が必要です。
 
ペットを正しくかわいがって、パスツレラ症にかからないようにしましょう。もし、感染が疑われる場合には、すぐに医療機関を受診することも大切です。
 

出典

愛媛県 狂犬病およびパスツレラ症について
横浜市健康福祉局衛生研究所感染症・疫学情報課 パスツレラ症について
全国健康保険協会 高額療養費について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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