更新日: 2022.06.28 その他暮らし
【ゴールデンカムイ】金塊「2万貫」っていくら? 何キロ? 現代の価値でどんなことができる?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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日本の貨幣の歴史
日本の貨幣の歴史は、富本銭(ふほんせん)・和同開珎(わどうかいちん)から始まり、現在は通貨単位「円」で統一されています。貨幣の種類や物価は、時代によって大きく変わるため、当時の通貨を「現代の価値」に換算することは難しいと言われています。
例えば、江戸時代の金貨は「両(りょう)」「分(ぶ)」「朱(しゅ)」などの単位が用いられていました。時代劇などでよく耳にする「小判」は、1枚で1両となっており、1両=4分=16朱です。日本銀行金融研究所貨幣博物館のデータでは、米価から計算した金1両の価値は、江戸初期で約10万円前後、幕末で約4000~1万円と紹介されています。
『ゴールデンカムイ』で登場した「貫」という貨幣単位は、重さを基準にしています。江戸時代の庶民にとって小判は、日常的に使うことのない高額な貨幣であり、「一文銭」がもっとも身近な貨幣でした。一文銭は現在の五円玉のような穴が開いており、ひもを貫いてひとまとめにすることができました。貫いてひとまとめにした重さが「貫」という単位につながります。基本的には1貫=一文銭1000枚の重さ=3.75kgとなります。
金塊「2万貫」っていくら?どんなことができる?
1貫=3.75kgとなるため、2万貫=7万5000kgです。年々金の価格は上昇しており、2022年6月時点では1kg当たり883万9000円となっています。つまり、2万貫の金塊を現在の価値に換算しますと、7万5000kg×883万9000円=6629億2500万円です。単純に計算すると重さ75トン、約6629億円もの金塊を見つけたことになります。
作品に登場した囚人は、当初金塊は20貫=75kgだと聞かされていたことからも、2万貫がばく大な量であることがわかります。作中にはさまざまな人物が金塊を手に入れようと画策しますが、明治時代にこれだけの大金があれば日本から独立した新しい国家をつくることもできたのかもしれません。
現代においても約6629億円は非常に大きな数字で、個人で手にすることはほぼ不可能な金額です。主な東日本の自治体における令和4年度一般会計予算と比べてみますと、札幌市は1兆1616億円、さいたま市は6373億円、仙台市が5929億円、作品にも登場する「土方歳三」ゆかりの日野市は660億6000万円、函館市は1374億3000万円といった規模です。
令和の時代、もし2万貫の金塊を見つけることができれば、日本の資産家ランキングのトップ層に食い込むことは確実です。個人では使い切れないほどの金額となるため、多くの人を雇って新しく会社を始めるなど、さまざまなことに挑戦できます。
金塊「2万貫」の現代の価値は約6629億円
金色の荘厳な姿で知られる「金閣寺」で使われている金箔(きんぱく)は約20kgです。2022年6月時点の金価格で換算すると、金閣寺の修繕費用は約1億7678万円となります。日本を代表する寺院である金閣寺をもってしても、ゴールデンカムイの重さ75トン、約6629億円の金塊には遠く及びません。金塊「2万貫」は、明治時代はもちろん、現代においても非常に大きな金額であるといえるでしょう。
出典
ゴールデンカムイ公式サイト – ヤングジャンプ
TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイト
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日本銀行金融研究所貨幣博物館 お金の歴史に関するFAQ(回答)
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部