「歯科検診」が義務化!? 費用は平均いくらかかってるの?
配信日: 2022.06.28
しかし、最近の研究では、歯の健康を守ることが、身体全体の健康を維持するために不可欠であると指摘されています。
この記事では、歯科検診を受信する前に知っておきたい、検診費用や検診でチェックされる歯周病などについてお伝えします。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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歯の健康を守る「歯科検診」
これまで義務付けられていた歯科検診は、1歳半、3歳児、高校生までの学生に限られていました。しかし、歯の健康は食生活や全身の健康に影響を与えるため、健康寿命を延ばすことを目的として、成人した学生や社会人が定期的に歯科検診を受けることが重要視されています。
平成8年より行われている厚生科学研究「口腔(こうくう)保健と全身的な健康状態の関係に関する研究」では、歯の喪失が少なく、よくかめている80歳の高齢者は、生活の質や活動能力が高く、運動機能や視聴覚機能も優れていることが明らかである、とされています。
また歯周病は、誤嚥(ごえん)性肺炎や糖尿病、心臓病や脳梗塞などの他の病気や、早産などにもつながる可能性があり、万病の元であるといわれています。
歯科検診が実施されている幼児や高校生までの学生に対しての結果として、乳歯のむし歯の減少や軽症化、20歳頃までの永久歯の1人平均むし歯数の減少傾向などがあります。
しかし、歯科検診が義務付けられていない年代である50歳以降では、平均して2年に1本強の歯を喪失し、60歳で歯の本数が17.8本、80歳以上の1人平均の歯の本数は4.6本と報告されています。
歯科検診を定期的に受診することで、むし歯や歯周病を早期に発見し、治療することができます。口腔衛生が保たれることによって、生涯にわたって食事や会話を楽しむことができ、他の病気につながるケースを予防すると考えられます。
ですから、結果的に豊かで健康的な人生を送るためには歯科検診を受診することが必要なのです。
「歯科検診」にかかる費用
現行の保険制度では、疾病や症状がなければ保険は適用されません。そのため、疾患の自覚症状がない状態で受ける歯科検診は、基本的に保険適用外の自費診療となります。
ただし、歯科検診で歯や口腔内に疾患が見つかって治療が必要な場合は、治療費と同じように検診費用にも保険が適用されます。
また、検診内容は歯科医院によって違いがあり、歯や歯間のクリーニングや歯石取り、歯磨きの指導などを行ってくれる場合もあります。費用は、3000円から1万円くらいが相場といわれています。
歯周病の検査はオプションになっている場合もありますので、受診する歯科医院で検診内容を確認しておく必要があります。
義務化されるかもしれない「歯科検診」の重要性
今後の政府の方針によっては、歯科検診が義務化される可能性があります。しかし、義務化されなくても、歯科検診を定期的に受診することは重要なことなのかもしれません。
たとえ自費診療で受診することになったとしても、歯の健康を維持することで健康寿命を延ばし、豊かに暮らせる可能性が広がるかもしれないからです。
費用面でいえば、職場で加入している健康保険や住んでいる市区町村などで無料の歯科検診が受けられる場合もあります。自分が適用される環境で、歯科検診を受診できる機会があるかどうかを一度調べてみてはいかがでしょうか。
出典
厚生労働省 歯の健康
国立保健医療科学院口腔保健部 「口腔が健康状態に及ぼす影響と歯科保健医療」(安藤雄一,青山旬,花田信弘)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部