更新日: 2022.06.29 その他暮らし

【自分の財産は自分で守る!】不動産会社の「不動産査定金額」に惑わされない方法・要チェックポイントを紹介

執筆者 : 八木友之

【自分の財産は自分で守る!】不動産会社の「不動産査定金額」に惑わされない方法・要チェックポイントを紹介
長年住んできた自宅を売却する、相続で使う予定のない不動産を売却する、そのような方は多いと思います。そして、不動産を売却するのであれば高く売却したいと思うはずです。
 
不動産を高く売却するのに大切なポイントは、不動産会社に正確な不動産査定をしてもらい、適切なアドバイスを受けることです。本記事では、不動産売却を左右してしまう不動産の査定について解説します。
八木友之

執筆者:八木友之(やぎ ともゆき)

宅地建物取引士、行政書士、不動産コンサルティングマスター

不動産の査定が大事な理由

不動産売却をするのに不動産の査定が大事な理由はいくつかあります。不動産の査定が大事な理由は、主に次の3つです。
 

1度売却価格を市場に出してしまうと記録に残ってしまう

不動産の売却を1度でも開始してしまいますと、途中で売却を中止しても記録に残ってしまいます。不動産会社は売却を中止にした記録を見ることができるため、売却活動を再開する際に、売主の足元を見るような不動産査定額を提示してくることがあります。
 

相場より高値で売りに出すと大幅な値下げが必要になる

不動産は近隣の売却事例を基に査定を行います。そのため、近隣事例からかけ離れた金額で売却活動を開始してしまいますと、1年以上経過しても売却することができない場合があります。
 
長期間売却することができないと、買い手に「売れ残り物件」という認識を与えてしまいます。こうなってしまいますと、買い手は売れない理由には価格以外の何かがあるのではないか、値段が下がるまで待とう、というような心理になります。
 
このことにより、長期間売却ができない不動産は、大幅な値下げを断行しなくてはならず、相場よりも値段を下げなければならないケースが出てきてしまいます。
 

適切なアドバイスがないと売却方法を見誤る

建物が古いときなどには、建物を解体し土地として売却するのか、そのまま建物を残して住宅として売却するのか悩ましいことがあります。そのような状況のときに、不動産会社から適切なアドバイスをもらうことができませんと、市場のニーズと合わず売却活動が長期に及び大幅な値下げが必要になることがあります。
 

不動産会社の査定を受ける前の準備

不動産会社の査定を受ける前に行っておくべきことは、次の通りです。
 

・不動産インターネットサイトで売却不動産に類似した不動産の売却価格を調査する
・インターネットサイトで近隣の公示価格を調査する
・建物に不具合がある場合は事前に自分で補修の見積もりを取得しておく
・建物を解体する必要がありそうな場合は解体の見積もりを取得しておく
・売却する不動産に関連する書類を集めておく(建物図面や測量図など)

 
この項目を確認しておくだけで、不動産会社が正確な査定をしているか、適切なアドバイスをしているかが判断しやすくなります。この項目の調査や確認が終了したら、不動産会社に査定の依頼を行います。
 

不動産会社の査定を受けるときのポイント

不動産会社の査定を受けるときのポイントは、次の通りです。
 

・査定金額について根拠を示して話をしてきているか
・建物の内部を細かく確認していないのに査定額を提示してきていないか
・こちらの相談を親身になって聞いているか
・不動産の売却をするときに必要な諸費用を丁寧に説明しているか

 
不動産会社からの査定の説明を受けるときには、根拠をもって話してきているかを確認します。根拠もなく売却相場より高い査定額を提示してきたときは、要注意です。
 

まとめ

大事な不動産を売却するときには、すべて不動産会社任せにしないように準備しましょう。不動産会社の査定前の準備を怠ると、不動産の売却金額が思っていたような金額にならないということが起きてしまいます。あくまで「自分の財産は自分で守る」という意識で、不動産会社は不動産売却を一緒に行うパートナーであると考えておきましょう。
 

出典

国土交通省 宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方

 
執筆者:八木友之
宅地建物取引士、行政書士、不動産コンサルティングマスター