更新日: 2022.07.12 その他暮らし
【夢のマイホーム】「新築」と「中古」買うならどっち? コストを徹底比較!
執筆者:荒木和音(あらき かずね)
2級ファイナンシャルプランニング技能士
住宅の流通状況
一般社団法人不動産流通経営協会の調査によると、2020年の新設住宅着工総数は81万5340戸であるのに対して、既存住宅流通推計量は56万7721件です。全国に流通している住宅のうち、既存住宅が占める割合は、41.0%となっているため、全国的には新築を好む傾向があるといえます。
一方で、2011年から比べると徐々に既存住宅の流通量は増加しており、都道府県別に見ると既存住宅の流通比率にはばらつきがあります。例えば、新築・中古ともに流通量が最も多い東京都の既存住宅流通比率は48.6%です。政府が空き家対策を推進していることを踏まえますと、今後さらに流通量が増える可能性もあります。
新築と中古、コスト面を比較
家の購入費用は「土地や建物の購入費用」と「それ以外の費用」に大きく分けられます。それぞれ新築と中古、どちらが有利になるのか比較してみましょう。
土地や建物の購入費用━新築より中古の方が安い
土地や建物を購入するために必要な資金は、図表1で示すように、中古住宅の方が3〜4割程度少なくなっています。購入金額が同じであれば、新築と比べて立地や敷地面積などの条件が良い住宅を購入できる可能性があるといえるでしょう。
土地や建物の購入費用が同じ場合━新築が有利
図表2で示すように、土地や建物の購入費用が同じであれば、税制面では新築住宅の方がメリットが大きくなります。
新築と中古、コスト面以外のメリットとデメリット
コスト面以外にも、一般的に新築物件と中古物件では図表3のような違いがあります。
新築と中古、どちらが得かは総合的に判断しましょう
土地や建物の購入費用が同じであれば、新築住宅の方が総額では安く住める可能性があります。しかし、そもそも土地や建物の購入価格が同じであれば、中古住宅の方が良い条件の家に住めることもあるため、新築の方がお得とは一概に言えません。
将来的に売却する予定があるのか、また何年住む予定なのか、などによってどちらがお得になるかは変わってきます。実際に住宅を購入する場合には、一般的なメリットやデメリットなども含めて総合的に検討しましょう。
出典
一般社団法人不動産流通経営協会 既存住宅流通量の地域別推計について
国土交通省 空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報
国税庁 No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで
国税庁 消費税の仕組み
国税庁 No.7191登録免許税の税額表
東京都主税局 固定資産税・都市計画税(土地・家屋)
東京都主税局 不動産取得税
国土交通省 令和4年度国土交通省税制改正概要
独立行政法人住宅金融支援機構 2020年度 フラット35利用者調査
公益財団法人不動産流通推進センター 3.不動産会社に売却を依頼する:仲介手数料について
執筆者:荒木和音
2級ファイナンシャルプランニング技能士