更新日: 2022.07.30 その他暮らし

都会のバス代はどこまで乗っても「均一」!?地方はどうして距離に応じて料金が変わるの?

都会のバス代はどこまで乗っても「均一」!?地方はどうして距離に応じて料金が変わるの?
都市部で均一料金の路線バスを利用したことのある人なら、地方のバス代の高さに驚くかもしれません。地方や郊外になると、ほとんどの場合は距離に応じてバス代は加算されていきます。距離によっては理不尽に感じる人もいるでしょう。
 
今回は、都会のバス代は距離に関係なく本当に均一なのか、なぜ地方は距離に応じて料金が加算がされるのかを解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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バス代が均一で設定されている主な理由


 
バス代が均一料金で設定されている主な地域は、東京23区内、川崎市、横浜市といった都市部です。実際の料金や支払い方法はそれぞれで違ってきますが、東京23区内を例にあげると一般系統の場合で大人210円、小人110円で利用できます。学バス系統は大人180円、小人は90円です。東京23区内の場合は、前方から乗車してそのときにバス代を払い、後方から降車するという流れになります。前方から乗って後方から降りるというのは、均一バスでは一般的です。
 
バス代が均一に設定される理由の一つは、短距離区間利用者が多いことにあります。都市部は電車の路線や本数も多いため、長距離移動に路線バスを利用することはほとんどありません。そのうえ1台当たりの利用者が多く、乗車と降車をスムーズに行えるのも、均一料金の理由にあげられます。
 

地方のバス代が変動する主な理由は距離による公平性


 
都市部と違い、地方や郊外になるとほとんどの路線バスは距離に応じてバス代が変動します。距離で変動するバス料金を「対キロ区間制」といいます。対キロ区間制にしている主な理由は、公平性を保つためです。郊外になるほど1区間当たりの距離が伸びやすいうえに、乗車場所も降車場所もばらつきが目立つのが料金が変動する理由にあげられます。そのため、同じ東京都でも多摩地域は対キロ区間制が採用されています。
 
多摩地域のケースでいえば、初乗り運賃は大人180円、小人は90円です。これは乗車するだけでかかる最低料金のことで、利用する区間に応じて加算されていきます。また、対キロ区間制の場合は後方から乗車し、前方から降車するのが一般的です。
 

バスをお得に利用するなら「周遊バス」もアリ!

地方であれば必ずバス代が変動するとは限りません。観光地など地域住民以外の利用者が多い地域の中には、距離に関係なく一律料金を設けているバスもあります。生活圏内に周遊バスがあるなら、節約手段として利用してみるのもアリです。では、周遊バスの事例を紹介します。
 

・「かさま観光周遊バス」(茨城県笠間市)

笠間稲荷神社など観光スポットと主要な駅を中心に、およそ50分かけて1周できる周遊バスです。乗降場所に関係なく1回100円で利用できます。他にも、1日乗り放題の300円チケットもあります(美術館入場料などの割引付き)。未就学児と障害者などは無料なうえに、ショッピングスポットや公共施設、公園といった市民向けの場所もルートに含まれている利便性の高いバスです。車椅子も乗車できます。
 

・「城下まち金沢周遊バス」(石川県金沢市)

金沢駅東口、明成小学校前、兼六園下・金沢城など15のバス停で利用可能な周遊バスです。1回当たり大人200円、小人は100円で利用できます。他にも大人600円、小人300円の1日乗車券もあります。右回りルートと左回りルートがあるので、時間を無駄にすることなく目的地に向かえるのも便利な点です。8時35分の始発から18時5分の終発までの間およそ15分間隔で運行されています。
 

生活圏で運行しているバス代を理解しておくと上手に活用できる

バス代の設定は、都市部と地方では違いがあります。料金だけを見てしまうと疑問を感じる人もいるでしょう。しかし、公平性を図るためであったり乗り降りを円滑にしたりと相応の理由があることがわかります。地域によっては、観光向けの周遊バスを利用するのも便利です。自分の生活圏内ではどのようなバスが運行しているのか把握しておくと、思わぬ節約につながるかもしれません。
 

出典

横浜市 路線バスの運賃に関するもの
草加市 バスを均一料金にできませんか
東京都 交通局運賃・乗車券・定期券
笠間観光協会公式ガイド かさま観光周遊バス
北陸鉄道株式会社 城下まち金沢周遊バス
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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