更新日: 2022.08.31 子育て
大学無償化制度の申し込みを忘れた! そんなときは在学採用の手続きを
一定の条件を満たすと、授業料や入学金の免除・減額が受けられるとともに、給付型奨学金が受け取れます。
大学入学後すぐに制度を使いたいなら、高校在学中から手続きをするとスムーズですが、進学後でも手続き自体は可能です。
今回は、大学入学前と大学入学後に分けて、大学無償化制度を使いたい場合の流れを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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大学無償化制度を使うには?
最初に、大学無償化制度を使って大学、短大、専門学校に行くための手続きを解説します。
高校在学中から手続きをする(予約採用)か、大学などに進学した後に手続きをする(在学採用)かで、流れが違うので注意しましょう。
なお「高校のときに申し込みし忘れた!」という場合は、在学採用の手続きによると考えてください。
予約採用の場合
まず、予約採用の場合の大まかな流れは図表1のとおりです。
【図表1:予約採用に申し込みをする場合の大まかな流れ】
進学予定年前年の4月~ | 日本学生支援機構のWebサイトにアクセスし、必要事項を入力して申込手続を済ませる。その後、郵送で日本学生支援機構にマイナンバーを提出し、在籍高校に申込書類を提出する。 |
進学予定前年の10月頃 | 日本学生支援機構から支援の対象に選ばれたことの通知(予約採用の候補者決定通知)が届く。 |
進学予定年の4月以降 | 「予約採用の候補者決定通知」を進学先の大学へ、Web経由で「進学届」を日本学生支援機構に提出する。 |
在学中 | 奨学金が振り込まれる。毎年複数回、日本学生支援機構へ在籍報告をするとともに、冬ごろに「奨学金継続願」を提出する。 |
出典:日本学生支援機構「給与貸与奨学金早わかりガイド」より筆者作成
在学採用の場合
一方、在学採用の場合の大まかな流れは図表2のとおりです。
【図表2:在学採用に申し込みをする場合の大まかな流れ】
毎年春(4月~)、秋(9月~)頃 | 給付型奨学金の受給を受けたい場合は、在学中の大学等で関係書類を受け取り、Web経由で日本学生支援機構に申し込みをする。授業料等減免を受けたい場合は、在学中の大学等に直接申し込む。 |
毎年夏(7月~)、冬(12月~)頃 | 選考結果の通知が日本学生支援機構を通じて在学中の大学等に届く。春に申し込みをした場合は4月分(前期分)から、秋に申し込みをした場合は10月分(後期分)から支給される。 |
出典:日本学生支援機構「申込手続きについて(在学採用)」より筆者作成
あらためて大学無償化制度についておさらい
ここで、大学無償化についてあらためておさらいしましょう。
高等教育の修学支援制度のこと
実は、大学無償化制度というのは正式名称ではありません。高等教育の修学支援制度というのが正式名称です。以下の2つの支援が受けられます。
●授業料、入学金の免除または減額(授業料等減免)
●給付型奨学金の支給
利用するための条件は?
大学無償化制度は、住民税非課税世帯、およびそれに準ずる世帯の学生であれば利用できます。利用できる年収の目安と支援額を図表3にまとめました。
【図表3:大学無償化制度を利用できる年収の目安と支援額】
支援対象者 | 年収の目安 (両親・本人(18歳)・中学生の家族4人世帯の場合) |
年収の目安 (両親・本人(19~22歳)・高校生の家族4人世帯の場合) |
支援額 |
---|---|---|---|
住民税非課税世帯の学生 | ~270万円 | ~300万円 | 満額 |
住民税非課税世帯に準ずる世帯の学生 | ~300万円 | ~400万円 | 満額の2/3 |
~380万円 | ~460万円 | 満額の1/3 |
出典:文部科学省「学びたい気持ちを応援します 高等教育の修学支援新制度」より筆者作成
実際には、家族構成によっても年収の目安が異なるため、事前に日本学生支援機構のWebサイトで公開されている「日本学生支援機構 進学資金シミュレーター」で調べましょう。
なお、日本国籍の学生に加え、永住者もしくは永住の意思が認められる定住者であれば、外国籍の学生も利用可能です。
ごく一部の大学では使えないので注意
基本的に大学無償化制度は、年収の目安を満たしていれば、ほとんどの大学、短大、専門学校で利用できます。
ただし、ごく一部の学校では利用できないので注意が必要です。
自分が進学する予定の学校で使えるかどうかは、その学校のWebサイトや入試要項で確認しましょう。
ほかの制度もうまく組み合わせて学ぼう
大学無償化制度は非常に便利な制度です。しかし実際に使うとなると、住民税非課税世帯、もしくはそれに順ずる世帯でないといけないなど、意外にハードルが高いかもしれません。
大学の進学費用を賄うためには、日本学生支援機構や地方公共団体、各大学などの学校、企業や財団法人が運営する奨学金制度も併せて検討しましょう。貸与型が中心ですが、給付型のものもあるため、採用されればかなり経済的負担が和らぎます。
出典
独立行政法人日本学生支援機構 ホームページ
独立行政法人日本学生支援機構 給与貸与奨学金早わかりガイド
独立行政法人日本学生支援機構 申込手続きについて(在学採用)
文部科学省 学びたい気持ちを応援します 高等教育の修学支援新制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部