高校に行くための奨学金、どんなものがある? 奨学金の種類について解説!
配信日: 2022.09.06
また、奨学金は国による奨学金や公的な奨学金、民間の奨学金など主になっている団体もさまざまです。
高校に行くための奨学金の種類について解説していくので、参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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国・自治体による奨学金
1.高等学校等就学支援金
高等学校等就学支援金は、返済不要の支援金です。受け取るための条件は家族構成などによって異なりますが、例えば片働きの場合は世帯年年収が約910万円未満、共働きの場合は世帯年収が1000万円を少し超えるくらいであれば、就学支援金受給の対象になります。
ただし、これらの基準は都道府県によって異なるため、制度を利用できるかどうかはお住まいの都道府県の担当部局にご確認ください。
高等学校等就学支援金の支給対象者は国立、公立、私立は問わず、高等学校、高等専門学校、専修学校などに通う生徒となります。
高等学校等就学支援金の申し込むタイミングは、原則、高校入学時に高校から案内されるので、申請書類(マイナンバー関係書類等を含む)を学校に提出します。なお、提出された書類を基に都道府県から受給が認定されると、高等学校等就学支援金は個人ではなく、学校に直接、就学支援金が振り込まれます。
2.高校生等奨学給付金
高校生等奨学給付金は、文部科学省が経費の一部を補助し、都道府県がおこなう返済不要の給付金です。こちらも国立、公立、私立を問わず、高等学校、高等専門学校、専修学校などに通う生徒がいる低所得世帯が対象です。
高校生等奨学給付金は、授業料以外の教育費(教科書費、教材費、生徒会費、修学旅行費など)を支援するもので、原則として、学校を通して都道府県に申請をします。
ただし、都道府県によって手続き方法や制度の詳細は異なるので、手続き方法や具体的な要件などは、お住まいの都道府県にお問い合わせください。
公的な奨学金
1.教育支援資金
教育支援資金は、都道府県社会福祉協議会が実施している生活福祉資金の中の一資金です。ただし、資金は貸与となるため、義務として返済が発生することは理解しておきましょう。
教育支援資金は低所得の世帯などを対象に、無利子で就学に必要な費用を生活福祉資金として貸与しています。
都道府県によって必要になる書類や、生活福祉資金の申し込み方法は違うことから、各都道府県窓口に確認してください。
2.公益財団法人日本教育公務員弘済会
公益財団法人日本教育公務員弘済会では、奨学金の返済が必要な貸与型と、返済が不必要な給付型を実施しています。
高等学校など(中等教育学校の後期課程、ならびに特別支援学校の高等部、高等専門学校第1~3学年、専修学校高等課程および3年制高等専修学校を含む)に入学を許可された生徒や在学中の生徒は、給付奨学金を利用できます。
なお2022年度では、給付奨学金の場合、給付条件を満たしていれば50万円以内で奨学金を受けられます。
申請方法や具体的な取り扱い方法に関しては、日本教育公務員弘済会の各都道府県支部が担当しているため、内容について詳しく知りたい場合には、各都道府県支部までお問い合わせください。
民間の奨学金
1.あしなが育英会
あしなが育英会では、給付型と、給付+貸与型の奨学金を取り扱っています。
対象となるのは、病気や災害などで親を亡くした生徒、障害などで親が働くのが難しい世帯の生徒で、給付型は高等学校・高等専門学校に進学を希望している生徒、給付+貸与型は高等学校・高等専門学校に在学している生徒となります。給付+貸与型の場合、給付の分は返済不要ですが、貸与の分は20年以内に返済義務があります。
ただし、大学などさらに上の学校への進学や、経済的困窮で返済が困難な場合、あしなが育英会に申請をすれば返済期間を延長してもらえます。なお、貸与部分は無利子となっています。
2.私立高校の独自制度
一部の私立高校では奨学金の独自制度を設けています。独自制度を利用するためには、入試の成績や入学後の学業成績などが参考にされるケースが多いです。入試の成績や入学後の学業成績が優秀と認められれば、給付型の奨学金として授業料が全額免除されるケースや、半額免除されるケースもあります。
ただし、継続して授業料免除を考えているなら、一度だけ成績優秀者になればよいわけではなく、継続して成績優秀者であると認められなければいけない点に注意しましょう。
私立高校の奨学金の独自制度は高校によって違うため、入学前や入学後に高校に問い合わせることがおすすめです。
奨学金には給付型と貸与型があることは覚えておく
奨学金には、返済不要の「給付型」と、返済が必要になる「貸与型」があることは奨学金を借りる前に覚えておきましょう。また貸与型では、どれくらいの返済期間が設けられているのか、金利はどれくらいなのかについても確認が必要です。
さらに、大学に進学する場合、大学進学のための奨学金も借りる可能性があるかもしれません。総合的にどれくらいの奨学金を借りて、将来的にはどのような返済の流れになるかも考えておきましょう。
申請する場合、一般的に給付型の方が条件が厳しい傾向があります。
自分の状況を理解することが大切
給付型と貸与型、どちらの奨学金を選んだとしても、現在の自分が置かれている状況について理解しておくことが大切です。奨学金は、あくまでもお金を借りている状態になるため、「奨学金は借金」という意識を持って申請しなければいけません。
大学進学も視野に入れている場合は、大学進学の際の奨学金がどれくらい必要になるかも確認しておきましょう。
出典
文部科学省 高等学校等就学支援金制度
文部科学省 重要なお知らせ 高等学校等就学支援金制度(令和2年7月~)
文部科学省 高校生等奨学給付金
公共財団法人日本教育公務員弘済会 今年度より貸与奨学金の返還が開始される奨学生の皆様へ
一般財団法人あしなが育英会 奨学金を利用したい方へ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部