更新日: 2022.09.12 子育て

日本学生支援機構の第一種奨学金を受けるためには、どのような準備が必要?

日本学生支援機構の第一種奨学金を受けるためには、どのような準備が必要?
大学進学に向けて日本学生支援機構の奨学金を申し込む場合、第一種奨学金を受けるのか、第二種奨学金を受けるかを選択する必要があります。
 
第一種奨学金は無利子での奨学金貸与になります。そのため、有利子の第二種奨学金よりも第一種奨学金を希望する人が多いのではないでしょうか。
 
では、第一種奨学金を受けるためにはどのような準備が必要になるのか、解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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日本学生支援機構で第一種奨学金を受けるためにはさまざまな条件がある

無利子の第一種奨学金を受けるためには、学力基準と家計基準の両方を満たす必要があります。
 
注意点としては学力基準か家計基準のどちらかだけを満たしていても意味がなく、学力基準と家計基準の両方を満たすことが必要です。
 
それぞれの基準について紹介していくので基準を満たしているかの確認をしてみましょう。
 

日本学生支援機構で第一種奨学金を受けるための学力基準

学生支援機構で第一種奨学金を受けるための学力基準としては、高校在学開始から奨学金申し込みまでの全履修科目の評定平均値が5段階評価で3.5以上であることです。
 
高校在学中の全履修科目が対象になるため、高校1~3年生までのすべての受けた授業が含まれています。全科目履修とは、副教科にあたる家庭科や体育なども対象です。
 
第一種奨学金を受けたいと考えているなら、進学を視野に入れ始めた高校3年生のときだけがんばるのではなく、高校1年生から評定平均値が3.5を超えるように努力しなければいけません。
 

日本学生支援機構で第一種奨学金を受けるための家計基準

日本学生支援機構で第一種奨学金を受けるための家計基準は、家族構成によって異なります。
 
例えば、世帯人数が3人であれば給与所得が年間657万円ですが、世帯人数が5人なら給与所得が年間922万円となります。
 
給与所得が上限を超えていないことを証明するために、収入に関する書類の提出を求められることがありますので、学校からの案内などに沿って必要な書類を準備してください。
 

家庭の経済状況次第では例外もある

第一種奨学金では学力基準を満たすことが求められますが、下記の条件にあてはまる場合、学力基準を満たしていなくても第一種奨学金を申し込めます。
 

●生計維持者(原則父母。父母がいない場合は代わって生計を維持している人)の住民税が非課税である者
●生活保護受給世帯である者または社会的養護を必要とする者(児童養護施設等入所者、里親による養育を受けている者など)

 
ただし、下記の2点のどちらかを満たしていなければならないので、注意しましょう。
 

1.特定の分野において、特に優れた資質能力を有し、特に優れた学習成績を修める見込みがあること。
2.学習に意欲があり、特に優れた学習成績を修める見込みがあること。

 

第一種奨学金の貸与月額について

第一種奨学金の貸与月額は、進学する大学が国公立か私立か、大学への通学が自宅からか自宅外からかによって、貸与月額は変わります。
 
第一種奨学金の貸与月額は以下のとおりです。
 

【国公立大学】

●自宅……2万円、3万円、4万5000円
●自宅外……2万円、3万円、4万円、5万1000円

 

【私立大学】

●自宅……2万円、3万円、4万円、5万4000円
●自宅外……2万円、3万円、4万円、5万円、6万4000円

 
無利子の第一種奨学金でも、貸与を受けた金額は返還しなければなりません。大学に通うためにはどれくらいの金額が必要になるのか、しっかりと考えて選択する必要があるといえるでしょう。
 
なお、第一種奨学金の月額は、貸与を受けている学校、学年、通学形態等により定められているため、貸与期間中でも通学形態が変わった場合は速やかに届け出なければならないので、注意が必要です。
 

第一種奨学金だけでは足りないなら、第二種奨学金との併用も可能

第一種奨学金だけではお金が足りない場合、第二種奨学金と併用する方法もあります。
 
第一種奨学金と第二種奨学金を併用することは、日本学生支援機構で認められており、奨学金を併用しているケースも珍しくありません。
 
ただし、第一種奨学金で借りている範囲は無利子ですが、第二種奨学金で借りている範囲は有利子になることは覚えておきましょう。
 
第一種奨学金の受給資格があれば、第二種奨学金の受給資格はほとんどのケースで満たされているため、併用を希望する場合は、申し込みを忘れないように注意してください。
 
第二種奨学金は月額2万円~12万円までの間なら1万円刻みで金額を設定できます。
 

第一種奨学金を借りるためには学力基準と家計基準が重要

日本学生支援機構で第一種奨学金を借りたいなら、学力基準と家計基準を満たすことが必要です。
 
家計基準に関しては自分ではどうにもできませんが、学力基準に関しては高校入学時からの評定平均になるため、高校入学時から評定平均を落とさないように意識しましょう。高校3年生になって評定を上げても間に合わないため、早い段階からの対策が必要です。
 

出典

独立行政法人日本学生支援機構 第一種奨学金(無利子で借りる)

独立行政法人日本学生支援機構 第二種奨学金(有利子で借りる)

独立行政法人日本学生支援機構 第一種・第二種併用貸与の奨学金

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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