更新日: 2019.01.10 その他暮らし
あなたは知っている!?都市銀行と地方銀行の違いを理解している人は少ない
都市銀行と地方銀行って結局何がどう違うの? と就職活動中の学生からの問い合わせが多いので整理してみました。
Text:柴沼直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
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業務範囲が限られているのが地方銀行
地方銀行とメガバンクの違いを一言でいうと、資金量などの規模の違いと、店舗網の範囲の違いからくる業務内容ということになります。
全国あるいは海外にも幅広く支店網が張り巡らされているメガバンクでは、支店網の限られている地方銀行ではできない、クロスボーダーな国際業務などを展開することができ、幅広い業務展開によりそれぞれの経済状況に応じて選択肢が豊富にあります。
超低金利環境下では、銀行本来業務の「貸出」で収益を獲得するのは難しい
もともと銀行は、貸出業務ということからスタートしています。しかしいま企業は銀行から資金を調達せず、むしろM&A(買収・合併)などによって企業を大きくしたり、収益を上げたりする方向を模索しています。
貸出先がない金融機関はやむを得ず、国債を買って運用するという状況です。
M&Aのアドバイスは、企業同士の結婚や養子縁組というものですから、幅広くかつ詳細な情報収集に基づき、さまざまなシミュレーションを行って慎重に企業側にアドバイスをしていきます。
このため、莫大な人的・時間的資源が必要になります。こうなってくると資源が豊富にある、メガバンクが圧倒的に有利になると言わざるを得ません。
地元密着・地域密着であれば地方銀行
地方銀行は、貸出が大きな収益源であることになりますから、貸出先はきめ細かくフォローすることになるでしょう。
そう考えると、もし私たちが規模の大きい企業の経営者であれば、多角的な視点からのアドバイスをもらうためにメガバンクにサポートを求めるでしょう。
個人消費者あるいは地元密着の中小企業の経営者であれば、地元の情報収集をしながら、貸出中心での業務展開をしている地方銀行から、大きなサポートを得られるということになるのではと思われます。
Text:柴沼 直美(しばぬま なおみ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)、
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表