片づけの美学129 ホコリを防ぐ収納。気がつくとたまるホコリからアイテムを守る
配信日: 2022.09.20
ホコリは油断するとすぐにたまり、大切なアイテムが台無しになることも。持ち物をホコリから守るため、気をつけたい収納のポイントをご紹介します。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
ホコリの原因とは?
ホコリは、衣類などの布製品から出る繊維や、外から持ち込んでしまう土や砂、花粉やダニなど、目に見えないほど小さな物質の集まりです。1つ1つはとても小さく、空気中をふわふわ漂い、床やモノに落ちてきます。
ホコリの原因をすべて除去することは難しいので、適切に取り除き、快適な環境をキープするほかありません。そのために大切なのが、ホコリがたまりにくい環境です。
扉のある収納がベスト
ホコリがたまりにくい環境を作るために、大切なのが扉です。扉があることで、ホコリの侵入を防ぎます。
出したままモノの置きっぱなしや、扉のない収納(オープン収納)では、どうしてもホコリがたまってしまいます。新築やリフォームで、収納を一から考えられる場合は、扉付きの収納がよいでしょう。
家具を購入する場合も、扉がある収納の方がホコリを防ぐ面ではおすすめです。ただ、取り出すときに扉を開く、引き出しを引くという手間が増えるので、場合によってはオープン収納の方が適する場合もあります。
使い方を想像して、どちらが適切かは考えておきたいですね。
オープン収納の対処法
オープン収納を利用している場合、ホコリを防ぐことが目的であれば、収納の前面に布を貼ったり、ロールスクリーンを設置したりすることで、扉付き収納と同じような効果が得られます。
ただ、扉をつけることで利便性が落ちるので、設置する場所はよく検討してください。使い始めると、開け閉めが面倒になって、結局使わないなんてことも起こります。上段部分は、奥側はホコリが入りづらく、手前はホコリがつきやすい特徴があります。
また、地面に近い部分は全体的にホコリがつきやすいです。オープン収納にカバーをつけるのであれば、地面に近い部分がよいのではないかと思います。
ほかにも、オープン収納に置けるボックスの収納を追加するのも手です。引き出しタイプやフタのある箱タイプ、キャスターがついた収納など、種類がたくさんあります。
直置きでモノを置いている場合
テレビ台やカウンター周辺など、モノを直置きしている場合は、ホコリはとてもたまりやすいです。1週間程度掃除をしないと、すぐにホコリが目立ってきます。床や棚の上面だけでなく、モノにもホコリがついていることを認識しましょう。
週に1回程度使うモノであれば、直置きでもOKですが、それ以下の使用頻度であれば、ホコリのつかない扉の中に収納する方がよいでしょう。
ホコリ取りの作業
手間ですが、必要な作業が「ホコリ取り」です。床を乾いたフロアシートで、数回往復させると、グレーのホコリがつきますよね。同じように、棚の上にも、直置きしているモノにもホコリがついています。
週に1回程度、叩きやホコリ取りのモップなどで、軽く掃除できると快適な環境をキープすることができます。
定期的な掃除がつらい場合は、テレビなどの黒い家電にホコリが目立ったら、全体をさらりと掃除するなど、マイルールを作れるとよいですね。
ホコリからアイテムを守る
目に見えないのに、時間がたつとたまるホコリは、とても厄介です。見た目だけでなく、ホコリ・ハウスダストはアレルギーの原因にもなります。
ホコリからモノを守って、健康的で快適な住居・収納を作っていきましょう。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表