更新日: 2022.09.21 家具・片付け
片づけの美学130 サイズアウトした子ども服、思い入れがあるから捨てたくない!
「不必要=捨てるべき」というわけではありません。かといって、すべてを置いておくと、モノは増えていくばかり。いつかはモノの多さに困ることになります。
どのように子ども服や子育てグッズを保存すれば、大切にできるか考えていきましょう。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
目次
すべてのモノは置いておけないので、「分ける」
新生児の産着や初めて着せたロンパース。久しぶりに見ると、子どもの成長を実感し、がんばっていた自分をほめてあげたい気持ちになります。
そんなふうにしみじみできるのは、極上の1枚だから。産着が10枚20枚と出てきたら、「邪魔だな」「捨てなくちゃ」「匂う?」など、問題だけが気になるかもしれません。
厳選した特別な衣類、思い出のおもちゃ、子育てグッズと、取りあえず使っていたモノとを分ける作業は必須です。
衣類がサイズアウトして時間がたってから、「大切? 大切じゃない?」と見返すのは、大変手間です。さらに、そんな時間は取れる方は少数派でしょう。大きいサイズの衣類を入れて、小さくなった衣類を収納から出すときに、分けてしまいましょう。目安は、「年老いた自分がその品をもう一度見たいかどうか」というのはいかがでしょう?
衣類はシミ・汚れ落としが大切
衣類は時間の経過で、思わぬシミや汚れが出てくるものです。特に乳児のときの母乳・ミルク汚れは、後から黄色く変色します。シミの面積も大きくなりがちなので、保存に適さない場合もあるでしょう。
そのためにも、保管したいなと思う衣類は、最後にキレイにシミ汚れを処理しておきましょう。おもちゃ汚れも落としておくと、孫が使ってくれる、なんてことも夢ではないかもしれません。
味のあるおもちゃはインテリアにも
新生児が使うおもちゃは、木製や淡い色づかいでかわいいモノも多いです。 子どもが使わなくなっても、インテリアとして飾ることができるかもしれません。
目で楽しめるし、思い出もよみがえり、すてきな活用法だと思います。
写真に写りこませる工夫
保存したい服・おもちゃがたくさんあるという場合、写真に写りこませて思い出を残すという選択肢はどうでしょう? 洋服を着ているところやおもちゃで遊んでいるときに、撮影しておきましょう。
見返したときに「こんな服を着ていたな」「こんな風に遊んでいたな」と懐かしい気持ちになれるかもしれません。写真で残っていれば、処分してもよいと思えるモノもあるかもしれません。
スペースを決めておくと、後ほど分類できる
残しておくモノは、最小限がおすすめです。いくつも増えていけば、収納場所を取ります。思い出箱を作って、「ここに入る分だけ」がベストです。
箱のサイズは、ご自宅の収納スペースとの相談です。思い出グッズを最小限に決められないときは、複数を追加していってもOKです。数年後に「本当に残しておきたいのはどれ?」とさらに分類してもよいですね。
苦しくならない、楽に決断できる方法がベストです。
子育ての思い出は、「ときめき」を重視
子育ての思い出は、写真や動画でも残せますが、やはりモノも大切です。すべてを処分する必要はないけれど、すべてを置いておくわけにもいきません。
今を忙しく生きる私たちは、終わったことに時間が取れないことが多いです。使い終わったら、できるだけそのときに、「残す」「残さない」の分類をしておきましょう。その方が、思い出の品への「ときめき」も新鮮です。
スッキリした思い出を残していきましょう。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表