更新日: 2022.09.27 暮らし

推し活、『転売チケット』のトラブルにご用心

執筆者 : 林智慮

推し活、『転売チケット』のトラブルにご用心
新型コロナ感染拡大のために開催が控えられていた各種イベントも、感染対策をされた上での開催されるようになってきました。それに伴って、イベントチケットに関するトラブルについて、全国の消費者センターへの相談が増加しているようです。
 
10代・20代のデジタルネイティブ世代は、『推し活』にかけるお金の割合が他の世代よりも高く、チケット購入もインターネットを利用します。そのため、特に転売仲介サイトやSNSを利用してのトラブルが目立っており、国民生活センターが注意喚起をしています(出典:国民生活センター 令和4年8月4日 公表資料)。
 
相談事例から、どのような点に注意したらよいのか見ていきましょう。
 
林智慮

執筆者:林智慮(はやし ちりよ)

CFP(R)認定者

確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

チケットを持っているのに「推し」に会えない

代表的な事例の1つに、「転売サイト」で購入してしまったというものがあります。転売サイトと気づかずに購入してしまった事例には、さらに2つの問題があります。
 
1つは公式の販売価格よりも高額なものであること、もう1つは購入したものは転売チケットであること、そして転売チケットは使えないことを購入した後で知ったことです。
 
推しのライブに行くとなれば、まず、チケットの購入からです。「○○(推し)ライブ」で検索すると、サイトが表示されます。大抵の場合、表示されたサイトを上から順に見ていきます。
 
ここで注意が必要です。
 
公式サイトが検索した時に1番上に来るとは限りません。リスティング広告(検索連動広告)が検索キーワードに関連して表示されるため、転売仲介サイトが上位に表示されることがあります。
 
ところが、厄介なことに転売サイトであることが分かりづらく、公式サイトであると思い込んで購入してしまうことがあります。サイト名の前に【広告】という文字が表示されていたら、注意しましょう。
 
また、カウントダウンが表示され、焦って買ってしまった事例もあります。高額チケットをよく考える時間を与えずに買わせるものです。購入の際にカウントダウン表示がでたら、転売サイトを疑いましょう。
 

SNSでの個人間取引、その相手大丈夫?

SNSで「チケット譲ります!」の書き込み、それがちょうど欲しかったものならうれしいですね。しかし、相手は見ず知らずの人。代金の先払いにちゅうちょします。メッセージをやり取りして、信頼できそうと思えるまでは送金できませんよね。
 
それでも、代金を支払った後に、「連絡が取れなくなった」「チケットが届かない」「コンサート会場で渡すと言ったのに現れない」等のトラブルが発生しています。
 
だまされて振り込んだ場合、警察と振込先の金融機関に届け出ましょう。振り込め詐欺防止法により相手の口座が凍結できます。しかし、最初からだます前提であれば、振り込ませたお金は引き出した後で何も残ってないかもしれません。
 
SNS上の個人間の取引では、キャンセルや返金などについては取り決めのないことがあり、あっても守られるとは限りません。また、SNSの利用規約には、運営側はトラブルの責任を負わないと規約に定められているため、解決が難しくなります。
 

公式の販売サイトで買うこと

チケットは、公式サイト、主催者から正式に販売を許可されたプレイガイド、ファンクラブ、アーティストのホームページなどの正規のルートで買いましょう。
 
転売サイトで購入せざるを得ないときは、公式ホームページで転売チケットの使用ができるかどうかを確認してから買いましょう。
 
もし、公式サイトで購入したが都合が悪くなってしまった場合、転売不可のチケット(特定興行入場券)はどうしたらよいのでしょうか。この場合、公式のリセールサービスを利用しましょう。決して、SNSや転売サイトで売りさばいてはいけません。
 
特定興行入場券とは、
 

(1) 不特定、多数の者に販売
(2) 開催日時、場所が指定である
(3) 入場資格者か座席が指定である
(4) 販売時に入場資格者または購入者の氏名および連絡先を確認し、その旨が券面に表示されている
(5) 興行主の同意のない有償譲渡を禁止している

であり、(2)から(5)が券面に表示される入場券をいいます。
 

特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律では、不正転売の禁止等が定められています。
特定興行入場券の不正転売を行った場合、チケット不正転売禁止法違反として、1年以下の懲役もしくは 100 万円以下の罰金、またはその両方が科されることがあります。

(出典:e-GOV法令検索特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律)
 
このように、転売サイトでチケットを購入することはおすすめできません。また、不正転売は絶対にしないようにしましょう。
 

出典

国民生活センター “推し”に会えない!?転売チケットの購入トラブルが急増中!(令和4年8月4日発表資料)
e-GOV法令検索 平成三十年法律第百三号 特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律

 
執筆者:林智慮
CFP(R)認定者

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