大学無償化って社会人も適用されるの? 社会人が使える制度について解説

配信日: 2022.09.29

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大学無償化って社会人も適用されるの? 社会人が使える制度について解説
夢の実現やキャリア向上のために、社会人になってから大学に入学をすることを考えている方もいらっしゃるでしょう。
 
しかし、大学入学に関する悩みの一つに、学費の負担があります。2020年4月1日から、大学の無償化が始まりました。この制度は社会人でも利用できるのでしょうか。
 
ここでは、社会人が学費の負担を軽くする方法について解説します。
渡辺あい

執筆者:渡辺あい(わたなべ あい)

ファイナンシャルプランナー2級

大学無償化の対象者とは


 
大学の無償化は正確には「高等教育の修学支援新制度」といいます。この制度のおかげで、経済的に困窮している学生でも、学ぶ意欲さえあれば進学の夢をかなえることができるようになりました。そもそも大学の無償化が対象となるのはどんな人なのでしょうか。
 
大学無償化の対象となるには、以下の要件をすべて満たす必要があります。

・住民税非課税世帯もしくはそれに準ずる世帯の過程であること
・学生の世帯の保有資産が一定額以下であること
・学生に一定の学力があり、学習意欲があること
・高等学校を卒業してから2年以下であること

その他、細かい要件は多岐にわたりますが、おおむねこの要件を満たすことが必要となります。
 

社会人が無償化の対象となる場合

それでは、社会人が大学に入学する場合、無償化の対象になるのでしょうか。
 
結論としては、社会人が無償化の対象となることは非常に難しいといえます。それは、無償化の要件の一つである「高等学校を卒業してから2年以下であること」の項目に合致しないことが多いからです。
 
もちろん、高等学校を卒業して、2年以内に申し込みをすれば審査対象となります。しかし、社会人になってから大学へ入学しようと考える場合、高等学校を卒業してから数年経過している方も多いでしょう。そのため、ほとんどの場合は無償化の対象外となってしまいます。
 

社会人は教育訓練給付という制度が使える

では、学費の工面が難しい社会人はどうしたらよいのでしょうか。社会人は高等教育の修学支援新制度は使えない場合が多いのですが、「教育訓練給付」の制度を利用することができます。
 
「教育訓練給付」とは、社会人が就職に向けステップアップをするために、技能や資格を身につける目的での学習費用を国が一部負担してくれる制度です。
 
教育訓練給付は、雇用保険料を財源としているため、雇用保険に一定期間加入している人であれば利用することができます。この制度を利用すると、「厚生労働省が指定する大学・専門学校・通信講座・資格スクール」を受講し修了した場合、学費や講座費の一部に対して国から補助を受けることができます。
 

制度を利用することで大学での学びを実現しよう

残念ながら社会人が「高等教育の修学支援新制度」を利用することは、とても難しいといえます。
 
しかし、この制度が使えないからといって、大学進学をあきらめる必要はありません。社会人が大学で学び直そうとする場合、「高等教育の修学支援新制度」の利用要件に合致しないときは、「教育訓練給付」を利用することを考えましょう。
 
社会人が使える制度をうまく利用することで、何歳からでも「学びたい」という夢を実現させることができるのです。
 

出典

文部科学省 学びたい気持ちを応援します 高等教育の修学支援新制度
厚生労働省 教育訓練給付制度
文部科学省 支援措置の対象となる学生等の認定要件について
 
執筆者:渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級

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