更新日: 2019.01.10 その他暮らし
飲み会帰りのタクシーで気分が悪くなり… 車内を汚してしまったら清掃代と迷惑料を支払わないといけない?
しかし、飲み会の後は、飲みすぎて気持ちが悪くなっていることも少なくありません。そんな時にタクシーに乗ったら、それが引き金になってしまうことも…。
今回は、Tくんとその友人の例をみてみましょう。
Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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弁護士
中央大学法科大学院卒業後、弁護士登録。原子力損害賠償紛争解決センターでの勤務経験を持つ。「幸せになるお手伝いをする」をモットーに日々邁進中。お客様のご相談を受けるに際し、「共感力」を大切にしています。
目次
タクシーの中で「吐きそう」とつぶやいた友人。慌ててエチケット袋を渡そうとするも…
Tくんは会社の飲み会の帰りに、家が近い友人とタクシーを使うことにしました。
友人はかなり酔っています。2人は後部座席に乗り込み、行き先を告げました。
タクシーに乗ってから5分も経たない内に、Tくんの友人は「吐きそう」とつぶやきました。Tくんが「すみません、友達が吐いてしまいそうなんですけど」と言うと、運転手は慌ててエチケット袋を差し出しました。
しかし、袋を受け取る前に、友人は後部座席のシートに戻してしまいました。タクシーの座席シートの多くはビニールでカバーされています。2人が乗っているタクシーの座席もビニールでした。
Tくんは「ごめんなさい、僕が掃除します」と言ったものの、運転手からは「掃除は業者に頼むから、悪いけど清掃代を支払ってもらえるかな?それから、今日は仕事にならないからその分もある程度払ってくださいね」と言われてしまいました。
*物語はフィクションです
タクシーで吐いて汚してしまった場合、清掃代や迷惑料を支払う必要はあるのでしょうか。東京桜橋法律事務所の石垣美帆弁護士にお伺いしました。
Tくんの友人のように、嘔吐してタクシーの中を汚してしまった場合、清掃代を支払う必要があります。
また、清掃中のためタクシーがお客さんを乗せられなかった場合は、本来なら得られたであろう利益(逸失利益)を支払わなければならない場合もあります。もっとも、迷惑料は道義的なものですので、別途支払う必要はありません。
吐きやすい人は飲みすぎない、エチケット袋を携帯するなどの対策を
タクシーを汚してしまった場合は、清掃代だけでなく逸失利益を支払う可能性もあることが分かりました。
タクシーに限らず、電車や道路など、公共の場で吐くことは周りの人の迷惑です。
吐くほどまでに飲みすぎないように、自分でお酒の量をコントロールしましょう。また、吐きやすい人は飲み会の時はエチケット袋を持っていくなどして、いざという時の対策をしておくことも大事です。
Text:FINANCIAL FIELD編集部
監修:石垣 美帆(いしがき みほ)
弁護士
中央大学法科大学院卒業後、弁護士登録。原子力損害賠償紛争解決センターでの勤務経験を持つ。「幸せになるお手伝いをする」をモットーに日々邁進中。お客様のご相談を受けるに際し、「共感力」を大切にしています。