更新日: 2019.01.11 その他暮らし

少子化を食い止める最後の希望!?幼稚園無償化が現実になる日はくるのか…

執筆者 : 丸島幸恵

少子化を食い止める最後の希望!?幼稚園無償化が現実になる日はくるのか…
2017年の衆議院選挙で安倍総理率いる与党が少子化を食い止めるべくマニュフェストに掲げていた幼稚園無償化。
 
まさかと思われた方も多いかと思いますが2019年10月の消費税増税を財源に遂に実現に向けて動き出しました。ちょっとおさらいしましょう。
丸島幸恵

Text:丸島幸恵(まるしま さちえ)

CFP(R)認定者 栄養士

1級ファイナンシャルプランニング技能士
投資会社で14年間勤務後、出産により退職。
現在2歳と4歳の姉妹の子育て真っ最中。
横浜市在住。主婦目線から暮らしに役立つ知識や情報を提供しています。

いつから?うちの子も?いくら貰えるの?

2017年12月8日、幼児教育の無償化などを盛り込んだ経済政策パッケージが閣議決定しました。
 
それによると2020年4月の時点で3歳~5歳の子供に対して、幼稚園、保育所、認定子供園などの保育料が保護者の所得に関係なく無料、0歳~2歳までは住民税非課税世帯(年収約250万円未満)に限っては無料になります。
 
なお、「子供・子育て支援新制度」の対象とならない幼稚園に通う場合は、3歳~5歳の子供に対して国の定める公定価格の月額2万5700円を上限として国から支給を受けることができます。
 
(公定価格とは私立幼稚園の授業料の全国平均から算出されたものです。)
 
5歳児のみは2019年4月より実施されます。
 
(2013、2014年度生まれは1年間、2015年度生まれは2年間恩恵を受けることができます。)
 
⇒2016年度(平成28年度)以降に生まれた子が年少さんから3年間フルに活用できることになります。
 
もし3年間フルに活用できた場合、1年間で30万8,400円、3年間で92万5,200円もの費用の削減につながります。これは家計にとって大変ありがたいことですね。
 
具体的な給付方法については現時点では決まっていませんが、既存の「就園奨励補助金」のように年末に申請をして給付される可能性が高そうです。
 
一度に大きなお金がまとめて入ってきますが、これは海外旅行などに使わずに子供の将来の教育費の為に貯めておきましょう。
 

無償化と言っても「タダ」になるわけではありません。

東京都で一番子供が増えている世田谷区。
 
幼稚園67園の中で公立の幼稚園はたったの9園。
 
なんと横浜市、川崎市では公立の幼稚園はありません。
 
公定価格はあくまでも平均なので私立の幼稚園では学費が公定価格の2万7500円を超えてしまうところも少なくありません。
 
もちろん超えた分は差額を支払わなければなりません。
 
働くママの強い味方の預かり保育。これは通常の保育時間の前後や土曜・日曜、夏休みなどの長期休園期間に幼稚園が子供を預かってくれる制度。これも現時点では対象ではありません(議論中)。
 
延長保育料は園独自の設定になっていて、ひと月当たり数千円から2万円を超える園もあり、働くママにとってかなりの負担になっています。保育園が無償になるならこちらも無償にして欲しいですね。
 
その他に、入園金、PTA会費、制服代、学用品代、バス代などは今までと変わらず支払わなければなりませんので注意が必要です。
 
2010年に当時の民主党政権下で子供手当(児童手当)が実施された当初は、貰ったお金を親がパチンコや競馬に使っていたりして一部社会問題になったことも記憶に新しいかと思います。
 
今回の無償化も、財源は国民が支払う税金であることを忘れないよう貰う側は自覚をもった行動をしたいですね。
 
Text:丸島 幸恵(まるしま さちえ)
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP(R)認定者
栄養士