片づけの美学㉓ インナーから知るあなたに適切な量

配信日: 2018.05.11 更新日: 2019.01.10

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片づけの美学㉓ インナーから知るあなたに適切な量
夏が近づいてきて、冬に着ていたインナーが暑く感じる季節がやってきましたね。もうインナーの衣替えは済みましたか?
 
「人に見られるものでもないし。」と無頓着でいると思わぬ場面に遭遇するものです。穴あき靴下で座敷に上がる羽目に。というような苦い経験をしたことがある方もいらっしゃると思います。
 
今回はインナーをいいサイクルで使うコツをお伝えしたいと思います。
奥野愉加子

Text:奥野愉加子(おくの ゆかこ)

美学のある暮らし 代表

整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。

<美学のある暮らし>

https://www.bigakurashi.jp

インナーに衣替えは必要?

インナーとは下着・肌着のことですね。男性モノ・女性モノでたくさん種類があります。
 
「インナーの衣替えなんて、しないわ。」という方もいらっしゃるとは思いますが、季節によって着る下着と着ない下着はあると思います。それらをずっと同じ場所で収納していると膨大な量になって、取り出しにくい・見つけにくいというトラブルが起こりやすくなります。
 
たくさんありすぎると、「こんなの持ってたんだ。」という残念な発見をすることも。
 
全てのインナーに季節感を持たせるのは個人のライフスタイルによると思いますが、冬に厚手のモノを着て、夏に薄手のモノを着ていることは、みなさんに共通しているのではないでしょうか? 
 
そうであれば、着ない時期の下着はしまってしまうというのがおすすめです。これから暑くなるので、厚手のモノ・寒さ対策のモノは全てしまってしまいましょう。「急に寒い日があるかもしれない。」と心配性な方は、1枚残しておくと安心できると思います。
 
インナーをしまうスペースがスッキリすると、忙しいときも目当てのモノを素早く見つけられるはずです。見つからないイライラを解決できますよ。
 

インナーは何枚あるといい?

インナーの枚数を見直す際は、それぞれのライフスタイルから必要な量を考えてみましょう。例えば、洗濯の回数。毎日洗濯する方は少なくても困りませんが、週に2回という方はそれなりの量がないと心配ですよね。
 
他にも、海外出張や旅行に頻繁にいく方は多めに持つ必要がありますよね。このようにライフスタイルから計算するととても分かりやすいです。
 
多くの方が、必要以上にインナーをお持ちなのではないでしょうか。「ショーツを数十枚もっている。使っていない新品もいくつかある。」なんていう方もいらっしゃいます。
 
たくさんあると選択肢は増えますが、その分それぞれの出番は減りますね。使われないインナーは、まさにタンスの肥やしです。
 
わが家の事例をご紹介します。1日1回は洗濯をしますので、そんなに数はいりません。私と子どもはほぼ一緒に行動するので、インナーは3・4枚あれば十分です。
 
でも子どもは汚すこともあるので、もう少し余分に。夫は1週間家を空けることもあるので、洗濯せずに生活できるよう5・6枚くらい持っています。インナーの収納スペースが小さいこともありますが、ほぼ最小限の数にすることを心がけています。
 
わが家のように数を最小限にすることにこだわる必要はありませんが、最小限に近い方が経済的にも気持ち的にも、モノの循環的にも良好でいられると思います。
 
数枚を使いまわすと、1・2年でくたびれてきます。靴下は穴が開きます。目で見てはっきりと劣化すると、インナーが消耗品だと改めて知ることができます。
 
たくさんあって、1カ月に1・2回しか使わないようだとずっときれいなままです。すると、お気に入りではなくなっていても、きれいだから捨てられないということになるのです。
 
また経済的な面からも数枚を1・2年で使いつぶす方が、お金のかけ方を自分でコントロールしやすいと思います。例えば、男性が2年で履きつぶすブリーフにいくらのモノを買うか。
 
女性モノだと価格の差が大きいですから、現在の生活状況を反映しやすいと思います。
 

インナーの収納

インナーの数を調節できたら、収納の見直しにかかりましょう。インナー収納は見つけやすく、取り出しやすく、しまいやすいことが大切です。そして私が一番大切にしているのは循環よく使えるようにすることです。
 
自然とぐるぐる回る仕組みを作るのがポイントです。
 
そのためには、引き出し収納の場合、インナーが上下に重なっていてはいけません。上から見て列を作っている状態が理想です。棚に収納している場合は前後に重なっていてはいけません。積み重なっている状態が理想です。
 
循環よく使うためのポイントは洗濯後にしまう時。インナーを種類ごとに分けてから入れましょう。引き出し収納の場合は最後尾、奥から入れましょう。棚収納の場合はすでに入っているモノを持ち上げて、底から入れましょう。
 
そして、使うときは最前列、一番上から取るようにします。
 
こうして使っていくと、順番を考える必要なく自然とぐるぐる回しながらインナーを均等に使うことができます。ぜひ試してみてください。
 
Text:奥野 愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表、 整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)

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