「都市ガス」と「プロパンガス」でガス代はどれだけ違う?メリット・デメリットも確認
配信日: 2022.11.28 更新日: 2024.07.26
そこで今回は、都市ガスとプロパンガスの料金がどれくらい違うのか、またそれぞれのメリット・デメリットを紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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都市ガスとプロパンガスのガス代の違い
プロパンガス料金消費者協会によると、東京都のプロパンガスの平均料金は7761円です。内訳は基本料金が1761円、従量料金(10立方メートル利用時)が6000円となっています。
一方、東京都の都市ガスの平均料金は5074円です。内訳は基本料金が1056円、従量料金(10立方メートル利用時)が4018円となっています。プロパンガスの熱量は都市ガスよりも2.23倍高いため、都市ガス従量単価に2.23倍をかけて平均料金を算出しているようです。同じ条件で使用した場合でも、1ヶ月に約2700円の料金差があることが分かります。
都道府県によって多少料金は異なりますが、どの都道府県でも大体2000円~3000円の料金差が発生します。ガス料金だけで比較すると、プロパンガスよりも都市ガスのほうがお得といえるでしょう。
都市ガスのメリット・デメリット
都市ガスのメリットは、プロパンガスと比較すると料金が安い点です。先ほど紹介したように、同じ条件で使用しても毎月2000円~3000円の料金差が生じるのは大きいでしょう。
都市ガスの料金が安い理由は、都市ガスは公共料金に該当するため、事業者が料金を自由に決められないからです。都市ガスは有害な成分が出ないため、安全性が高い点も魅力の一つといえます。ただし、換気しないと不完全燃焼により一酸化炭素が発生するリスクはあるため注意しましょう。
都市ガスのデメリットは、提供エリアが限られている点です。都市ガスは都市部でしか使えないため、使いたくても使えないケースがあります。また、都市ガスは発熱量が低いため、火力が弱い点もデメリットの一つです。揚げ物や炒め物を頻繁に作る家庭では、火力の弱さを感じるかもしれません。
プロパンガスのメリット・デメリット
プロパンガスのメリットは、都市ガスと比較して発熱量が多い点です。東京ガスによると、1立方メートル当たりの標準熱量は45メガジュールで、都市ガスの約2倍の発熱量があります。全国どこでも利用でき、初期費用が安い点もメリットといえるでしょう。
さらには、災害時の影響も受けにくい点も魅力です。都市ガスは地中を通っている導管を通じてガスが供給されるため、災害時にダメージを受けやすく復旧が遅れるケースがあります。
プロパンガスのデメリットは、解説したように料金が高い点です。仮に都市ガスとの料金差が月額2700円ある場合、1年では3万2400円の差が出ます。プロパンガスは事業者がガス代を自由に決められるため、今後さらに料金が上がる可能性も否定できません。
ガス代の安さだけで見るなら都市ガスに軍配が上がる
都市ガスとプロパンガスの料金を比較すると、都市ガスのほうが月々2000円~3000円ほど安いことが分かりました。住んでいる地域や使用状況によっては、さらに差がつく可能性があります。
ただし、都市ガスは提供エリアが限られていて使いたくても使えないケースもあるでしょう。もし都市ガスが利用できる地域にお住まいなら、プロパンガスから都市ガスへの乗り換えを検討してみても良いかもしれません。
出典
東京ガスネットワーク 都市ガスの種類・熱量・圧力・成分
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部