山形県出身が教える!山形県民に多い独特のお金の使い道とは?
配信日: 2018.05.20 更新日: 2021.01.07
首都圏と山形県とでお金の使い方に違いがあるのかを統計からピックアップしてみました。
Text:大場脩(おおば しゅう)
ファイナンシャルプランナー。
山形をベースに全国で活動する。
本人が地方在住、そして独身のため、独身向けのマネープラン、地方ならではのマネープラン実情に精通している。
得意分野は、専門用語を使わないお金の話、資産運用、確定拠出年金、保険の見直し、地方在住者の教育資金など身近なお金に関わること全般。
お金のことは前向きにシンプルに考えることがモットー。
ブログはほぼ毎日更新、専門用語を使わないわかりやすい説明を心がけている。
地元山形の金融リテラシー向上のために日々奔走中。
https://fp-syu.com/
山形はラーメン大国!
1年間のラーメンに対する消費支出です。
全国平均:6039円
山形市:16318円
東京都区部:5404円
山形の人は、全国平均の約2.7倍、東京都区部の約3倍のお金をラーメンにつぎ込んでいます。ラーメン1杯700円とすると、山形市民は1年間で約24回、毎月2回はラーメンを食べている計算になります。
ちなみに私は週に1~2回のラーメンがやめられないので平均以上の支出をしていることになります。
https://www.stat.go.jp/data/kakei/5.html
家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市(※)ランキングより。2014年~2017年平均データ。
ラーメンの消費支出が多い理由の一つに店舗数が挙げられます。人口10万人あたりのラーメン屋の軒数は42.26件と全国最多です。
東京都は人口10万人あたり24.39軒件となっております。ラーメン屋の密度は山形が圧倒的に濃いと言えます。
(2015年)https://tpdb.jp/townpage/order?nid=TP01&gid=&scrid=TPDB_GS11
出典:NTTタウンページ㈱ タウンページデータベース
軒数にはカウントされませんが、ラーメン屋だけではなく、そば屋の軒数も非常に多いです。そして大半のそば屋でもラーメンを食べることができるので、おのずとラーメン消費支出も多くなります。
首都圏では夜遅くまでラーメン屋さんが営業していますが、山形県内ではほとんどのラーメン屋さんが夜9時には店を閉めます。
また、山形では「ラーメン=おもてなし」という文化があり、来客などに出前ラーメンをふるまうことがおもてなしとされています。実際に前職の銀行員時代にも伺った個人のお客さまから何度かラーメンをごちそうになりました。
現在のファイナンシャルプランナーという仕事でも、お客さまから出前ラーメンのおもてなしを受けたことがあります。
毎年秋の恒例行事「芋煮会」
特に9月~10月、晴れた日の河川敷でバーベキューをしながらビールを飲む、最高の休日ですよね!山形の場合はこの時期にバーベキューはもちろんですが、メインは芋煮会です。
芋煮とはさといもと牛肉、こんにゃく、ネギなどをしょうゆベースのスープで煮込んだ郷土料理です。土地柄や各家庭によって具材や味付けが少し違ったりするいわば「ソウルフード」です。
主に山形市などの内陸地方では牛肉としょうゆベース、海沿いの庄内地方やお隣の宮城県では豚肉とみそベースで味付けをします。
芋煮で欠かせないのは「しょうゆ」と「さといも」、「こんにゃく」です。山形市は特にしょうゆとこんにゃくの消費量、消費金額ともに全国トップです。
しょうゆ消費金額
全国平均:1867円
山形市:3224円
東京都区部1566円
しょうゆ消費量
全国平均5547㎖
山形市:9162㎖
東京都区部:4285㎖
こんにゃく消費金額
全国平均:1984円
山形市:3772円
東京都区部:1960円
特にしょうゆとこんにゃくは芋煮だけではなく「玉こんにゃく」という郷土料理にも欠かせないので、その影響もあります。
出典:総務省統計局ホームページ https://www.stat.go.jp/data/kakei/5.html
家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市(※)ランキングより。2014年~2017年平均データ。
負のランキングも‥。
ラーメン、しょうゆ、塩分大好きな食文化の影響もあり、特に三大疾病の原因となる高血圧の10万人あたりの患者数が全国トップです。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/chiiki-gyousei_03_07.pdf
出典:厚生労働省ホームページ 疾病と食事、地域の関係をみる
山形県民の方は、食文化、生活環境を考えると三大疾病や高血圧に関しては、生活習慣や経済面での対策をあらかじめ考えておくことが必要です。
生活習慣に気をつける、経済面では三大疾病のリスクが高い地域なので保障を再確認する、保障の幅を広げておく等の対策を打つなどです。
都道府県ごとのお金の使い方を追っていくと、食文化など各都道府県の独特な文化が見えてきて、興味深いです。皆さんが住んでいる、または出身の都道府県では独特なお金の使い方はありますか?
Text:大場 脩(おおば しゅう)
山形をベースに全国で活動するファイナンシャルプランナー。