「GDP」「経済成長率」「景気動向指数」、 一般人はどの指標を気にしておけばいい?

配信日: 2022.12.13

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「GDP」「経済成長率」「景気動向指数」、 一般人はどの指標を気にしておけばいい?
国の経済状況や景気の動向は暮らしに直結するものなので、強い関心を持っている人も多いのではないでしょうか?
 
とはいうものの、景気の動向を知るためには一体どの指標をみればよいのか、今ひとつよく分からないという人もいるかもしれません。
 
そこで今回は、景気の動向を把握するために知っておきたい経済指標について、詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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GDPとは

GDPは「Gross Domestic Product」の略称です。日本語では国内総生産と呼ばれています。GDPは、一定の期間内に国内で生産されたサービスや商品の付加価値を合計した額です。
 
重要なポイントは、GDPはあくまでも国内における経済活動の指標だということです。そのため、日本企業が海外の支店や工場で行った経済活動については反映されません。一般的に、景気の変動はこのGDPがどう動いているかによって判断されます。
 
GDPには名目GDPと実質GDPの2種類があります。
 
名目GDPとは、価格変動を無視した実数で求められたGDPの値です。一定の期間に国内で生産されたサービスや商品の付加価値に、その数量を掛けた額です。
 
一方、実質GDPは、名目GDPから価格変動による影響を取り除いたものになります。実質GDPを求める場合は、まず計測する期間の中で基準となる付加価値の額を決めます。そして、その額に数量を掛けたのが実質GDPです。
 

経済成長率とは

経済成長率とは、国の経済が前年と比較してどれだけ成長しているかを示す指標です。
 
一般的には、GDPが前年と比較してどれだけ成長しているかを測った、GDP成長率が多く用いられます。GDP成長率がプラスであれば景気がよくなっており、マイナスであれば景気が悪くなっているというわけです。
 

景気動向指数とは

景気動向指数は、内閣府が毎月調査を行っている指数です。さまざまな経済活動における指標の動きを統合し、単一の指標によって景気の動きを把握することをその目的としています。
 
景気動向指数は先行指数11、一致指数9、遅行指数9の合計29系列の指標によって成り立っています。これらの指標から景気の動向がどうなっているかを総合的に判断しているわけです。
 
また、景気動向指数には、コンポジット・インデックスとディフュージョン・インデックスの2種類があります。
 
コンポジット・インデックス(CI)は景気動向の大きさを知るための指数です。CIが前年と比較して100よりも上昇していれば、景気がよくなっていると判断できます。その逆に、100よりも下回っていれば景気が悪くなっていると考えられます。景気の拡張や後退のテンポを知るための指数だといえるでしょう。
 
ディフュージョン・インデックス(DI)は、景気変化の方向性を知るための指標です。DIは50%を目安とし、それ以上であれば景気が拡張、それ以下であれば景気が後退していると判断されます。景気が国内の各経済部門へどの程度波及しているのかを示したものです。
 

さまざまな指標から総合的に判断しよう!

景気について把握するといっても、その内容はさまざまです。現在の状況はどうなっているのかが知りたい場合もあれば、今後どうなると予想されるのかを知りたい場合もあるでしょう。
 
GDP、経済成長率、景気動向指数には、それぞれ意味があります。各指標の意味をしっかり把握し、どれか一つの指標に頼るのではなく、さまざまな指標を参考にして総合的に判断することが大切です。
 

出典

内閣府 GDPとGNI(GNP)の違いについて
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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