更新日: 2022.12.16 子育て

4月から始まった「金融教育」。親自身の知識は大丈夫? どんな教育を受けてほしいと思ってる?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

4月から始まった「金融教育」。親自身の知識は大丈夫? どんな教育を受けてほしいと思ってる?
日本では、個人の金融資産2000兆円のうち、半分以上が預金・現金で保有されています。そのため、家計金融資産が欧米諸国と比べてあまり増えておらず、米国では20年間で家計金融資産が3倍、英国では2.3倍になっている一方で、日本では1.4倍にとどまっています。
 
岸田内閣は、貯蓄から投資のための「資産所得倍増プラン」を打ち出しており、家計が豊かになるために預金を投資に振り向けるべきとしています。個人金融資産を貯蓄から投資にシフトさせるべく、NISAの拡充や、 iDeCo制度の改革等に着手しています。
 
その中で、高校生に向けても2022年4月より家庭科の授業において金融リテラシー向上に資する授業を行っています。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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子どもに学んでほしいのは「貯める・増やす」「家計管理とライフプランニング」

金融教育が始まって9ヶ月経ちますが、親は、子どもにお金に関するどんなことを学んでほしいと思っているのでしょうか。株式会社イー・ラーニング研究所調べの「2022年:学校と家庭における金融教育に関する意識調査」から、子どもがいる親462人が金融教育についてどう考えているか見ていきましょう。
 
子どもにお金に関するどのようなテーマを特に学んでほしいか尋ねると、「貯める・増やす」(363人)、「家計管理とライフプランニング」(289人)と答えた人が多く、いかにお金を貯める、増やすか、人生のライフステージでその時々に必要になるお金をうまく貯めることを学んでほしいと考えているようです。
 
金融教育が求められている理由を聞くと、「将来の先行きが不透明な時代だから」(301人)がトップとなりました。将来が不安な今、きっちりとお金の使い方や資産形成の仕方を学んでほしいという気持ちがうかがえます。
 
続いて、「資産運用が当たり前の時代だから」(277人)との回答も多く、岸田内閣の推奨する「貯蓄から投資へ」の動きを受け、資産運用が当たり前になりつつあることがわかります。次いで「働き方やライフスタイルが多様化しているから」(232人)となり、企業が副業を容認するなど、働き方が変わってきていることも金融教育が必要となっている理由の一つと考えられているようです。
 

学校で金融教育が始まったことは歓迎しているが、もっと早くからあったほうがよいと思っている

高校の家庭科の授業で金融教育が開始されていることについては、67%が「知っている」と回答しましたが、そのうち、高校で行われている金融教育の内容について「知っている」と答えた人は23%にとどまりました。
 
学校教育で金融教育を始めてほしいと思う時期については、「小学校低学年」(184人)と答えた人が最も多く、次いで「小学校以前」(121人)となり、多くの人が小学校低学年かそれ以前から金融教育を求めていることがわかりました。
 
子どもに特にどこで金融教育を学んでほしいか聞いたところ、「学校」(303人)と答えた人が最も多い結果に。学校の授業で正しく学習してほしいと思っているようで、今年から始まった金融教育は歓迎しているのではないでしょうか。次いで「オンラインツール」(234人)、「家庭」(162人)が続き、オンライン学習のほか、日々の生活の中で学ぶことが望ましいと思っている人もいるようです。
 

親自身の金融リテラシーも高めたい

また、94%が親子で金融教育を学べる場が欲しいと回答しています。親も資産運用に関する知識がないことが多く、子どもへの金融教育と同様に、親も金融リテラシーを高めたいと感じているようです。
 
家庭で金融教育を行うときに不安なことについては、「正確な情報を教えられるか」(362人)、「どうやって教えればいいか」(296人)と答えた人が最も多く、親自身が正しい知識を持っているか不安であることがわかります。やはり、親も金融教育を受ける必要がありそうです。
 
「貯蓄から投資へ」は、資産を効率良く増やしたい親世代にも受け入れられており、学校での金融教育は歓迎されていることがわかりました。さらに早い時期からの教育が望まれているだけでなく、親世代の学習環境も必要なようですね。
 

出典

内閣府 新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画
株式会社イー・ラーニング研究所 2022年学校と家庭における金融教育に関する意識調査(PR TIMES)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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